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「ナイト・ウォッチ」

「ナイト・ウォッチ」 ロシア映画

予告編に騙されてはいけない、という反省をした映画。予告編を見る限りで、もう少しゴシックな雰囲気の作品だと思い込んでしまっていたのだ。ところが実際には、最近の怪奇映画にも通じるパンクなヘヴィ・メタリックなものだった。あぁ、だからと言って面白くなかったわけではない。確かにストーリーやキャラクターの設定、演出は稚拙ではあったけれど。

e0006365_18211825.jpg以前見た「アンダー・ワールド」「ヴァン・ヘルシング」「ブレイド」などと同じ範疇に属する作品だと思う。善と悪、光と闇、2大勢力の歴史を超えた永遠の抗争を描いた壮大な設定と、スクリーンの上に登場するキャラクターのゴロツキ・チンピラ(欧州のそれであって、アメリカのヒップホップやラップなチンピラではない)と大差ない「大物」や「チョイ悪親父」的な「ヒーロー」たち…。キャラクターに奥行きも深みもまったく感じられない。それでも、こういった作品が過去の怪奇映画へのオマージュであり、リヴァイヴァルを起こしているのも事実だろう。

この作品では「正義」と言うものは登場しない。たんに「光」と「闇」とが登場する。どちらが「善」でどちらが「悪」だというのは釈然としない。一応、「光」=「善」ということになっているのだが、ともに人間ではあるが、「異種(Other)」という設定だ。数も力も互角。「光」=「体制側」「闇」=「反体制側」という見方も出来る。「異種」は「異種」であることが分かると、そのどちらの側に属するかを自分で決めなければならない。こういうところは妙に現代的な思想が反映されている。

e0006365_18222991.jpg原作の小説はロシアでこの映画の前に50万部、映画公開後に250万部まで売れたという。そして三部作として発表されており、映画も続編が予定されているようだ。第2作目は「デイ・ウォッチ」。今度は逆の立場=「闇」から描かれるのだろうか。そして第3作は「Dusk Watch」というタイトルらしい。「光」、「闇」そして「黄昏」。なんとなく展開が読めそうなタイトルだ。でもきっと見るんだろうなぁ、全部。ロシアン・ニュー・ウェイブというのもおもしろいではないか。
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by inVox | 2006-04-14 18:22 | ■Cinema/Movie