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"Duma(ドゥーマ)"

"DUMA"

\"Duma(ドゥーマ)\"_e0006365_17283388.jpgアフリカの野生のチーターの赤ん坊をもし飼うことになったらどうなるだろうか。単純にそんな疑問からこの映画を見ようと思ったのだ。映画欄での紹介は「ファミリーアクション」だったし、子供が主人公だったから、子供向けの軽く楽しい作品だと思ったのだ。

だが実際にはこの映画はロードムービーと言ってもいいくらいのものだった。もちろん、子供が精神的に成長していく過程を見せているのだから本質的にロードムービーとならざるを得ない側面も持っている。映画のほとんどは旅の場面だ。アフリカの荒野を若い野生を知らないチーターと父親を失い都会の学校という新しい環境になじめない少年、それに途中から一旦は社会からはみ出した大人の男。その三者の成長の物語が綴られていく。こういうのに弱いんだな。

\"Duma(ドゥーマ)\"_e0006365_1731963.jpgタイトルになった「ドゥーマ」とはチーターのスワヒリ語だとのこと。残念なことにパンフレットも製作されていないという。輸入盤でサントラを探してみようか。エンドタイトルに重ねられた歌はPeter Gabrielだったのだ。

\"Duma(ドゥーマ)\"_e0006365_17301574.gif原作となった本は邦訳が出ている。『ぼくのともだちドゥームズ』(BL出版刊)というのがそれだ。主人公の少年とその母親の共同執筆という形になっている。これは母親にとっても、夫を亡くしたばかりで都会で仕事を始めて息子を育てなければならない、といった方向転換を余儀なくされた状況から息子がいなくなったことで再び元の農場を再開する決心をするという葛藤がきっとあったであろうことを推察できる映画のラストシーンからちょっと興味が湧いている本である。

本当は、チーターの赤ん坊がかわいかったので見たかったのだ。猫族としては絶対に見逃せないな、と。エンドクレジットで驚いたのは大きくなっていくドゥーマを演じるために登場した役者チーターは5匹もいたことだ。その数に驚いたのではない。そんなに人に懐いているチーターがいたことに驚いたのだ。俄然飼ってみたいという野望が…。
by inVox | 2005-11-27 17:30 | ■Cinema/Movie

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