「だまし絵展」Bunkamuraミュージアム
「奇想の王国 だまし絵展」Bunkamuraミュージアム
ベルギー幻想美術館展と言った方がよいかも。「クノップフからデルヴォー、マグリットまで」となっているが、展示作品は多種多様。最も基本的な騙し絵は、今で言うところの「3D」の技法だろう。以下に本物がそこにあるかのように見せられるかが、その作品のレベルの高さに直結している。目の錯覚を誘うために、2次元のキャンパスの上に、どこまで立体的に画を描けるかが評価を分ける。
かと思っていると、幽霊画のようなものもある。これは本来暗黙の約束事である「紙」の大きさをはみ出させるという手法だ。幽霊画は決して立体画とは言えないと思うが、この「はみ出している」という一点において、突如として奥行きが生じている。掛け軸の手間に幽霊はいるのだ。そもそも半透明に近い質感を持つ「幽霊」という素材そのものが、技法自体の「立体的画法」とでも言うべきものを求めていないが故に、この手法はとても有効なのではないだろうか。
一方で、そういった「立体」ではなく、様々に異なるものを組み合わせてまったく別のものに見せるという手法が目に付いた。ポスターにもなっている果物を集めて人間を描いた作品や、猫や人を集めてさらに人物を描いた作品など、枚挙に暇がない。
渋谷での展覧会は、この後、兵庫県立美術館(2009年8月26日~11月3日)での公演となる。関西地区での受けはさていかに。
ベルギー幻想美術館展と言った方がよいかも。「クノップフからデルヴォー、マグリットまで」となっているが、展示作品は多種多様。最も基本的な騙し絵は、今で言うところの「3D」の技法だろう。以下に本物がそこにあるかのように見せられるかが、その作品のレベルの高さに直結している。目の錯覚を誘うために、2次元のキャンパスの上に、どこまで立体的に画を描けるかが評価を分ける。
かと思っていると、幽霊画のようなものもある。これは本来暗黙の約束事である「紙」の大きさをはみ出させるという手法だ。幽霊画は決して立体画とは言えないと思うが、この「はみ出している」という一点において、突如として奥行きが生じている。掛け軸の手間に幽霊はいるのだ。そもそも半透明に近い質感を持つ「幽霊」という素材そのものが、技法自体の「立体的画法」とでも言うべきものを求めていないが故に、この手法はとても有効なのではないだろうか。
一方で、そういった「立体」ではなく、様々に異なるものを組み合わせてまったく別のものに見せるという手法が目に付いた。ポスターにもなっている果物を集めて人間を描いた作品や、猫や人を集めてさらに人物を描いた作品など、枚挙に暇がない。
渋谷での展覧会は、この後、兵庫県立美術館(2009年8月26日~11月3日)での公演となる。関西地区での受けはさていかに。
by invox
| 2009-08-13 00:01
| ■Arts