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Three Friends 来日公演まであとわずか

今月は、Three Friendsのライブが行われる。日本公演としては2度目となるが、前回、昨年の9月の来日時のメンバーから3人が去り、1人が加入した。結果、今回は5人編成となった。

去った3人の内、キーボードのケリー・ミネアは元々6年前に全ての音楽の仕事から引退をしていたと言っていたので、バンドと一緒にライブをやるのも元々一時的なものと割り切っていたに違いない。なのであっさりと切りの良かった日本公演を最後に元の引退生活へと戻って行ったのだろう。

一方、ギターのアンディ・ウィリアムズとキーボードのジョン・ドナルドソンについては、今年の9月までの公演ではバンドにいたので、どうして脱退したのか理由は定かではない。やはり、昔のバンドのコピーばかりであることに対する不満があったのだろうか。それとも他の仕事が忙しくなったのか。

今回の日本公演がThree Friendsとしてのデビューとなるゲイリー・サンクチュアリは、元々優秀なセッション・ミュージシャン、サポート・ミュージシャンとして有名で、なかでもジャズ・ファンクの大物ブルーイ率いるインコグニートでの活動が知られている。こちらの領域ではアラン・パーソンズ・プロジェクトやギャヴィン・ハリソンとの活動がある。他にもスティングやマイケル・マクドナルド、スティーヴ・ウィンウッド、チャカ・カーンといった大物との活動もあり、要するに相当な演奏技術とセンスを持っているということだろう。しかも、イギリスの国立映画・テレビ学校で作曲の修士号を取得したばかりだというから、じっくりとお手並み拝見といきたいところだ。なんせ、ケリーの作ったGGのキーボードのアレンジは大変複雑かつトリッキーで高度にテクニカルなものなのだから。

e0006365_22594322.jpg3Fのライブを見た後で、GGのアルバムを聴き直してみると、緻密に練られたアレンジで、メンバー全員が複数の楽器を同一曲内で持ち替えて幅を出すという極めてトリッキーなことをやっているのがよく分かる。それを3Fでは楽器の持ち替え無しに演奏するのだが、多くの楽器をキーボードがカバーしているので、バイオリン、サックス、リコーダーやシロフォン、ヴィヴラフォンといった楽器を期待するとがっかりするかもしれない。また、GG独特の5人中4人によるコーラス・ワークは残念ながら再現されていなかった。せっかくボーカルを取れるメンバーが3人もいるのだから、今年は頑張ってやってほしいのだが。

GGの後期はアメリカでの商業的成功を目指したのか、アメリカン・ロック的な楽曲が増えた。アルバム「インタビュー」あたりから徐々にその傾向が出始めて、「ジャイアント・フォー・ア・デイ」でピークに達したように思う。キーボードが引っ込みギター・サウンドを前面に押し出して、シンプルな・ロックンロールを多くしていった。もちろん、見るべきところがどこにもないというようなことはないのだが、前半のアルバムと比較すると「面白み」や「スリル」が減っていったように思う。

3Fは、3枚目のアルバム「スリー・フレンズ」を録音したゲイリー・グリーン(g)とマルコム・モルティモア(ds)を中心にしているためか、初期前期の楽曲を中心にセットリストを組み立てている。なので重厚かつ複雑なGGの音楽性をもろに受け継いでいると言っていいだろう。一般的には「オクトパス」が最も人気があると言われているが、個人的には「アクワイリング・ザ・テイスト」や「パワー・アンド・ザ・グローリー」が大好きだ。これに「スリー・フレンズ」を加えたアルバムの中からの選曲が中心だった昨年の公演は大変満足の行くものだった。今年はさらにレパートリーが増えていると言うから、どんな「新曲」を見せてくれるのかとても楽しみである。
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by invox | 2010-12-07 23:00 | ■Music