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「イーオン・フラックス」

e0006365_13444633.jpgシャーリーズ・セロンの映画はTVでみた古いものが1本だけ、という状態で、彼女の演技力がどうの、ということを気にすることもまったくないまま飛行機の中でやっていたSF映画ということで見てしまった。もちろん、劇場公開の予告編は見たことがあったのだが、予告編は本編を表しているわけではないのでそれなりに期待せずに見始めたのだ。

なぞの病気によって人類が滅亡の危機に瀕した時に、その病気への有効な治療法を発見した一族によって独裁政治が行われている世界。人類はその病気によって極端に人口が減ってしまい、世界はまさしくその都市だけ、という状態。人々はその中で疑問も持たずに生活しているが、ごく一部の疑問を持った人々によってレジスタンス活動が行われている。その抵抗活動の最前線のテロリストである主人公とその攻撃の対象である独裁政治の頂点にいる人物との邂逅、そしてデジャヴ。その世界を維持しているしくみの秘密とともに物語は展開していく。

e0006365_1345163.jpgマトリックス以来の変な特撮アクションが鼻に付くが、物語は至って単純。その分何も考えずに見ることが出来た。ようするに日本のちょっと古いアニメや少年漫画の一般的なパターンを踏襲しているのだ。絵柄だけはきちんと考えられているが世界の描きこみなどは一顧だにされていない。そのくせ、世界観はスケールがでかいのだとアピールする設定。あぁ~あ、子供だましだなぁ、というのが感想。小学生の時に見たらインパクトが強くて結構影響を受けるんだろうなぁ、と思いつつ、でも今更…、とため息をつきたくなった。
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by invox | 2006-04-29 13:45 | ■Cinema/Movie
「謎の彗星、5月12日、地球に大接近」という記事が出ていた。それによれば、「1930年の発見から49年間行方不明になり、「謎の彗星(すいせい)」と呼ばれた「シュワスマン・ワハマン第3彗星」が5月12日、地球に約1200万kmの距離まで大接近する」のだそうだ。ただ、13日が満月のため、見やすいのはGW中だとのこと。

 この彗星は核の分裂を繰り返しながら5.4年周期で太陽を回っているのだが、現在は核が30個以上に分裂しているらしい。午後8時ごろから東北東の空にあるヘルクレス座周辺で見え始めて明け方まで見えるようだ。GW中には4等星並みの明るさになるかもしれないとのこと。国立天文台もこれに合わせて彗星のことを説明するページなども作ったようなので見てみると面白いかもしれない。

 彗星は尾を引きながらも、夜空を動く速度は遅いし、尾の向きと進行方向は必ずしも一致しない。やはり、ここは「彗星、その軌道、その尾」でも聴きながら夜空を眺めるのがよろしかろうと密かに期待している。愛好家による写真を集めたページなどもあるようなので星好きにはちょっとうれしい。
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by inVox | 2006-04-28 20:07 | ■Nature
「Walk the Line 君に続く道」

e0006365_14414896.jpg劇場公開時、気になっていた映画だが、ジョニー・キャッシュの音楽自体を聞いたことがなかったこともあって迷っている間に上映終了となってしまっていた一本。今回幸運にも飛行機の中で見ることが出来たので紹介しておきたい。いや、実にいい映画だ。60年代の前半から活動を開始したジョニー・キャッシュだが、その少年時代の決定的な瞬間からこの映画は始まる。もっとも愛していた兄を亡くしたことと、それに伴う父親の対応がジョニーの人生を方向付けたと言ってもいいのかもしれない。そして音楽。

e0006365_144243.jpg境界の賛美歌を全て覚えていたというから、まじめなクリスチャンでもあったようだ。そのジョニーが大きくなって、軍隊に入り、海外へ行く。その兵隊時代に初めてのギターを買い、曲を書き始めた。帰国後結婚をしたが仕事はうまく行かない。偶然見かけたスタジオでのレコーディング風景に刺激を受け、仲間たちとバンドを組みオリジナルを演奏し始める。最初は陰気なゴスペル。レコード会社に持ち込むもNG。聴衆はどんな音楽を求めているんだ、という話をレコード会社の人間にされて、とっさに軍隊時代の曲を歌い、オーディションに合格するという嘘のような話。そして初めてのレコードを出し、順調に売れていくのだが…。

基本的に敬虔なクリスチャンであるジョニー・キャッシュがいかに音楽にのめりこみ、家庭を崩壊させ、放蕩を行い、ほんとの自分に帰還していくかの物語。途中登場する同業者はエルビス・プレスリー、ジェリー・リー・ルイスなど。自分自身の不幸をしょっていても、最後にはジョニーを愛し助けてくれるジェーンとそれを支える彼女の両親の存在がとても心を打った。

それにしても、ジョニー・キャッシュの音楽は「ロカビリー」として認識していたが、そういったジャンルを超えてとてもリアルだった。ある意味とても不器用なミュージシャンかもしれないが、その分音楽は素直に心に届くのかもしれない。ジョニーが2003年に亡くなったということは初めて知った。そして、年をとっても世界中を巡って音楽活動をしていたことも。恋愛映画としても、音楽映画としてもとても気に入ってしまった。
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by inVox | 2006-04-27 14:42 | ■Cinema/Movie
「怪奇礼賛」 中野善夫・吉村満美子 編訳

・「塔」              (マーガニタ・ラスキ)
・「失われた子供たちの谷」     (ウィリアム・ホープ・ホジスン)
・「よそ者」            (ヒュー・マクダーミッド)
・「跫音(あしおと)」       (E・F・ベンスン)
・「ばあやの話」          (H・R・ウェイクフィールド)
・「祖父さんの家で」        (ダイラン・トマス)
・「メアリー・アンセル」      (マーティン・アームストロング)
・「『悪魔の館』奇譚」       (ローザ・マルホランド)
・「谷間の幽霊」          (ロード・ダンセイニ)
・「囁く者」            (アルジャナン・ブラックウッド)
・「地獄への旅」          (ジェイムズ・ホッグ)
・「二時半ちょうどに」       (マージョリー・ボウエン)
・「今日と明日のはざまで」     (A・M・バレイジ)
・「髪」              (A・J・アラン)
・「溺れた婦人(ひと)」      (エイドリアン・アリントン)
・「ジョン・グラドウィンが言うには」(オリヴァー・オニオンズ)
・「死は素敵な別れ」        (S・ベアリング=グールド)
・「昔馴染みの島」         (メアリ・エリザベス・ブラッドン)
・「オリヴァー・カーマイクル氏」  (エイミアス・ノースコート)
・「死は共に在り」         (メアリ・コルモンダリー)
・「ある幽霊の回顧録」       (G・W・ストーニア)
・「喉切り農場」          (J・D・ベリスフォード)

e0006365_1195411.jpg『19世紀末から20世紀前半にかけての、英国の古風な、それでいて少しひねくれた、変わった味の怪奇小説を集めたアンソロジー。 』ということで、つい買ってしまった一冊。つい、とは言っても、ホジスンの未訳出の作品が入っていたのが決めてである。なるほどちょっと変わっている作品だ。

他にも有名どころから無名の作家まで長短様々な怪奇話が収められていて、読み手としても気楽に読むことが出来る。中には?と思うものもあるが、古い時代の空気を感じることの出来る作品もあり、イギリス文学の奥深さ、だろうか。気になったのが「ダイラン・トマス」なる人。「Dylan Thomas」なのだが、この人って、「スターレス・アンド・バイブル・ブラック」と同一人物なのかな?
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by inVox | 2006-04-22 11:10 | ■Books
Jakkoの新作のHP4月16日付のニュースが出ている。それによると「Jakko's Studio」というページが追加されたとのこと。このスタジオとは彼の父親の生まれ故郷である"SILESIA"をそのまま名前として使っているし、幻のファースト・アルバムのタイトルにもなっている。

そのページに飛ぶとバックには新作「the Bruised Romantic Glee Club」に収録される予定の、ヘンリー・カウの1枚目「伝説(Legend)」収録の 'Nirvana for Mice'のカバー・バージョンを部分的に聞くことができる。カウのアルバムの中でも最もジャズ・ロックよりの作品である「レジェンド」の中でも最高級にテクニカルな楽曲だ。いやぁ、さすがカンタベリアンだけのことはある。やっぱりクリムゾンじゃなくカンタベリー系の曲の方がより伸び伸びとしている木がするのは気のせいだろうか。
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by inVox | 2006-04-21 20:54 | ■Music
「リバティーン(Libertine)」(2005 英)

監督:ローレンス・ダンモア
出演:ジョニー・デップ、サマンサ・モートン、ジョン・マルコヴィッチ、ロザムンド・パイク

e0006365_22233113.jpgジョニー・デップが主演だということと、元が舞台で、その舞台で主役を演じていたジョン・マルコヴィッチが国王チャールズ2世の役で出ているというのだけしか知らなかった。監督のことも何も知らない。予告編すら一度しか見ていない。公式サイトはこれを書くために初めて見た。音楽が印象に残った。エンド・ロールで確認したらマイケル・ナイマンだった。道理で…。

e0006365_2224414.jpgいい映画だった。ジョニーやるじゃん。演出もぎりぎり派手にならないところで上手く抑えてあるし、映像もきれいだった。名誉革命直前のイギリスの様子はあまりよく分からないが、ピューリタン革命後の王政復古時代の議会と国王、貴族と庶民の関係が微妙であった時代。その雰囲気をよく伝えている。この時代のロンドンの薄汚さもリアルだった。

こういう人物が実際にいたというのは知らなかった。破滅型の天才、と言うべきか、それとも、自らの才能に振り回されて破滅しただけか。…いや、あまり多くは語るまい。ジョニー・デップのファンにはちょっときついかも。扱われた題材も、出来も、とてもアーティスティックな作品だ。見てよかったと思う久々の映画だ。e0006365_2225471.jpge0006365_22555896.jpg
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by inVox | 2006-04-20 22:25 | ■Cinema/Movie
「アーカム計画」ロバート・ブロック

e0006365_234275.jpgラブクラフト全集3~6でおなじみになった大瀧啓裕さんの訳。3部構成の主人公は、男、女、男という具合になっている。原題は"Strange Eon"で直訳するなら、「異質なる永劫」とでもいうのだろうか。おそらく訳文中の「永遠の治世」という日本語がそれに充てられているのではないだろうか。

ラブクラフトに比較して、読みやすく、構成もメリハリのはっきりしたもので、その分、ラブクラフトの持つ混沌とした感じは薄い。普通のSFやファンタジーになじんだ目には怪奇ものという印象はさほど強くない。その分エンターテイメントな楽しみ方はより大きく、ラブクラフトとは異なる楽しみ方をすべき作品なのだろうなぁ、と思った。分かりやすい分、印象も明瞭に長く残るので、映画などにするとより多くのファンをつかめるのではないだろうか。ラブクラフトのようなリアリティはあまりないが。
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by inVox | 2006-04-19 23:42 | ■Books
「レッド・プラネット」(2000, 米)

e0006365_025649.jpgこれも深夜映画から。火星のテラ・フォーミング計画の進む近未来。藻類を無人ロケットで次々に送り込み火星の大気に酸素を増やすはずが突然藻類が消失してしまったため、有人ロケットを飛ばし状況を確認、改善する、という目的でボウマン船長以下6名のメンバーが火星へと向かった。火星の周回軌道に乗ろうとしたときに突如としてソーラーフレアに襲われ船長以外は着陸船で緊急脱出、火星へと降りていく。船長は一人残って何とか船のコントロールを回復しようとする。一方火星に降りた5人を待ち受ける運命や如何に。

新聞の番組欄でタイトルを見て、すわブラッドベリかハインラインかと期待したのだが、そのどちらでもなかった。けれど、ストーリーは単純だが雰囲気がよくて、まぁまぁ見てしまったのだが、簡単に言うと、キメのフレーズばかりで作られた音楽に似ている。つまり、ストーリーは取って付けたようだし、背景となる世界の描きこみは一切ないに等しい。したがって人物像も表面的。シーン毎の映像的なカッコよさだけを追求して作ったのではないかなぁ、と思えてしまうのだ。そういったカッコいいシーンをつないでいくためだけにストーリーが作られ、登場人物が設定されているような、そんな気がする。ボウマン船長だって? あぁ、きっと作る方も遊んでいるんだ、とまず思った。いやぁ、さすがアメリカ映画だなぁ。
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by inVox | 2006-04-18 00:02 | ■Cinema/Movie
「奥様は魔女」(1942年 アメリカ)

e0006365_05112.jpg監督・製作:ルネ・クレール
原作:ソーン・スミス
脚本:ロバート・ピロッシュ、マルク・コヌリィ

フレデリック・マーチ
ヴェロニカ・レイク
ロバート・ベンチリー
スーザン・ヘイワード
セシル・ケラウェイ

AIIの動画コンテンツに『“フィルム・ノワールのファム・ファタール”として伝説に残る女優、ヴェロニカ・レイク主演作』としてこの古い白黒映画が含まれていた。そうTVシリーズの大元となった映画である。もちろん、主人公の「魔女」は「サマンサ」ではない。ダーリンとなるのもサラリーマンではなく州知事候補。主人公とその父親の魔法使いが魔女裁判によって火炙りになるところから映画は始まる。その恨みを呪いという形で裁判所に彼女を引き渡した男ウーリーの一族にかけるのだが、その呪いは「結婚によって不幸になる」というもの。代々のウーリー家の男たちはとんでもない悪妻を持つことになる訳だ。その後、落雷によって偶然閉じ込められた木から出ることが出来るようになった270年後、魔女は最新のウーリー家の男に復讐を始めるのだが…。

e0006365_053320.jpg伝説の女優、歌に歌われているヴェロニカ・レイクの動き、しゃべる姿を初めて見た訳だが、なんとも可愛らしい小柄な人だ。主人公の魔女のキャラクター設定がそうなのだろうが、キュートという言葉がよく似合う。なるほど、と一人で納得して見ていた。
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by inVox | 2006-04-17 00:05 | ■Cinema/Movie
「ジェヴォーダンの獣」 LE PACTE DES LOUPS(2001、仏)

監督:クリストフ・ガンズ/(ノベライズ:ソニー・マガジンズ文庫)
出演:ヴァンサン・カッセル、モニカ・ベルッチ、サミュエル・ル・ビアン、エミリエ・デュケンヌ、ジェレミー・レニエ、マーク・ダカスコス他

e0006365_12313098.jpgTVの深夜映画で放送されたこの映画、18世紀のルイ15世統治下のフランスでの史実を下敷きにした話らしい。フランスのジェヴォーダン地方では100人以上もの女子供が謎の野獣によって惨殺されるという事件が頻発。国王ルイ15世から調査を命じられた博物学者にしてハンターにして医者グレゴワール・デ・フロンサックが派遣された。アメリカ先住民モホーク族のマニと共に現地にて調査を行うフロンサックの運命や如何に。というのだが、

前半は、古風な歴史もの映画のようでとても好みだった。まぁ最近の映画だしフランス映画だからやっぱハリウッドものとは違っていて演出がけばけばしくなくていいかな、と思っていた。しかし、だんだんと進んでいくに釣れ、おやぁ?という場面が増えてくる。特にアクション・シーン。絶対に時代考証とは合わないぞ、というような派手なアクションが展開されるのだ。アクションがもしもうちょっときちんと演出されていたら前半の雰囲気をそれほど崩さずにいけたのではないだろうか。ローマの介入の仕方もちょっと現代的過ぎないか?

e0006365_12314731.jpg18世紀、啓蒙思想家が活躍し、海外、特にアフリカへとフランスが勢力を伸ばしていた時代。やがて来る革命へと向けてフランス国内が不安定になっていく時代背景をどこまで表現されているのか、よく分からない日本人である私にとっては、もうちょっと古風な演出の方がうれしかったかな。でも、結構楽しめたのも事実なので、エンターテイメント映画としてはいい出来なのではないだろうか。
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by inVox | 2006-04-16 12:31 | ■Cinema/Movie