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アンサンブル・ヴィーヴォ2011公演

アンサンブル・ヴィーヴォ2011公演
「西洋の目、東洋の声 ~ フランス音楽アカデミーとアジアの作曲家~ 」


e0006365_2381688.jpg・2011年3月1日(火)
・けやきホール(古賀政男音楽博物館内)
・演奏:鈴木生子(クラリネット)
    中澤沙央里(ヴァイオリン)
    大須賀かおり(ピアノ)

 1. 「悟り」(cl)(アラン・ゴーサン)
 2. 「黒の悪戯」(cl, pf)(阿部 俊祐)
 3. 「トウキョウ・シティ」(p)(アラン・ゴーサン)
 4. 「呼吸(いき)I」 (cl)(金子 仁美)
 5. 「微動」 (vl)(ハン・ジョンフン)
 6. 「トリオ」 (vl, cl, pf)(パク・チャンウォン)

久しぶりの現代音楽。フランス、日本、韓国の作曲家の作品だ。一番面白かったのはラストのトリオ編成での「トリオ」。指揮者はおらず、3人のアンサンブルの指揮を執っていたのはクラリネットのように見えた。演奏力においても実力差があるように感じたのは気のせいか。そう感じた理由は音量。いや、音量というよりも、ダイナミック・レンジという言葉の方がしっくり来るか。クラリネット以外の二人は、小さな音と大きな音の差が少ないのだ。そのため音楽の表現の奥行きが浅くなっていたように感じた。プロフェッショナルとアマチュアとの一番顕著な差がこのダイナミック・レンジの広さだと思う。演奏は上手いだけに、パワー不足がもったいない。

以前NHK教育でたまたま見かけたリチャード・クレイダーマンによるピアノ指導の番組でも、生徒が弾いた後にクレイダーマンによる演奏を聴くと、その音の大きさの違いにとても驚かされた記憶がある。クレイダーマンの音楽が好きだった訳ではない私にとっても、そのように感じられたのだ。大きな音をより大きく演奏できるということは、中間の音の表現に微妙な階調を付け加えることが出来るということだ。プロを目指す人に対するアドバイスに「出来るだけ大きな音を出して練習しなさい」というのがあるが、それは、小さな音でばかり練習していると、その中での表現に終始してしまい、表現のダイナミクスや肌理細やかさが貧弱になってしまうからだと聞いたこともある。この二人の演奏を見ていて、そんなことを思い出した。

それと、日本人の作品2曲は、フランス、韓国の4作品に比較して音学の度合いが高く感じた。特に最後の「トリオ」は音楽度が一番高かったように思う。私がこの曲を気に入ったのは、それが理由だったのかもしれない。


さて、次は今月末頃のB&B公演だ。こちらはより強力なピアノが加わることが分かっているので大変楽しみである。どんな漫才を見せてくれるのだろうか?って違うってば。

●鈴木生子Clarinet recital series 2
 「ピアノ、クラリネット、チェロのための・・・B&B」
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 - クラリネット/鈴木生子
 - ピアノ/浦壁信二
 - チェロ/松本卓以

【プログラム】予定曲目は変更になる可能性があります。
 1. ブラームス「ピアノ、クラリネット、チェロのためのトリオ 作品114」
 2. ベートーヴェン「ピアノ、クラリネット、チェロのためのトリオ 作品11」

開  演■2011年5月20日(金) 19時開演(18時30分開場)
入場料金■3500円  
会  場■淀橋教会小原記念チャペル
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by invox | 2011-03-04 23:08 | ■Music