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"A Scarcity of Miracles" Jakszyk, Fripp and Collins

"A Scarcity of Miracles" Jakszyk, Fripp and Collins; A King Crimson Projekct

e0006365_18555768.jpg 1. A Scarcity Of Miracles (7.27)
 2. The Price We Pay (4.49)
 3. Secrets (7.48)
 4. This House (8.37)
 5. The Other Man (5.59)
 6. The Light Of Day (9.02)



5月末にリリースされたばかりだが、3月にでたVdGGの新作「A Grounding in Numbers」以外で、最もよく聴くようになったのがこれ。

21st Century Schizoid Bandで見事にRobert Frippの役割とボーカリストの役割とを両立したことで評価の高いJakko M. Jakszykが、その本家本元であるRobert Fripp とセッションを行ったものをベースに、後からJakkoが色々と手を加えて楽曲の体裁にしたもののようだ。

そこにぜひにと参加をしたのがMel Collinsだとか。そして(おそらくはJakkoから声が掛かったのであろう)Gavin HarrisonとTony Levinという現King Crimsonの強力なリズム・セクション。まぁ、期待するなと言うのが難しいでしょう。

ただし、一つだけ、クリムゾンの熱狂的なファンでカンタベリーを知らない人には「肩透かし」を食うリスクもきちんと取っておいてもらった方がよいかもしれない。(どんな時期のものであっても)クリムゾンの音楽とまったく同じ音楽ではないということだ。むしろJakkoの一番新しいソロ・アルバムである「Bruised Romantic Glee Club」に近しいものを感じる。そもそもJakkoのファンである私にはとても嬉しいのだが、そうでない人にとってはもしかすると「なんだこれは?」となるかもしれないのだ。

しかし、そこには、Fripp曰く「クリムゾンの遺伝子」が見事に入り込んでいるのもまた間違いない事実であり、Jakko自身が語ったことがあるように、最も強い影響を受けたのは、カンタベリー、VdGGそしてクリムゾンだったのだから当然と言えるだろう。(しかも奥さんはマイケル・ジャイルズの娘さんだ。)Jakkoを古くから知る人は「カンタベリー」の流れの中でしか捉えていないかもしれない。あるいは、デヴィッド・ジャクソンの「The Long Hello vol.3」での2曲を知る人は彼がかなりのVdGGファンであることも知っているだろう。(ただしLevel42でのJakkoしか知らない人には意外かもしれない。あぁ、あれは「アラン・ホールズワースの後任」だったのだ。)

JakkoとFrippのギター・セッションが一体どういう経緯で録音されたのかはよく分からないが、オリジナルの録音を聞くことはないのであまり気にしても仕方がないが、聞こえてくる音から判断すると割りとサウンドスケープとギター、みたいなものが多かったのではないかと推測できそうだ。しかし、最終的な形態は見事に展開のある歌モノになっている。ある種淡々とした展開はクリムゾンではあまり聴けないものだと思うが、それはそこはかとなくフリップ&イーノなんかも間接的に連想させる部分もあるかもしれない。

個人的には、少し歌の部分が多過ぎると感じた部分もあるが、元がインストのセッションなので結果としてそうなってしまったのかな、と思っている。バランスをとろうとしすぎた結果だろうか。もっとも私は彼の声が好きなのであまり気にならないのだが。少し残念に思うことがあるとしたら、リズム・セクションが控えめなところだろうか。アルバムの名義は3人になっていて、リズム隊の二人はあくまでもサポートの扱いになっている。演奏が地味だという訳ではないが、控えめだ。もっと暴れてくれた方が嬉しかったが、そういう楽曲でもないか。

なお、特別仕様も同時に発売されているようで、そちらはHQCD/DVD-Audioの2枚組。DVD-Audioがマルチ・チャンネルかどうかは良く分からない。私が買ったのは普通のCDです。ちなみに日本盤も出て来るようです。それとLPも出るらしい。
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by invox | 2011-06-09 18:57 | ■Music