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「グレン・グールド 天才ピアニストの愛と孤独」(2009年 ドキュメンタリー)

「グレン・グールド 天才ピアニストの愛と孤独」(2009年 カナダ)

監督 ミシェル・オゼ、ピーター・レイモント
出演 グレン・グールド、ジョン・ロバーツ、ウラディーミル・アシュケナージ、コーネリア・フォス、ローン・トーク

グレン・グールドの音楽をたくさん聞いたことがあるわけではないが、私の好きなミュージシャンや友人、知人のうち何人かが好きだと言っている。それで十分じゃないか? 

ということで、下手に脚色されたドラマチックな作品よりもこういったドキュメンタリーの方が良いだろうと思い見に行った。ただし、思っていた以上に音楽は省かれていた。なので、見た後に中古で1枚CDを購入してしまった。まだ聞けていないけれども。

映画『グレン・グールド 天才ピアニストの愛と孤独』

彼の演奏場面も断片的に何度も登場するが、たしかに彼の指捌きというか、ピアノの弾き方はすさまじい。同じ先生に習ったという女性が、それはその先生の指導の仕方が影響していると言い、その手法を突き詰めるとグールドになるのだろうなぁというのは納得した。

グールドは自らを芸術家だと自負していたのかどうか分からない。何かを新しく創り出しているわけではないが、たしかにその分野を解体し、押し広げていったのだと思う。彼に作曲の才能があったらどうなっていたのか、というのは想像したい人だけが楽しめばよいお遊びだろう。彼の「解釈」の斬新さは当時の常識とは大きく異なるものだったようだが、あくまでも「解釈」の範囲でしかないように思える。彼は創造する芸術家ではなかったのではないだろうか。私には、彼は伝統工芸における革新的な職人であったように見えた。卑近な例に例えれば、ジャズのスタンダードにおける超天才的な歌い手のような存在。


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by invox | 2011-11-30 15:55 | ■Cinema/Movie