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Out of My Book

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Official inVox Blog; Watched, Read and Listened in my real life.

何かを書きたくなる音楽。久しぶりの感覚だ。

Thierry Lang, Heiri Känzig, Andi Pupato Trio
Japan tour 2016 Spring

22nd evening: Pit-inn, Shinjuku, Tokyo
23rd matinee: Nardis, Kashiwa, Chiba
23rd Evening: Karura Hall, Kyodo, Tokyo


Set;

1. Embrace
2. Mosquito Dance
3. Open Bonds
4. Mother
5. Moby Dick
6. Traces
7. Heiri Känzig solo - Bass Song (Heiri Känzig)
8. Tender Waltz
9. Swiss Mountain Smells (Heiri Känzig)
10. Moments in Time
11. Andi Pupato solo - Wandering Words
--- encore ---
12. Summertime (George Gershwin)

1,2,3,5,6,7,8,10 from the album "Moments in Time"
4,9,11 from the album "Serenity"
12 is a Jazz Standard arranged by this trio


ティエリー・ラング(p)、ハイリ・ケンジヒ(b)、アンディ・プパート(per.)のトリオ。

いわゆるピアノ・トリオとは打楽器が異なっている。通常はキット・ドラムスを用いることがほとんどだと思うが、アンディの場合は、カホンを椅子代わりに、薬缶のようなシルエットの不思議な手作りの金属製の打楽器をメインに据えている。一部にいわゆるドラムヘッドのような皮を張った部分があったり、丸い穴があけられていたりする。薬缶の口のような、煙突のような部分が内部で反響した音を効率よく客席の方へと誘導しているようで、その煙突から内部にピックアップが挿入されている。皮の部分をたたくとインドのタブラのような高い音も出せるし、穴の部部をふさぐように叩くとやはりタブラのような深い低音が響く。表面をさすると素焼きのツボのような音も出せるし、指先で叩くと金属的な軽い音が鳴る。このメイン楽器の両脇には片皮の大きなハンドドラムのようなものが左右に一つずつ配置されていて、左側が少し小さく高めの音を。右側は大きくて低い音を出せるようになっている。それらを覆い隠すかのように大小さまざまのシンバル類が左右に広がっていく。右側が大型のものを中心にライドや極薄など4,5枚ほど。左側はものすごく小さいものまで5,6枚ほどがそれぞれスタンドに付けられている。左側にはさらにすだれのように小さな金属パイプをぶら下げたパーカッションが3,4種類。縦に超小型のシンバル状のものをひもに通したものが2種類ほど。いわゆるベルの形をしたものが数種類。輪っか状のひもに木の実だろうか木製の小さな殻が数珠のようにつけられたものもある。それとは別にさらにたくさんの木の実のようなものを大量に網に付けたようなじゃらじゃら言わせるものが太古の上に於いて在り、足元にはペダルで操作する金属(タンバリンについているようなもの)が3段2列になったもの(ハイハットのような使い方をしていたようにも思えるがライブ中は足元は前のお客さんの影になって見えなかった)。数種類のシェイカーも用意されていた。そして、新作の1曲目にして、ライブのオープナーでの特徴的な音となったアフリカの民族楽器である親指ピアノ(普通に楽器のネット通販で買えるものだと言っていたが、どうやらドイツのメーカーのものらしい)にピックアップを自作で付けたもの。そうそう、小型の太古のリムの部分に付けられていたのはピックアップの一種らしく、そこから足元のエフェクターにケーブルが伸びていた。MIDIなのか、単純にトリガーだけだったのか不明だが、電子音を流すときにはそれを介して操作していたように見えた。いずれにしても本人もあまりにもたくさんの小物楽器が多いのでごめんね、と言っていたくらいの数と種類だった。私の記憶から漏れているものもまだまだあるに違いない。

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前回の来日は2014年の2月と9月だったが、その時はこの3人での初めてのアルバム「セレニティ(Serenity)」の発売前と発売直後というタイミングだったこともあり、演奏された楽曲は大半が「セレニティ」からのもので、それ以外に「ラウンド・アバウト・ミッドナイト」や「サマータイム」「ナポリ」「ブルース」が演奏されたが、9月の公演で、1曲だけ新曲として紹介されていたのが今回のアルバムのタイトル曲「モーメンツ・イン・タイム」だった。

今回のツアーでは、新作「モーメンツ・イン・タイム」から、全9曲中8曲を演奏したのだが、それらに加えて前作「セレニティ」から3曲「マザー」、「スイス・マウンテン・スメルズ」そして「ワンダリング・ワーズ」が演奏された。特にうれしかったのは、ハイリ作曲の「スイス・マウンテン・スメルズ」だった。この曲は前回は演奏されていなかったのだ。

さて、オープニングを飾った「Embrace」。アンディの親指ピアノにハイリのベースが絡み、そこにティエリーのピアノの高いキラキラした音が乗ってくるイントロは、やはり素晴らしいとしか言いようがなかった。そしてメインとなるピアノのフレーズが入ってくる瞬間のカタルシス。この曲が今回一番聴きたかったのだ。

2曲目は「蚊のダンス」ティエリーのどこまでも軽い左手のコードの刻みに右手が自在にメロディを載せていく。ハイリのソロもユニーク。そしてさりげなく、しかし、この曲の胆でもあるアンディのパーカッション。気持ちいい! 3曲目にはアルバムの流れとは違った「Open Bonds」が配されていた。これもゆったりとしたリズムが気持ちよく、ベースの解放弦を上手く使いながら、ハイリが左手でベースのボディを軽くたたきながらアンディと掛け合いのようなことをやっていた。4曲の「マザー」はティエリーのピアノでのイントロがアドリブになっていて毎回違った。この曲で一息つくような感じだ。

そして、大曲「モビー・ディック」。クジラの鳴き声はハイリがベースのハーモニクスを上手く使いながら弓で擦って出している。なるほど。大海原でのクジラの雰囲気がのっけから全開だ。ある意味シンプル極まりないのだが、いつまでも聴いていたくなる不思議な曲。アルバムの中でも白眉だったが、ライブでもハイライトの一つだった、続く6曲目「トレイシズ」では、ハイリがベースの1,2弦に(2,3弦だったかも知れない)木製の洗濯ばさみのようなものを取り付けてから始まった。これって、その昔見たフレッド・フリスがギターに金属製の洗濯ばさみを付けていたのと同じ発想だ。プリぺアド・ベースだ! こういう仕掛けでアルバムでのあの音が出来ていたのか!ととても驚かされた。そして、その驚きを残したまま(洗濯ばさみは残さずに外して)、7曲目は、ハイリのソロだ。げっ、凄い! とんでもないひとだ。うわぁ、やられた~。と思っていると、そのまま和やかな「ベース・ソング」のイントロへと切り替える。この落差の激しいこと。思わず笑みがこぼれた。この曲がまたいいんだなぁ。この人の作曲はとても好き。
ハイリのソロの次は、ティエリーのソロ。これもまたすごい。短めだけど、そのまま「テンダー・ワルツ」に繋げていって、緩急自在。やはりこの人の作曲センスとアレンジのセンスは並外れて素晴らしい。
9曲目に再びハイリ作曲の「スイス・マウンテン・スメルズ」では弓を使ったイントロから爽快なスイスの風景が苦も無く浮かぶ。あぁ、いっぺん行ってみたいなぁ。アンディにもおいでよ、泊めてあげるからと誘われているしなぁ。行きたい!という思いが強くなった1曲でした。そして、ティエリーのピアノからタイトル曲「モーメンツ・イン・タイム」。ある意味、ライブでは経験済みなので、今回はむしろ安心して聴けた。安心して、というのはちょっと変だが、「馴染み」の感覚だと言えばわかるだろうか。「最後の1曲の前にもう一度紹介しよう」とメンバー紹介をティエリーが行い、いよいよラスト「ワンダリング・ワーズ」。これにはアンディのソロがイントロに付加されていて、これがまた素晴らしい。一般的なドラム・ソロとは違って、基本はカホンと薬缶もどきを中心に金物が載る感じだ。いや面白い。そして曲はもう大好きな曲なので気分はノリノリ。終わった時にはウォー!てな感じになってしまった。

アンコールは1曲のみ。それが前回も演奏した「サマータイム」。ハイリのベースによるイントロは、初めて聞いた時にはこの有名な曲だと分からなかった。左右の手でボディを叩いて軽快なノリを出していく。Nardisではティエリーが悪乗りして、観客に手拍子を打たせてハイリを煽ったりして、無茶楽しい演奏だった。

このトリオ、全部の曲に共通して感じるのは、特に難しい構成だとか、難しい顔をしての演奏がなく、基本構造が取ってもシンプルなものが多いことだ。だから、とても耳に馴染み易い。だけど、今までこんな演奏聴いたことがない、と思わせる。いつまでも聴いていたいと思わせる不思議な音楽だ。どの曲も主旋律はとてもシンプルで優しい。それを何度も繰り返す。崩す。戻る。こう書くとなんだか普通に思えるが、とんでもなく普通じゃない。不思議だ。

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# by inVox | 2016-04-26 11:40 | ■Music
久しぶりの「ソロ」公演。2002年のお台場メディアージュ以来となるのだから12年振りか。当時の写真のネガが出てきたので、あらためてプリントしてみたら、良く見知った顔がみな若い。中でもリチャードが一番若く見えた。

今回は、アコースティック・ギターと、ベースとギターのダブルネック・エレキを持ってきていて、このダブルネックでの演奏がどんなものなのか、とても興味があった。リチャード独特の硬質な音質設定で、ハーモニクスを多用した奏法は相変わらずだが、演奏技術は全く衰えていない。今年66歳になると言っていたが、声も、多少低くなっていたものの依然として「魅惑のカンタベリー・ヴォイス」そのものだ。サウンド・チェックでは、以前と変わらず「ドゥヴィダッタラッタラ~」とハミングで適当なメロディが次々に飛び出してくる。ギターも適当にコードやハーモニクスを掻き鳴らしている。かと思えば、おなじみの曲のメロディを口ずさみ、演奏する。まったく、これだけでも楽しくなるというものだ。

開場して、お客さんがほぼ入場してしまった頃、いきなり飲み物をもらいに出てきて、旧知のファンと旧交を温めたりしているし、あと3分で始まると言えば、客席の際前方に座って、突然の前説を始める。そして時間だ。そのままステージに上がって始めようとして初めて楽譜を楽屋においてきていることに気が付いて取りに戻る。やれやれ。最初に私がプレゼントした私家版ツアーブックを客席に見せてくれた。そして演奏が始まった。


Richard Sinclair Live at Mame Romantic, 19 Apr. 2014

1. Hatfield Medley: Licks for the Ladies - Bossa Nochance - Big Jobs No.2
2. Share It
3. What's Rattlin'
4. Only the Brave
5. Plan it Earth
6. Keep on Caring
7. Emily
8. Out of the Shadow...
9. Felafel Shuffle
10. Halfway Between Heaven and Earth
11. It Didn't Matter Anyway
12. Golf Girl
13. Hello Hello
14. Over from Dover
15. In the Land of Grey and Pink
16. Disassociation


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今回の最大の驚きは、曲がよく準備されていたこと。これだけの曲数を歌詞カードのファイルと、コード進行を書いたファイルの2冊を譜面立てにおいての演奏だったが、きっちりと演奏してくれた。歌詞は、割とまともに歌ってくれた方ではないだろうか。もちろん、途中であやしくなってハミングとごちゃごちゃになったりする曲も多いのだが、歌詞をちゃんと歌っている割合が結構高かったのではないかと感じた。

前々日に日本につき、その足で上越に行って、地元のFMラジオ局に出演。その日の夜にはラ・ソネというお店でライブ。中一日を置いての公演だったわけだが、どうも、その間にどこかで風邪を拾ってしまったようで、時々声が裏返ったり、咳をしたりしていたのが少し気になった。だが、本調子ではないにも拘らず、公演は感動的で、来ていたお客さんも、公演終了後に不満を漏らした人はいなかったと思う。

ソロで、弾き語りで、というスタイルが、キャラバンやハットフィールズの曲に合うのだろうか? という疑問・不安は多少あったのだが、実際の演奏を聴いてみれば、本来これらの楽曲を作ったリチャードが演奏していることもあってか、まったく違和感がなかった。というか、逆にこのバージョンも十分にありだな、と思ったのだ。もちろん、バンドでのバージョンとの対比において、最もそのコントラストが映える、という意味においてだ。

幸いにも、ほぼすべての曲が判別できた(メロディは知っていてもタイトルが出てこなかったのが少しあったけど)ので、その場でメモを取ってみたが、この人のレパートリーの広さが実感できるセットリストだ。これで、まだやっていないキャメルの曲やキャラバンの曲がある訳だから、二日間セットリスト日替わりで、なんていうのも存外難しくないのかもしれないなぁ、と思った。定番とも言える人気曲も多いので、要所要所をそれらで決めて、後は適当に選んでも満足できちゃうからなぁ。

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ライブ終了後もすぐに出てきてサイン会状態。会場の都合で途中で場所を店の入り口のすぐ外に移したが、かなりのファンがサインをもらい、写真を撮っていた。その後、会場を後にして一旦ホテルへギター類と共に戻っていった。
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# by invox | 2014-04-24 15:39 | ■Music
Thierry Lang, Heiri Kanzig, Andi Pupato Trio 日本公演初日
(横浜エアジン、2014年2月5日)

素晴らしい公演だった。前半、後半に分かれた構成で、極めて美しくも、その芯においてとても力強い音楽を堪能させてもらった。
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もともと、パーカッションのAndy Pupato目当てだったのだが、ピアノのThierry LangもベースのHeiri kazigも、想像をはるかに超えて素晴らしかった。始まる前のステージを見ると、パーカッションは、いわゆる普通の太鼓類は用いず、カホンと金物類を中心に構成されていて、音的には随分と軽いものが多いなぁという印象だったのだが、演奏が始まってみると、軽快な響きながら、目の前に浮かぶのは、緑の大地であり、森であり、川であり、起伏にとんだ山々なのだ。それらが、まるで自分が鳥にでもなったかのように、滑らかに流れていく。時に岩があり、滝があり、断崖や台地が現れる。地球そのものだ。
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その上で、ベースが鳴ると、それはまるで人々の動きのようだ。眼下に人々の生活が繰り広げられている。楽しげに、命に満ち溢れている。「人間」を強く感じさせる、存在感の強い人々だ。時に歌い、時に笑い、時に黙々と働いている。
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そして、ピアノ。見ているとそれはまるで、光のようであり、風のようであり、宙に舞う花弁のようでもある。時々鳥たちが現れる。カラフルだが、原色ではない美しい色たち。くるくると表情を変えながら、落ちることなく宙を舞い続けている花弁のようだ。
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ジャズのピアノトリオ、というものに対して持っていた私のイメージとは大きくかけ離れた音楽がそこにあった。

美しく、強い。

主催者のブログでもレポートされている。

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公演終了後に、アンディ・プパートと少し話をすることが出来た。彼が日本に来るのは7回目だそうだ。その内、3回はChico & the Gypsiesでの来日、2回はRoninとして、と言っていた。私は残念ながら、Roninでの1回しか見たことがないのだが、その1回があまりにも強烈に印象に残っているので、今回の公演も見に来たのだ。見て正解。これほど確信を持って言えるのは、彼らの音楽がとても素晴らしいものだったからだろう。出来ればもう一回見たいのだが…。
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# by invox | 2014-02-06 17:04 | ■Music
「エンダーのゲーム」(2013 米)

e0006365_11262656.jpg監督ギャビン・フッド
製作ジジ・プリッツカー
  リンダ・マクドナフ
  アレックス・カーツマン
  ロベルト・オーチー
  ロバート・チャート
  フリン・ヘンディ
  オースン・スコット・カード
  エド・ウルブリッヒ
原作オースン・スコット・カード
脚本ギャビン・フッド
音楽スティーブ・ジャブロンスキー
キャスト
  エイサ・バターフィールド(エンダー・ウィッギン)
  ハリソン・フォード(ハイラム・グラッフ大佐)
  ベン・キングズレー(メイザー・ラッカム)
  ビオラ・デイビス(アンダースン少佐)
  ヘイリー・スタインフェルド(ペトラ・アーカニアン)
  アビゲイル・ブレスリン(ヴァレンタイン・ウィッギン)
  アラミス・ナイト(ビーン)
  スラージ・パーサ(アーライ)
  モイセス・アリアス(ボンソー)
  カイリン・ランボー(ディンク)

e0006365_11271057.jpg本を読んだのは一体何年前だろうか。シリーズの邦訳をすべて読んできたが、まさか、これほど時間がたってから映画化されるとは思ってもいなかった。映画化の話を知った時にはきっと企画倒れになるだろうと思っていたのだ。

カード自身がプロダクションに名前を連ねているせいか、(すでに遥か記憶の彼方になってはいるが)本で読んだ内容から極端にはイメージがずれていなかった。後でブックレットを読むと、ビーンのこともかなり意識的に強調されていたようだが、視点があくまでエンダーに合わせてあるので、ブレはなかった。一つだけ気になるとしたら、視点がエンダーそのものではないことによる周りの子供たちや大人たちの描かれ方かもしれない。実際の映像で見てしまう以上、仕方がないが、カメラの視線は、見る側にある「わたし」の視線であり、それは「わたし」の実年齢からくる性質から逃れることはできないので、必然的にエンダーの視点で描かれている本とは異なるものが見えてしまうのだ。ピーターやボンソーなど、実際のエンダーの視点であれば、きっと、もっと違って見えたのだろう。それは、両親やグラッフ大佐などについても同様だ。もはや自分がエンダーと視線を共有できるほど若くはなくなったのだということを実感してしまったことに軽くショックを覚えた。

しかし、そういったことを考慮しても、この映画は見るに値した。原作を先に読んで知っていてもなお、そう思える映画化作品には、これまでであったことがない。「映画を先に見てから本を読むべき」というのが、小説を原作として作られる映画を見る場合の一番良い出会い方だと、これまでの経験から思っている私がそう思ってしまったのは、原作者が強くかかわっているからなのかもしれない。

ちなみに、私が見たのは字幕版、IMAX 2Dだった。吹き替えは絶対に避けたかったのだ。
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# by invox | 2014-02-04 11:25 | ■Cinema/Movie
Steinar Raknes Live at Yagi-ni Kiku?,
Daikanyama, Tokyo 2013 Aug. 21st
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1. Killing the Blues *
2. Corrina *
3. Lonely
4. Deeper Well
5. Sweet Child
6. Stillhouse *
Woodstock (skipped)
7. Keep Holding On
8. Morning Song **
9. Mellizos ** / Twilight *

- intermission -

10. All My Tears
11. Woodstock *
12. Drench My Soul
13. Heart Of Saturday
14. All I Really
15. Speed of the Sound *
16. Wishing Well
17. I'm on Fire *
18. Never Let You Go
19. Walkin *
20. Angel

- encore -

21. Kiss *     
* 「Still House」収録
** 「Tangos, Ballads & More」収録


このセットリストは本人の自筆であるが、テーブルが濡れていたりで汚れてしまっている。開場した時点で、まだ前半のセットが完成していなかったので、大丈夫だろうかと心配していたら、前半終了後に後半のセットを検討し始めたのには驚いた。
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彼の歌のストックは、50曲程度あるそうだ。それを常時持ち歩いているらしいiPadに曲のタイトルが入れてあって、それらが簡単に並べ替えることが出来るようなソフトを使っていた。それをあーでもない、こうでもないと弄りながら、紙に書き取っていくのだが、書き終わった後に消したり、入れ替えたりもしていた。極めつけは前半でスキップした「ウッドストック」を後半のセットリストを決めた後に会場のファンからのリクエストで再度組み込んだことであろうか。なんとも臨機応変。素晴らしい。

ウッドベースを掻き鳴らしながら歌うのだが、話し声からは想像できなかった渋いう歌声だ。アレンジもベース一本とは思えないほど表情豊かなもので、カバー曲が目白押しなのに、まったく彼のオリジナル曲を聴いているかのような錯覚に襲われた。ピーター・バラカン氏が「はまった」のも頷ける。こりゃ、はまるわ。

前半でのお客の反応が良かったせいか、後半は見た目にもリラックスしているのがよく分かるほど遊びの幅が広がった。リクエストした女性に笑いかけたり、客に歌わせようとしたりと、とてもインタラクティヴでホンワカしたライブ空間が出来上がった。それでもベースを弾き倒す場面も十分にあり、楽器奏者としての彼を期待してきた向きにも十分アピールしていたのではないだろうか。とにかく上手い。派手なアクションはないものの、引き締まった体と端正な顔立ちは、客席に女性客もかなりいたことを納得させるもので、公演終了後に一緒に写真を撮ってもらっているファンもいた。前半と後半の間の休憩時間にもサインに気さくに応じていた。

これまでの公演を見逃してきたことが悔やまれる。

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チャンスがある人には、今日、明日の上越市と斑尾でのコンサートをぜひ見てほしい。また、スタイナーがメンバーになっているアーバン・コネクション(Urban Connection)のライブ(今週末の8/24(土)、8/25(日)、ともに新宿ピット・イン)も見に行きたいが、都合つかず。残念。こちらは、「ハイ・ヴォルテージ」。ベース奏者としてのスタイナーを堪能できるのになぁ。
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# by invox | 2013-08-22 14:11 | ■Music
「オズ はじまりの戦い」(2013年 アメリカ)

監督 サム・ライミ
脚本 ミッチェル・カプナー、デヴィッド・リンゼイ=アベアー
原作 ライマン・フランク・ボーム『オズの魔法使い』
製作 ジョー・ロス
音楽 ダニー・エルフマン
撮影 ピーター・デミング
編集 ボブ・ムラウスキー
製作会社 ロス・フィルムズ
配給 ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ
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出演:
 オズ(オスカー・ディグス) ジェームズ・フランコ
 西の魔女セオドラ ミラ・キュニス
 東の魔女エヴァノラ レイチェル・ワイズ
 南の魔女グリンダ ミシェル・ウィリアムズ
 フィンリー(声)/フランク ザック・ブラフ
 陶器の少女(声)/車いすの少女 ジョーイ・キング

オズの魔法使いは、ハヤカワから出ている邦訳は全て読んだ。もちろんボウムの手になるものだけだ。古い映画も見た。日本で制作されたアニメーションも見た。このアニメーションは、シリーズのかなりの所まで制作され、できばえも秀逸だった。だから、この作品も見ないで済ますことが出来なかった。

原作としてボウムの名前が挙げられてはいるものの、実際には本として書かれたものがある訳ではなく、原作シリーズの中で、いろんな場面で語られる断片から新たに脚本として起こされた「前日譚」の映画化である。なので、見前は不安があった。しかし、そこはディズニー。きっちりと仕上げてある。いや、面白かった。前半、モノクロでのカンザスのシーンは古い映画版「オズの魔法使い」を思い起こさせる。そして、オズの偉大なる魔法使いの誕生の秘密が物語られていくのには引き込まれた。まるでボウムの原作があるかのようだった。ドロシーが来る前の大人の視線でのオズの物語、とでも言えばいいだろうか。個人的には、陶器の少女が大変気に入った。特に声が。

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# by invox | 2013-04-17 14:42 | ■Cinema/Movie
「Buena Vista Social Club」(1999、独、米、仏、キューバ)

監督・プロデュース:ヴィム・ヴェンダース
出演・音楽・プロデュース:ライ・クーダー
音楽:ブエナ・ヴィスタ・ソシアル・クラブ

ヴィム・ヴェンダースの映画は見ているようでそれほど多くないことンふと気が付いた。初めて見たのは「パリ、テキサス」の公開時。それに前後してドイツの監督特集で「ことの次第」「都会のアリス」。後に「ミリオン・ダラー・ホテル』と「ランド・オヴ・プレンティ」。見そびれてしまったのが「ベルリン天使の詩」(これは後からテレビで見た)。さきにハリウッドのリメイク版をそうとは知らずに見てしまったのだった。

完全にドキュメンタリー映画。なので、音楽に興味がないとつらいのではないかと思ったが、個々のメンバーの持つ個性や歴史が面白く、キューバ音楽に馴染みがなくも楽しめた。いや、ほんとに。

ライ・クーダーは息子と共に演奏しているが、息子もいろいろとキューバの老人たちから学ぶものが多かったようだ。ライがキャプテン・ビーフハートのバンドにいたことがあったというのも初めて知った。ま、それに限らず、様々なアーティストとのセッションをこなしているし、参加作品も多いので、特段取り立てて騒ぐことではないのかもしれあい。

初めてライ・クーダーの音楽を聴いたのは前述の「パリ、テキサス」だったと思う。強烈に印象に残っているスライド・ギターの音色。このブエナ・ビスタでは、ほとんどの場面でバックに回っているが、彼に対するメンバーの敬意や感謝が感じられる。

やはり、音楽映画は面白い。
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# by invox | 2013-03-14 15:43 | ■Cinema/Movie
スティーヴ・ライヒが来日するようです。もっとも自身のグループではなく、自分の楽曲を演奏するコリン・カリー・グループのゲストとして1曲だけ参加というもの。ただ、このCCグループが演奏するのは全曲ライヒ楽曲。目玉は「ドラミング」の全曲演奏のようです。

コリン・カリー・グループ公演

e0006365_11101892.jpg・日時:12月4日[火]19:00
    12月5日[水]19:00
・場所:東京オペラ・シティ・コンサート・ホール

・[曲目](両日とも同じプログラム)スティーヴ・ライヒ:
[1]クラッピング・ミュージック (Clapping Music 1972)
[2]ナゴヤ・マリンバ (Nagoya Marimbas 1994)
[3]マレット楽器、声とオルガンのための音楽
  (Music for Mallet Instruments(Voices & Organ)1973)
[4]ドラミング[全曲](Drumming (complete) 1970-71)

[出演]
・コリン・カリー・グループ(Colin Currie Group)・・・[1-4]
・シナジー・ヴォーカルズ(Synergy Vocals)・・・[3、4]
・ゲスト:スティーヴ・ライヒ(Steve Reich)・・・[1]

Steve Reighホームページ

それに先立ち、本人の公演ではありませんが、ライヒの楽曲を演奏する公演があります。
加藤訓子さんというパーカッション奏者によるもの。この人はライヒの「カウンターポイント」シリーズを全部マリンバなどのパーカッション用にアレンジしなおして演奏するということをやっているようです。初めて知りました。

・日時:10月26日(金) 19:00(開場)/19:30(開演)

    10月27日(土) 13:30(開場)/14:00(開演)
            18:30(開場)/19:00(開演)


・場所:東京公演 :目黒パーシモンホール(小ホール)


・[曲目]:ニューヨーク・カウンターポイント(New York Counterpoint)
      (arranged for Marimba)
  チラシ(PDF)
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# by invox | 2012-10-04 11:09 | ■Music
過去に2度来日公演を行っているスリー・フレンズ(Three Friends)が、10月にカナダとアメリカをツアーするとのこと。

Three Friends

 Gary Green (guitar, vocals)
 Malcolm Mortimore (drums)
 Mick Wilson (vocals, from 10cc)
 Gary Sanctuary (Keyboards)
 Lee Pomeroy (bass and vocals: It Bites, Steve Hackett, Rick Wakeman)
 Charlotte Glasson (all the saxophones, flutes, clarinet, bass clarinet, violin and viola, penny whistle, melodica, percussion, and even the saw in Lost and Found Orchestra.)


いつの間にか、ベースのロジャーが抜けている。後任として加入したのは、なんと、現イット・バイツのリー・ポマロイ(Lee Pomeroy)だというから驚きだ。

また、先月のイタリアのトリエステでのプログ・ロック・フェスティヴァルへもこの顔ぶれで参加したようだが、その際にゲスト扱いで参加していた女性マルチ・インストゥルメンタリストで、ジャズの世界では有名な(2009年のMarlborough Jazz Festivalで "best newcomer"受賞)新進気鋭のシャーロッテ・グラソンが、北米ツアーにも参加するとのこと。クリス・スペディングをゲストに迎えたライブアルバムもリリースしている彼女の演奏はいったいどのようなものなのか、気になるところです。

北米ツアーの前に9月27日にはイギリスでのライブも行うとのこと。


スリー・フレンズ(Three Friends)ツアー日程

 9月27日:Ropetackle Arts centre, Shoreham on Sea,UK

10月 3日:Centre cuturel de Beloeil, Quebec, Canada
    4日:Theatre Hector-Charland, Quebec, Canada
    5日:Palais Montcalm, Quebec, Canada
    6日:Spect'Art Rimouski, Quebec, Canada
    7日:Theatre Outremont, Outremont, Quebec, Canada

    9日:BB Kings in NYC, USA
   10日:Sellersville Theater in Pennsylvania, USA
   12日:Arcadia Theatre in Chicago, USA


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# by invox | 2012-08-17 10:27 | ■Music
「裏切りのサーカス」(2011 英・仏・独)

監督 トーマス・アルフレッドソン
脚本 ブリジット・オコナー、ピーター・ストローハン
原作 ジョン・ル・カレ
製作総指揮 ジョン・ル・カレ、ピーター・モーガン、ダグラス・アーバンスキ
製作 ティム・ビーヴァン、エリック・フェルナー、ロビン・スロボ
撮影 ホイテ・ヴァン・ホイテマ
美術 マリア・ジャコヴィック
音楽 アルベルト・イグレシアス
編集 ディノ・ヨンサーテル
衣裳デザイン ジャクリーン・デュラン
字幕 松浦美奈

出演
e0006365_17433159.jpg ゲイリー・オールドマン (George Smiley)
 コリン・ファース (Bill Haydon)
 トム・ハーディ (Ricki Tarr)
 ジョン・ハート (Control)
 トビー・ジョーンズ (Percy Alleline)
 マーク・ストロング (Jim Prideaux)
 ベネディクト・カンバーバッチ (Peter Guillam)
 キャシー・バーク (Connie Sachs)
 デヴィッド・デンシック (Toby Esterhase)
 スティーヴン・グレアム (Jerry Westerby)
 キーラン・ハインズ (Roy Bland)
 サイモン・マクバーニー (Oliver Lacon)
 スヴェトラーナ・コドチェンコワ (Irina)

もはや、何かを書く必要などないように感じる。久しぶりに「圧巻」という言葉を実感として感じさせてくれた映画だった。名前の知れた出演者が多いことは、この世界に入り込むことの妨げになっていない。いや、すごい。チケットの半券には「2回目以降割引」との記載があるが、確かにもう一度見たくなる作品だ。ジョン・ル・カレ、読んでみようか。
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# by inVox | 2012-05-20 17:44 | ■Cinema/Movie