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ナルニア国ものがたり 第3章 

「ナルニア国物語 第3章 アスラン王と魔法の島」(The Voyage of the Dawn Treader)

どうしても今回の映画タイトルではなく、「朝びらき丸、東の海へ」と言ってしまう。英語は同じなのに邦題が違うと戸惑いがある。

「ナルニア国物語」も三作目。本当に七作品とも映画化するのだろうか、という疑問も、そろそろもう一度湧いてきたところだ。原作では5作目以降に少し散漫な印象、あるいはいかにもキリスト教的な説教臭さを感じたせいもある。まぁ、元々アスラン=キリストをイメージした作品なので仕方ないのだろうが、それでも子供向けとは言え、教条主義的な印象が、最初の2作ではそれほど感じなかったのに、3作目以降、どんどん強くなっていくような感じだ。

原作のタイトルは直訳すれば「ナルニアの年代記」となるが、原作の発表準は年代に従ってはいない。年代順に並べると『魔術師のおい』(6)、『ライオンと魔女』(1)、『馬と少年』(5)、『カスピアン王子のつのぶえ』(2)、『朝びらき丸 東の海へ』(3)、『銀のいす』(4)、『さいごの戦い』(7)の順番となる。なので、勝手に憶測で言うならば、1作目、2作目を書いた後、勢いで4作目までいったは良いものの、年代記としての奥行きや、整合性を取るために間の2作を書いたのではないだろうか。そのため、「馬と少年」は「さいごの戦い」の前に書かれなければならなかったし、終わり(黙示録)を描くだけではなく「魔術師のおい」で始まり(創世記)を描かなければならなかったのではないか。

第3章での主題は「冒険」ではなく、「悪魔の誘惑」とそれに打ち勝つこと。キリストが砂漠で悪魔の誘惑に打ち勝ったように、子供達とカスピアンは誘惑に立ち向かっていく。さいごは自分自身が生み出した怪物を打ち破るのに、アスランの7本の剣(これが、信仰、ということなのか)を取り戻し、自らの手で怪物を倒す、という、信仰を持って自らの弱い心を克服する、という流れだが、映画はエンタテイメントに徹しており、余分な説明は(少なくとも台詞という形では)ほとんど感じられないがゆえに、大アドベンチャー・ストーリーに仕上がっている。

第1作、2作と違い、ウォルト・ディズニーが手を引いたため、第3作は20世紀フォックスの配給となっている。はたして、第4作以降は作られるのだろうか? 興行成績が悪ければ、これで最後かもしれない。残りも全部とは言わないが「銀のいす」と「さいごの戦い」は作って欲しいなぁ。
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by invox | 2011-03-11 22:18 | ■Cinema/Movie