「クリムト」オーストリー・フランス・イギリス・ドイツ合作
"KLIMT" (2006)オーストリー、ドイツ、フランス、イギリス合作
またしてもジョン・マルコヴィッチだ。短い映画ながら充実していた。大学生の頃、「エゴン・シーレ」という映画を見た。その時初めてクリムトのことも知った。彼の作品はこれまで1,2点をどこかの「なんとか美術館展」で見たことがあるだけだが、印象は強い。映画としては、「エゴン・シーレ」の方がよりどろどろ具合というか、シリアスさが強かったようにも思ったが、クリムトの持っている本質的な自然体な性質、というか人間らしさ、俗人的な生活感などがこの映画をシリアスすぎるものとなることから遠ざけているように思えた。
映画は病院に見舞いに来たエゴン・シーレの登場から始まるのだが、クリムトはその時既に意識もはっきりせず、それ以降の場面はほとんどが「回想」のような演出なのだが、それがエゴン・シーレの回想なのか、クリムトの回想なのか判然としない場面も時折出てくる。映画『エゴン・シーレ』では、苦悩するシーレと対比的に描かれていたような気がするクリムトだが、ここでは、苦悩するクリムト、能転気なシーレという印象だ。
演出は、多分に演劇的。小道具や道化的な登場人物など、舞台芝居のような演出が目立つ。シリアスさを薄めるための意図的な茶化しが入っているのかもしれない。それ故なのかは分からないが、たかだか97分という短めの上映時間だが、濃縮された面白みと充実感が得られた。ちなみにくりぃむしちゅーの有田によく似た印象のエゴン・シーレを演じているのはクラウス・キンスキーの息子であるニコラス・キンスキーだ。
中部・近畿ではこれから上映されるのでぜひ。
愛知:名演小劇場:12月9日(土)公開
トヨタグランド:2007年春公開予定
大阪:シネ・ヌーヴォ:11月25日(土)公開
梅田ガーデンシネマ:11月25日(土)公開
京都:京都シネマ:12月2日(土)公開
兵庫:シネカノン神戸:11月25日(土)公開
またしてもジョン・マルコヴィッチだ。短い映画ながら充実していた。大学生の頃、「エゴン・シーレ」という映画を見た。その時初めてクリムトのことも知った。彼の作品はこれまで1,2点をどこかの「なんとか美術館展」で見たことがあるだけだが、印象は強い。映画としては、「エゴン・シーレ」の方がよりどろどろ具合というか、シリアスさが強かったようにも思ったが、クリムトの持っている本質的な自然体な性質、というか人間らしさ、俗人的な生活感などがこの映画をシリアスすぎるものとなることから遠ざけているように思えた。
映画は病院に見舞いに来たエゴン・シーレの登場から始まるのだが、クリムトはその時既に意識もはっきりせず、それ以降の場面はほとんどが「回想」のような演出なのだが、それがエゴン・シーレの回想なのか、クリムトの回想なのか判然としない場面も時折出てくる。映画『エゴン・シーレ』では、苦悩するシーレと対比的に描かれていたような気がするクリムトだが、ここでは、苦悩するクリムト、能転気なシーレという印象だ。
演出は、多分に演劇的。小道具や道化的な登場人物など、舞台芝居のような演出が目立つ。シリアスさを薄めるための意図的な茶化しが入っているのかもしれない。それ故なのかは分からないが、たかだか97分という短めの上映時間だが、濃縮された面白みと充実感が得られた。ちなみにくりぃむしちゅーの有田によく似た印象のエゴン・シーレを演じているのはクラウス・キンスキーの息子であるニコラス・キンスキーだ。
愛知:名演小劇場:12月9日(土)公開
トヨタグランド:2007年春公開予定
大阪:シネ・ヌーヴォ:11月25日(土)公開
梅田ガーデンシネマ:11月25日(土)公開
京都:京都シネマ:12月2日(土)公開
兵庫:シネカノン神戸:11月25日(土)公開
by inVox
| 2006-11-23 14:45
| ■Cinema/Movie