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Official inVox Blog; Watched, Read and Listened in my real life.

カテゴリ:■Cinema/Movie( 134 )

「エンダーのゲーム」(2013 米)

e0006365_11262656.jpg監督ギャビン・フッド
製作ジジ・プリッツカー
  リンダ・マクドナフ
  アレックス・カーツマン
  ロベルト・オーチー
  ロバート・チャート
  フリン・ヘンディ
  オースン・スコット・カード
  エド・ウルブリッヒ
原作オースン・スコット・カード
脚本ギャビン・フッド
音楽スティーブ・ジャブロンスキー
キャスト
  エイサ・バターフィールド(エンダー・ウィッギン)
  ハリソン・フォード(ハイラム・グラッフ大佐)
  ベン・キングズレー(メイザー・ラッカム)
  ビオラ・デイビス(アンダースン少佐)
  ヘイリー・スタインフェルド(ペトラ・アーカニアン)
  アビゲイル・ブレスリン(ヴァレンタイン・ウィッギン)
  アラミス・ナイト(ビーン)
  スラージ・パーサ(アーライ)
  モイセス・アリアス(ボンソー)
  カイリン・ランボー(ディンク)

e0006365_11271057.jpg本を読んだのは一体何年前だろうか。シリーズの邦訳をすべて読んできたが、まさか、これほど時間がたってから映画化されるとは思ってもいなかった。映画化の話を知った時にはきっと企画倒れになるだろうと思っていたのだ。

カード自身がプロダクションに名前を連ねているせいか、(すでに遥か記憶の彼方になってはいるが)本で読んだ内容から極端にはイメージがずれていなかった。後でブックレットを読むと、ビーンのこともかなり意識的に強調されていたようだが、視点があくまでエンダーに合わせてあるので、ブレはなかった。一つだけ気になるとしたら、視点がエンダーそのものではないことによる周りの子供たちや大人たちの描かれ方かもしれない。実際の映像で見てしまう以上、仕方がないが、カメラの視線は、見る側にある「わたし」の視線であり、それは「わたし」の実年齢からくる性質から逃れることはできないので、必然的にエンダーの視点で描かれている本とは異なるものが見えてしまうのだ。ピーターやボンソーなど、実際のエンダーの視点であれば、きっと、もっと違って見えたのだろう。それは、両親やグラッフ大佐などについても同様だ。もはや自分がエンダーと視線を共有できるほど若くはなくなったのだということを実感してしまったことに軽くショックを覚えた。

しかし、そういったことを考慮しても、この映画は見るに値した。原作を先に読んで知っていてもなお、そう思える映画化作品には、これまでであったことがない。「映画を先に見てから本を読むべき」というのが、小説を原作として作られる映画を見る場合の一番良い出会い方だと、これまでの経験から思っている私がそう思ってしまったのは、原作者が強くかかわっているからなのかもしれない。

ちなみに、私が見たのは字幕版、IMAX 2Dだった。吹き替えは絶対に避けたかったのだ。
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by invox | 2014-02-04 11:25 | ■Cinema/Movie
「オズ はじまりの戦い」(2013年 アメリカ)

監督 サム・ライミ
脚本 ミッチェル・カプナー、デヴィッド・リンゼイ=アベアー
原作 ライマン・フランク・ボーム『オズの魔法使い』
製作 ジョー・ロス
音楽 ダニー・エルフマン
撮影 ピーター・デミング
編集 ボブ・ムラウスキー
製作会社 ロス・フィルムズ
配給 ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ
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出演:
 オズ(オスカー・ディグス) ジェームズ・フランコ
 西の魔女セオドラ ミラ・キュニス
 東の魔女エヴァノラ レイチェル・ワイズ
 南の魔女グリンダ ミシェル・ウィリアムズ
 フィンリー(声)/フランク ザック・ブラフ
 陶器の少女(声)/車いすの少女 ジョーイ・キング

オズの魔法使いは、ハヤカワから出ている邦訳は全て読んだ。もちろんボウムの手になるものだけだ。古い映画も見た。日本で制作されたアニメーションも見た。このアニメーションは、シリーズのかなりの所まで制作され、できばえも秀逸だった。だから、この作品も見ないで済ますことが出来なかった。

原作としてボウムの名前が挙げられてはいるものの、実際には本として書かれたものがある訳ではなく、原作シリーズの中で、いろんな場面で語られる断片から新たに脚本として起こされた「前日譚」の映画化である。なので、見前は不安があった。しかし、そこはディズニー。きっちりと仕上げてある。いや、面白かった。前半、モノクロでのカンザスのシーンは古い映画版「オズの魔法使い」を思い起こさせる。そして、オズの偉大なる魔法使いの誕生の秘密が物語られていくのには引き込まれた。まるでボウムの原作があるかのようだった。ドロシーが来る前の大人の視線でのオズの物語、とでも言えばいいだろうか。個人的には、陶器の少女が大変気に入った。特に声が。

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by invox | 2013-04-17 14:42 | ■Cinema/Movie
「Buena Vista Social Club」(1999、独、米、仏、キューバ)

監督・プロデュース:ヴィム・ヴェンダース
出演・音楽・プロデュース:ライ・クーダー
音楽:ブエナ・ヴィスタ・ソシアル・クラブ

ヴィム・ヴェンダースの映画は見ているようでそれほど多くないことンふと気が付いた。初めて見たのは「パリ、テキサス」の公開時。それに前後してドイツの監督特集で「ことの次第」「都会のアリス」。後に「ミリオン・ダラー・ホテル』と「ランド・オヴ・プレンティ」。見そびれてしまったのが「ベルリン天使の詩」(これは後からテレビで見た)。さきにハリウッドのリメイク版をそうとは知らずに見てしまったのだった。

完全にドキュメンタリー映画。なので、音楽に興味がないとつらいのではないかと思ったが、個々のメンバーの持つ個性や歴史が面白く、キューバ音楽に馴染みがなくも楽しめた。いや、ほんとに。

ライ・クーダーは息子と共に演奏しているが、息子もいろいろとキューバの老人たちから学ぶものが多かったようだ。ライがキャプテン・ビーフハートのバンドにいたことがあったというのも初めて知った。ま、それに限らず、様々なアーティストとのセッションをこなしているし、参加作品も多いので、特段取り立てて騒ぐことではないのかもしれあい。

初めてライ・クーダーの音楽を聴いたのは前述の「パリ、テキサス」だったと思う。強烈に印象に残っているスライド・ギターの音色。このブエナ・ビスタでは、ほとんどの場面でバックに回っているが、彼に対するメンバーの敬意や感謝が感じられる。

やはり、音楽映画は面白い。
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by invox | 2013-03-14 15:43 | ■Cinema/Movie
「裏切りのサーカス」(2011 英・仏・独)

監督 トーマス・アルフレッドソン
脚本 ブリジット・オコナー、ピーター・ストローハン
原作 ジョン・ル・カレ
製作総指揮 ジョン・ル・カレ、ピーター・モーガン、ダグラス・アーバンスキ
製作 ティム・ビーヴァン、エリック・フェルナー、ロビン・スロボ
撮影 ホイテ・ヴァン・ホイテマ
美術 マリア・ジャコヴィック
音楽 アルベルト・イグレシアス
編集 ディノ・ヨンサーテル
衣裳デザイン ジャクリーン・デュラン
字幕 松浦美奈

出演
e0006365_17433159.jpg ゲイリー・オールドマン (George Smiley)
 コリン・ファース (Bill Haydon)
 トム・ハーディ (Ricki Tarr)
 ジョン・ハート (Control)
 トビー・ジョーンズ (Percy Alleline)
 マーク・ストロング (Jim Prideaux)
 ベネディクト・カンバーバッチ (Peter Guillam)
 キャシー・バーク (Connie Sachs)
 デヴィッド・デンシック (Toby Esterhase)
 スティーヴン・グレアム (Jerry Westerby)
 キーラン・ハインズ (Roy Bland)
 サイモン・マクバーニー (Oliver Lacon)
 スヴェトラーナ・コドチェンコワ (Irina)

もはや、何かを書く必要などないように感じる。久しぶりに「圧巻」という言葉を実感として感じさせてくれた映画だった。名前の知れた出演者が多いことは、この世界に入り込むことの妨げになっていない。いや、すごい。チケットの半券には「2回目以降割引」との記載があるが、確かにもう一度見たくなる作品だ。ジョン・ル・カレ、読んでみようか。
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by inVox | 2012-05-20 17:44 | ■Cinema/Movie
「永遠の僕たち」(2011 米国)

監督 ガス・ヴァン・サント
出演 ヘンリー・ホッパー (Enoch Brae)、ミア・ワシコウスカ (Annabel Cotton)、加瀬亮 (Hiroshi Takahashi)、シュイラー・フィスク (Elizabeth Cotton)

予告編を見て、見に行った。監督の名前は知らなかったけど、なんとなくヨーロッパ的な名前だし、雰囲気はイギリス映画みたいだったが、舞台がアメリカで、あれっ?と思っていたら、アメリカ映画だった、というのは、後でパンフレットを購入して読んでみてから知った。主役の少年はデニス・ホッパーの息子さんだとか、少女は「アリス・イン・ワンダーランド」の主役の人だった。

公式サイトには音楽の情報はほとんどなかったが、ビートルズなどの古いロック/ポピュラー音楽が山ほど使われていて、そして極め付けだったのは、一番最後でニコが使われていたことだ。この歌声が聞こえてきたときにはさすがにドキッとした。

昨年見た「孔子の教え」も良かったが、この作品もちょっと良い映画ではないか?
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by inVox | 2012-01-21 21:53 | ■Cinema/Movie
「タンタンの冒険 ~ ユニコーン号の秘密」(2011年 アメリカ)

監督:スティーヴン・スピルバーグ
製作:スティーヴン・スピルバーグ/ピーター・ジャクソン
脚本:スティーヴン・モファット/エドガー・ライト/ジョー・コーニッシュ
声 :ジェイミー・ベル/アンディ・サーキス/ダニエル・クレイグ/
サイモン・ペッグ/ニック・フロスト

「スティーヴン・スピルバーグが初めてフルデジタル3Dに挑戦」というのは、別にどうでもよかったが、「タンタンの冒険」である。どうしたって見たいよね~。

e0006365_15334589.jpgご丁寧に最初の段階で、街の似顔絵描きにタンタンの似顔絵を描かせて、それとCGの顔と見比べられるようにしてあり、これがタンタンだよ、という刷り込みを観客に対して行っている。それは、原作漫画でのタンタンは、実際にはこういう顔なんだよ、と見る側が思ってしまうことを狙ってのことだろうが、あまり違和感はなかった。

ストーリーは別として、途中のドタバタアクションの数々は、まるでインディジョーンズそのものと言ってもいいくらいで、これは実写では無理だっただろうし、年老いたハリソン・フォードにやらせることのできるレベルのアクションでもないし、かと言って、実写でそんな映画を撮ったら「自己模倣だ」と非難されるだろうこと必定だろうから、アクションが入っても自然な「原作のある」映画化作品という本作は監督の希望にぴったりだったのかもしれない。

続編を作ろうと思えば作れるだろうし、シリーズとして何本でも制作は可能だろうが、次はないだろうな、と思った。
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by invox | 2011-12-12 15:32 | ■Cinema/Movie
「孔子の教え」(2009年、中国)

監督:フー・メイ
出演:チョウ・ユンファ(孔子)、ジョウ・シュン(南子)、チェン・ジェンビン、ヤオ・ルー、ルー・イー

ジョージ・ハリスンのドキュメンタリーを見たかったのだが、あいにく映画割引のある祝日だったため1時間前に会場に行ったときにはすでに投打の列で、満席の3時間半には耐えられないと判断し、急遽、次善の選択肢であったこちらに変更した。結果、大当たりだった。



孔子の思想を知っているわけではないし、論語などの四書五経を読んだことがある訳でもない。が、儒教には少なからず興味があったので、まずはいろいろ読む前に映画を見ておきたかった。なるほど孔子って、こんなことをしたり、こういう目にあった人だったんだ、というのが分かっただけでも収穫大なり。

時代的には三国志の時代よりもさらに200年ほど昔。すでに中国は1500年以上の歴史を持っていたことを思うと、当時のヨーロッパ/ローマ帝国や中東世界ですら野蛮に思えてくる...。そういったことをつい考えてしまった。同じ時代、ギリシアではソクラテスが「知る」とは何かを問い、プラトンが哲人政治を理想としていた。

主題歌はフェイ・ウォンが担当している。エンド・ロールを見ながら、あぁ良い声だなぁ、誰だろう...と思っていたら彼女の名前が出てきたのだ。納得してしまった。
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by invox | 2011-12-01 13:19 | ■Cinema/Movie
「グレン・グールド 天才ピアニストの愛と孤独」(2009年 カナダ)

監督 ミシェル・オゼ、ピーター・レイモント
出演 グレン・グールド、ジョン・ロバーツ、ウラディーミル・アシュケナージ、コーネリア・フォス、ローン・トーク

グレン・グールドの音楽をたくさん聞いたことがあるわけではないが、私の好きなミュージシャンや友人、知人のうち何人かが好きだと言っている。それで十分じゃないか? 

ということで、下手に脚色されたドラマチックな作品よりもこういったドキュメンタリーの方が良いだろうと思い見に行った。ただし、思っていた以上に音楽は省かれていた。なので、見た後に中古で1枚CDを購入してしまった。まだ聞けていないけれども。

映画『グレン・グールド 天才ピアニストの愛と孤独』

彼の演奏場面も断片的に何度も登場するが、たしかに彼の指捌きというか、ピアノの弾き方はすさまじい。同じ先生に習ったという女性が、それはその先生の指導の仕方が影響していると言い、その手法を突き詰めるとグールドになるのだろうなぁというのは納得した。

グールドは自らを芸術家だと自負していたのかどうか分からない。何かを新しく創り出しているわけではないが、たしかにその分野を解体し、押し広げていったのだと思う。彼に作曲の才能があったらどうなっていたのか、というのは想像したい人だけが楽しめばよいお遊びだろう。彼の「解釈」の斬新さは当時の常識とは大きく異なるものだったようだが、あくまでも「解釈」の範囲でしかないように思える。彼は創造する芸術家ではなかったのではないだろうか。私には、彼は伝統工芸における革新的な職人であったように見えた。卑近な例に例えれば、ジャズのスタンダードにおける超天才的な歌い手のような存在。


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by invox | 2011-11-30 15:55 | ■Cinema/Movie
「コンテイジョン」(2011年、アメリカ)

監督:スティーヴン・ソダーバーグ
出演:マット・デイモン、ケイト・ウィンスレット、ローレンス・フィッシュバーン、ジュード・ロウ、グウィネス・パルトロウ

e0006365_9561162.jpgこれは当初、見るつもりのない作品だった。だって、こんなに豪華なキャスティングのハリウッド映画なんて、どうせ盛り上がりをどぎつく押し付けてくる演出で、あまり中身のないものだから、テレビで見れば十分だろう? と思っていたのだが...、しかし、監督がソダーバーグだということで、まぁ時間もあるし、見てみようかという気になったのだ。

ハリウッド的な「これでもか」演出は割と抑えられていて、それなりにドキュメンタリー的な手法も効果的に使われていた。人間ドラマに主眼を置けば、それなりにドラマチックな作品にもできたはずだから、これは大いに評価できる。人々の恐怖とパニックと当局の立場で戦わざるを得ない人たちがバランスよく描かれていると言ってもいいかもしれない。まぁ、役者さんたちもうまい人たちだし、演出も渋め。ヒットはしないかもしれないが、悪くない作品だと思った。
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by invox | 2011-11-29 09:56 | ■Cinema/Movie
「インモータルズ―神々の戦い―」(IMMORTALS)

監督:ターセム・シン
出演:ヘンリー・カヴィル、フリーダ・ピント、スティーヴン・ドーフ、ルーク・エヴァンス、イザベル・ルーカス、ケラン・ラッツ、ジョセフ・モーガ、ジョン・ハート、ミッキー・ローク

ギリシア神話ではおなじみの名前であるテセウスやハイペリオンが中心となった物語だが、この設定はオリジナルなのか? ギリシア神話にこういう話を見た記憶がない。予告編とは印象が違い、なかなかシリアスなストーリー展開が中心。このへんは「300」とも共通する、この監督の趣向なのだろう。それにしてもギリシア神話に登場する山ほどいる神様たちがここではほんの4,5人しか出てこない。しかも最初の方で「神々は死なないが、他の神々によって殺されることは可能だ」という設定が面白い。また、タイタン族、あるいはティターン族と呼ばれている者たちも、本を質せば「神々」と同じであり、ただ単に「負けた側」の一族郎党であるにすぎない、という設定も面白い。CGは「300」同様にちゃちなものに見えるように作られている。このわざとらしさが味になっていると言えるだろう。いや面白かった。とても楽しめるB級映画だと思う。

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by invox | 2011-11-24 23:15 | ■Cinema/Movie