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Think of Japan with Kindness ~ Three Friends 日本公演が終わって

三日間、四公演。あっという間に過ぎてしまった。5連休という大型連休の初日から三日目までを彼らの公演を見て過ごしたことになる。興奮していた時間は、あっという間に過ぎるものだが、なんとすばやく過ぎ去ってしまうのだろうか。今は、ただ、一抹の寂しさすら感じてしまう。もちろん、彼らの音楽が残した熱い感動は、頭の中でぐるぐると回り続ける楽曲とともに、強く、強く残っているのだが。それでも、あぁ、終わってしまった、という思いがどうしてもこみ上げてくる。


12時半開場というマチネーにしても早い時間だったが、会場入り口にはファンの列が伸びていた。中に入ると、物販コーナーでは、日本盤のCD/DVDとTシャツ。今回バンド自身はTシャツのみ持ってこなかったそうだ。アナログ盤の「スリー・フレンズ」が飾ってある。日本フォノグラムの「スーパー・ロック・コレクション」の中の1枚として発売されたものだ。Tシャツは開演前からどんどん売れている。Lサイズは10枚しかなかったようで、あっという間に売り切れていた。客入れ時のBGMはテリー・ライリーだ。まさか、こんなところで「ア・レインボウ・イン・カーブド・エア」を聞くとは思っていなかったので嬉しかった。開演まで後5分を切った頃だろうか、突然音楽が変わった。ミニマルな感じだが、ヴィブラフォンかシロフォンのような音色でのリズミカルな音楽だ。これは面白い、と思っているとメンバーが登場した。みんな背が高い。ゲイリーもケリーも髪の毛が...。ケリーは今年61歳、ゲイリーは59歳のはずだ。マルコムは何歳なんだろうか。他のメンバーも50代のようだ。ミックだけは40代か? 最初はミック以外の6人で演奏を開始した。ベースのロジャーが前に出てきてボーカルを取る。強くはないがいい声だ。アルバム「スリー・フレンズ」から1曲の「プロローグ」を演奏。やはりバンド名にもしたし、3人だし。マルコム参加の唯一のアルバムだし、このアルバムからの選曲が中心なのだろう。それにしてもマルコムのドラムスはパワフルだ。それに、演奏のノリが完全にロックだ。ロック以外の何ものでもない。ロジャー、ジョン、アンディの3人は経歴から言えばジャズよりのミュージシャンだと思っていたが、テクニック的にはそうなのだが、ノリは完全にロックだ。うわぁ、かっこいい!というのが最初の印象。
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2曲目でミックが登場しリード・ボーカルを取る。「プレイング・ザ・ゲーム」だが、デレク・シャルマンよりも声が高く、すこし上品に聞える。だが悪くない。さすが10ccでボーカルを取るだけの力量がある人だ。それになによりロジャーやケリーとのコーラスのハモりがものすごく良い。声質が合っている。イントロの音はマルコムがシンセ・パッドを用いて叩いて出している。実際にアルバムで使われていたのは、ジェントル・ジャイアントのツアー・クルーが当時考え出した楽器だったそうだ。長い箱に3本の弦を張っただけのものらしいが、面白い音がしたので曲に使ったとか。ジェントル・ジャイアント時代にはレイ・シャルマンが演奏していたらしい。


コーラスが美しい、というのを実感したのは次の「アドヴァント・オヴ・パナージュ」だ。本当に美しい。普通のロックバンドはコーラスの音程を多少外してしまうものだ。ましてやジェントル・ジャイアントの曲では全員違う歌詞、違うメロディ、下手をすると違うリズムで歌わなければならないのだから間違わない方がおかしいと言ってもいいくらいだ。なのに完璧。


ライブ・アルバム「プレイング・ザ・フール」ではメドレーの後半部分として登場していたが、今回は単独曲として演奏。ミックのボーカルが突き抜ける。美しい前半とパワフルな後半の対比も面白い。そして一転して静かなイントロ。おぉ、まさかこの曲をやってくれるとは思ってもいなかった「パンタグルエルズ・ネイティヴィティ」。この曲も、こんなに力強い曲だったんだとあらためて実感させられた。素晴らしい演奏だ。感動していると、マルコムが、今度は指パッチン(なんていうんだこれは?)の音を鳴らし始めた。お馴染みの「ジャスト・ザ・セイム」だ。これだけで客席も盛り上がる。そしてエレピのイントロ。かっこいいとしか言いようがない。このノリ、まさにロック。あらためて実感させられた。そして、ジェントル・ジャイアント時代には一度もステージでは演奏したことがなかったと紹介した「エンプティ・シティ」。美しいボーカルのメロディとメリハリのあるアレンジ。スタジオ盤の「インタビュー」を持っていない私としてはまさに「新曲」だ。それに続いて、ほとんどのメンバーが袖に下がって、ジョンのピアノとケリーのボーカルで「シンク・オヴ・ミー・ウィズ・カインドネス」。ケリーのリード・ボーカル曲をとても聴きたかったので、これは嬉しかった。やっぱりいい声だ。もっと聴いていたい。再び全員が戻ってくるとマルコムの操作で笑い声のサンプリング。続いてコインがテーブルの上で回る音。そうだ「ボーイズ・イン・ザ・バンド」だ。これもまたトリッキーなフレーズの連続で楽しくなってしまう。しかし良くこんな局が演奏できるものだ。すごすぎる。ここでメンバー紹介が入った。いいタイミングだ。やはりケリー、ゲイリー、マルコムに対する拍手がことのほか大きい。そして、後半戦。


私にとってはあまり印象に残っていなかった「ヒズ・ラスト・ヴォヤージ」で始まった。やはりきちんとCDで買いなおしてみよう。そして「イン・ア・グラス・ハウス」。これもLPでしか持っていないが、実は始めて通信販売で買ったアルバムだったりする。再びアルバム「スリー・フレンズ」にもどり、なんと「スクール・デイズ」だ。まさかまさか、この曲をやってくれるとは思ってもいなかったのでとても感激してしまった。大好きな曲なのだ。ロジャーとミックの追いかけっこボーカルも素晴らしい。そして、同じく「スリー・フレンズ」からアルバムのラストを飾るメドレー「ミスター・クラス&クオリティ?」~「スリー・フレンズ」。圧倒的な存在感。ノリ。テクニック。そして感動的なラスト。もう言葉がない。


演奏を終えて、メンバーが手を振りながらステージを去っていったが、当然、客席からはアンコールを求める強い手拍子が沸き起こった。そして、それに答えて出てきたメンバーが演奏し始めたのは、もっとも強烈な印象を持つ「フリー・ハンド」だ。テクニカル、トリッキー、素晴らしいロックのグルーヴ、そんな言葉なんかどうでも良くなってしまうほどの曲の強さ。アンコールにふさわしい。そして、再びメンバーはにこやかにステージを去った。


再度のアンコールを求める声に応えて出てきたメンバーが演奏したのは、なんとデビュー・アルバムの1曲目「ジャイアント」。今年4月のコンサートでもやっていたので、ぜひ聴きたいと思っていただけに嬉しかった。ちなみに、「エンプティ・シティ」と「スクール・デイズ」は4月のコンサートでや演奏しなかったようだ。


こうして、日本で始めてのコンサートは終了した。


Three Friends Live in Japan 19th September 2009


  1. Prologue  (「Three Friends」)
  2. Playing the Game  (「The Power and the Glory」)
  3. Advent of Panurge  (「Octopus」)
  4. I Lost My Head  (「Int'erview」)
  5. Pantagruel's Nativity  (「Acquiring the Taste」)
  6. Just the Same  (「Free Hand」)
  7. Empty City  (「Int'erview」)
  8. Think of Me with Kindness  (「Octopus」)
  9. Boys in the Band  (「Octopus」)
 10. His Last Voyage  (「Free Hand」)
 11. In a Glass House  (「In a Glass House」)
 12. School Days  (「Three Friends」)
 13. Mister Class and Quality ~ Three Friends(「Three Friends」)
~ encore ~
 14. Free Hand  (「Free Hand」)
~ 2nd encore ~
 15. Giant  (「Gentle Giant」)
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終演後に、しばらくしてからメンバーは会場に出てきた。残っていた観客の何人かはサインをもらったり、写真を撮ったり、握手をしたりしてもらっていた。メンバーも初日の緊張が解けたようで、とてもにこやかだった。その後、3人の中心メンバーはインタビューがあるとの事で、早々に会場を後にした。その模様はいずれOffice Ohsawaのネット・ラジオにアップされるものと思われる。
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by invox | 2009-09-25 23:25 | ■Music