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「大いなる陰謀」 (2007)

大いなる陰謀Lions for Lambs)」 (2007 アメリカ)

メリル・ストリープが57歳のベテラン記者、トム・クルーズが共和党の期待の新鋭上院議員、ロバート・レッドフォードがベトナム戦争を経験した大学教授という役割で、大きく二つの物語を並行して演じるというもの。監督がロバート・レッドフォード。

e0006365_22473638.jpg戦争というものの意味をもう一度考えてみることが必要だということが政治家とマスコミ、教育現場の教える側と教えられる側という二つの対峙する組み合わせの中で話される。そう、この映画のもっとも顕著な特徴は「対話」である、ということだと思う。対話の中でそれぞれのものの見方が伝えられ、議論され、伝わったり伝わらなかったり。政治と教育という大きなシステムがもつ矛盾と希望。それを伝えることの難しさ。政治が権力ゲームになることの何と容易いことか。教育が力を失うことの何と簡単なことか。そして、現実の何と認識されづらいことか。現実が報道されることが現実性を奪ってしまっているとも言えるだろう。戦争もテロもTVで見ている限りでは映画やドラマとなんら変わらない程度の現実味しか感じない。それよりももっと「現実的な」就職や成績、年収などが学生たちの頭の中を占めている。それが「現実」。

気づく人間は少なからずいるだろう。そして行動を起こす人間も。それでも、そうすることが、世間から距離を置かれることに直結することも事実だろう。別に戦争や「正義のための戦い」ということに限定しない。「現実」を直視し、それに立ち向かうということを実践する人間は、しない人間から嫌われる。疎まれる。攻撃されさえする。
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by invox | 2008-03-26 22:47 | ■Cinema/Movie