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Pauliina Lerche 公演決定

ついに待望の再来日公演が決定したそうだ! 詳細は近日中に発表になるとのことだが、今度は、なんと、バンドでの来日だと言うから今からとても楽しみだ。バンドのメンバーは以下の4人。

Hannamari Luukkanen - ハンナマリ・ルーカネン violin, vocals
Tuomas Logren - トゥオマス・ログレン guitar, dobro
Jukka Kyllonen - ユッカ・キロネン guitar, percussion
Timo Pekonen - ティモ・ペコネン  bass

ハンナマリはポウリィナの妹だそうだ。写真を見る限りみんな若そうだ。ソロ・アルバムも最近作であるセカンドに1枚目からボーナス・トラックとして数曲が追加される形で日本盤が発売されるというから持っていない人はぜひ聴いて欲しい。去年のソロ公演、名古屋での愛知万博公演で実際の彼女のステージを見た方はぜひとも購入をしてもらいたいし、見に行って欲しい。彼女にはそれだけの価値があるから。私の一押の女性アーティストだ。招聘元はもちろん前回と同じ "Real & True" である。
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by inVox | 2006-11-28 23:27 | ■Music
 小説「兎の眼」「太陽の子」などの児童文学作家、灰谷健次郎さんが亡くなったそうだ。23日午前4時30分、食道がんだったとのこと。享年72歳。

 1934年生まれだというから昭和9年か。74年に出版された「兎の眼」はベストセラーになったというが、初めて読んだのもこの作品だった。その後、中学時代には「太陽の子」で読書感想文を書いたこともある。今では作品とは疎遠になってしまっていたが好きな作家の一人だった。
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by inVox | 2006-11-26 19:18 | ■Books
"KLIMT" (2006)オーストリー、ドイツ、フランス、イギリス合作

またしてもジョン・マルコヴィッチだ。短い映画ながら充実していた。大学生の頃、「エゴン・シーレ」という映画を見た。その時初めてクリムトのことも知った。彼の作品はこれまで1,2点をどこかの「なんとか美術館展」で見たことがあるだけだが、印象は強い。映画としては、「エゴン・シーレ」の方がよりどろどろ具合というか、シリアスさが強かったようにも思ったが、クリムトの持っている本質的な自然体な性質、というか人間らしさ、俗人的な生活感などがこの映画をシリアスすぎるものとなることから遠ざけているように思えた。

映画は病院に見舞いに来たエゴン・シーレの登場から始まるのだが、クリムトはその時既に意識もはっきりせず、それ以降の場面はほとんどが「回想」のような演出なのだが、それがエゴン・シーレの回想なのか、クリムトの回想なのか判然としない場面も時折出てくる。映画『エゴン・シーレ』では、苦悩するシーレと対比的に描かれていたような気がするクリムトだが、ここでは、苦悩するクリムト、能転気なシーレという印象だ。

演出は、多分に演劇的。小道具や道化的な登場人物など、舞台芝居のような演出が目立つ。シリアスさを薄めるための意図的な茶化しが入っているのかもしれない。それ故なのかは分からないが、たかだか97分という短めの上映時間だが、濃縮された面白みと充実感が得られた。ちなみにくりぃむしちゅーの有田によく似た印象のエゴン・シーレを演じているのはクラウス・キンスキーの息子であるニコラス・キンスキーだ。

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中部・近畿ではこれから上映されるのでぜひ。

愛知:名演小劇場:12月9日(土)公開
   トヨタグランド:2007年春公開予定
大阪:シネ・ヌーヴォ:11月25日(土)公開
   梅田ガーデンシネマ:11月25日(土)公開
京都:京都シネマ:12月2日(土)公開
兵庫:シネカノン神戸:11月25日(土)公開
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by inVox | 2006-11-23 14:45 | ■Cinema/Movie
「トリスタンとイゾルデ」(2006)アメリカ映画

e0006365_2231992.jpg監督:ケヴィン・レイノルズ
製作総指揮:フランク・ヒュブナー 、ジム・レムリー 、リドリー・スコット 、トニー・スコット 、マシュー・スティルマン 、ジョン・ハーディ
脚本:ディーン・ジョーガリス
音楽:アン・ダッドリー
出演:ジェームズ・フランコ 、ソフィア・マイルズ 、ルーファス・シーウェル

久々にアメリカ映画で気に入った映画だ。題材は知らない人はいないだろう「トリスタンとイゾルデ」。私ですらいくつかのストーリーを知っているほどこの言い伝えは複数の国で様々な形で伝えられている。今回の映画はそのうちのひとつを下敷きにしたものらしい。

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監督は『モンテ・クリスト伯』のケヴィン・レイノルズ。トリスタンを『スパイダーマン』シリーズのジェームズ・フランコ。イゾルデを『サンダーバード』のソフィア・マイルズが、ということだが、全然予備知識なしだったので、純粋に楽しめた。この完成度はExective Producerとして名前の挙がっているリドリー・スコットのもたらしたものなのかなぁと漠然と思う。


ローマ帝国が去った後の英国とアイルランドが舞台。冒頭に「暗黒時代のイギリス」と出る。この時代のアーサー王と円卓の騎士伝説にも取り込まれている「トリスタンとイゾルデ」だが、この映画ではアーサー王や円卓の騎士は一切出てこない。それがリアルさを与えているのかも。
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by inVox | 2006-11-19 22:31 | ■Cinema/Movie
"The Bruised Romantic Glee Club" (2006) Jakko M. Jakszyk
Disc One; Now

1. The Bruised Romantic Glee Club (Jakszyk) Jakko, Gavin, Mel
2. Variations on a Theme by Holst (Jakszyk) Jakko, Caroline, Helen, Ian-Mac
3. Catley's Ashes (Jakszyk) Jakko, Gavin, Mark, Mel
4. When Peggy Comes Home (Jakszyk) Jakko, Chris
5. Highgate Hill (Jakszyk) Jakko, Gavin, Nathan
6. Forgiving (Fripp/Jakszyk) Jakko, Robert, John, Gavin
7. No One Left To Lie To (Jakszyk) Jakko, Mel, Gavin
8. The Things We Throw Away (Connah) Jakko, Lyndon
9. Doxy, Dali and Duchamp (Jakszyk) Jakko, Dave, Gavin, Danny
10. Srebrenica (Jakszyk) Jakko
11. When We Go Home (Jakszyk) Jakko, Robert, Suzanne, Django, Camile

Disc Two; Then

1. As Long As He Lies Perfectly Still (Wyatt/Ratledge) ~
2. That Still and Perfect Summer (Jakszyk) ~
3. Astral Projection In Pinner (Stewart) Jakko, Hugh, Dave, Clive, Gary
4. Pictures of an Indian City (Fripp/Sinfield) Jakko, Pandit, Mel, Gavin
5. Nirvana for Mice (Frith) Jakko, Gavin, Dave
6. Islands (Fripp/Sinfield) Jakko, Dave, Danny, Mel, Ian-Wallace
7. The Citizen King (Hodgkinson) Jakko, Gavin, Dave
8. Soon After (Jakszyk) Jakko
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いやぁ本当に久しぶりのソロ・アルバムだ。21CSBの活動が間に入っていたためずいぶんと待たされたことになる。しかし、待たされただけのことはある。とても素晴らしい作品に仕上がっている。「今」と題された1枚目はJakkoのオリジナル楽曲(1曲だけリンドン・コナーの作があるが)を、「その時」と題された2枚目は彼が少年時代に大好きだったヘンリー・カウやソフト・マシーン、キング・クリムゾンの楽曲をカバー(こちらにも1曲だけ短いオリジナルがあるが)している。

Jakko自身がマルチ・プレーヤーであるため、いつものようにギター、キーボード、ベース、一部の管楽器などほとんどを自分で演奏している。そこに多彩なゲストが加わっているのだが、それがまた凄い面子だ。今回の最大のゲストはやはりメル・コリンズだろう。ベスト・パートナーであるドラマーのギャヴィン・ハリソンを除くと最も参加率が高い。21CSBで最も意気投合したのがメルだったのだろう。

Gavin Harisson :Drums (Dizrhythmia, Pocupine Tree)、Mel Collins : Alto, Tenor, Soprano, Bariton saxes, Flute、Caroline Lavelle : Cello、Helen Kaminga : Viola、Ian MacDonald : Flute、Mark King : Bass (Level42)、Chris Baker : Irish Pipes、Nathan King : Bass、John Giblin : Bass(Acoustic/Fretless)、Robert Fripp : Guitar, Soundscape、Lyndon Connah : Piano (元64 Spoons, 現Level42)、Dave Stewart : Keyboards, Programing, Piano, Organ、Danny Thompson : Double Bass、Suzanne Barbieri : Backing Vocals、Django Jakszyk : Voice、Camile Jakszyk : Voice、Hugh Hopper : Bass、Clive Brooks : Drums、Gary Barnacle : Alto Flute, Flute, Bass Flute, Piccolo, Tenor/Soprano Saxes、Pandit Denish : Tabla, Vocals (Dizrhythmia)、Ian Wallace : Drums

ドラムスはソフト・マシーン楽曲でのクライヴと、「アイランズ」でのイアン・ウォーレスの2曲を除くと、ドラムスありの楽曲のすべてをギャヴィンが叩いている。この二人の相性の良さはずば抜けている。まるでフィル・ミラーとピップ・パイルのようだ。デイヴ・スチュワートも7曲で参加という高い貢献率。特にヘンリー・カウの楽曲では"Guide Keyboard"や"Paintaking Programing"といった重要な役回りでも大活躍している。

過去のアルバムでは、Jakkoのポップ・センスが前面に出ており、『カンタベリー・ポップ』の若手代表という形での評価が定着していたが、本作では随分とプログレッシヴな要素が増している。それが21CSBでの活動によって触発されたものであるものなのは間違いないだろう。

元々幅広い音楽性のJakkoの音楽的な出発点は、ハットフィールズやソフトマシーン、VdGGにKing Crimson。なかでもカンタベリーの音楽に対して深くのめりこんでいたようだ。彼が学生のときに参加した64 Spoons(中心人物の一人Lyndon Connahがゲスト参加しているが、彼はJakkoもメンバーだったことがあるLevel42の再結成版に参加してMark Kingと一緒に演奏している。そのLevel42からは管楽器でGary Barnacleも参加)ではハードなアヴァンギャルド・ジャズ・パンクを演奏しており、CDショップではオルタナティヴに分類されることもある。その後JakkoはDave Stewart, Pip Pyleと共にRapid Eye Movementを結成。Jakkoにとっての最大の音楽的ヒーローであるDave Stewartとの活動を若くして行っている。その後ソロとしてシングルを発表していくが、いずれも3枚出したところでレーベルが倒産するという悲惨な目にあっている。中でも最初のレーベルChiswick時代には、アルバム『SILESIA』をVdGGのDavid JacksonやDave Stewartをゲストに録音しているが、契約の関係で大陸の2カ国でしかリリースされていない。同時期にDJの「The Long Hello Vol.3」にJakkoが2曲で参加し、うち1曲ではPeter Hammill/David Jacksonの楽曲を歌っている。

とは言いつつも、そういった下積み時代を支えたのはデイヴ・スチュワートであり、様々なセッションにJakkoを呼び、この時代にJakkoは人脈を大きく広げている。その中にPeter Blegvadの1枚目のソロ・アルバム「Naked Shakespere」があり、これがきっかけでPBのソロ・アルバムのほとんどに参加することになる。また、PBがJohn Greavesと組んだThe Lodgeにも参加している。

その後、1986年あたりから徐々に彼の知名度が上がり初める。またこの頃に盟友Gavin Harissonとも出会っている。様々なミュージシャンへのアレンジや演奏での貢献は数多く、また内容も素晴らしかったようだが、常に「裏方」として扱われていた。その彼に光を当てることとなったのが、Tom Robinsonとの出会いだろう。TRのソロ・アルバムとして企画された「We Never Had It So Good」(「Blood Brother」というタイトルで、ボーナス4曲付きで再発されている)でのJakkoのあまりに素晴らしい貢献に感動したTomは、アルバムをソロ名義から二人の連名としたのだった。このアルバムにもギャヴィンが参加している。そして、このアルバムのプロモーションで出演したTV番組での演奏を見たのがLevel 42のMark Kingであった。当時Alan Holdsworthが抜けたばかりだったLevel 42にホールズワースの後任としての白羽の矢が立ったのだ。このJakkoが参加したラインアップでのLevel 42は来日公演も行っている。ライブDVDもでているが、残念ながらちゃんとしたスタジオ・アルバムを製作する前にバンドは解散してしまった。この時も一時的だがギャヴィンもバンドに参加している。

また、どういう経緯なのかは不明だが、Richard Barbieri, Steve Jansen, Mick Karnの元Japan3人組との交流もあり、Jakko名義だが実質バンドとしての4曲入りミニ・アルバム「Kingdom of Dust」も発表されており、Jakkoの知名度を上げるのに貢献した。そのつながりは特にRichard Barbieriとのものが長く続いているようだ。

Gavin HarissonとPandit Denish, Danny Thompsonの3人と組んだバンドディズリズミア(Dizrhythmia)は一聴するとAORのようにも聞こえるのだが、実際にはインド音楽のフォーマットで西洋音楽を演奏する、という実験的な試みを行っており、このテイストは現在も楽曲によっては大きく反映されている。今回のアルバムでの「インドの街の情景」は、ベースこそDannyがいないがDizrhythmiaである。まぁ、イントロが「げげげの鬼太郎」を連想させるというのが日本人には不幸なことなのかもしれないが…。

CD1="NOW"ではどうしても21CSBでも発表された「Catley's Ashes」が耳を引くが、21CSBバージョンと比べるととてもタイトで少しジャズロックよりの演奏だ。1曲目からここまでの流れが特にアルバムの中でも印象が強い。
次の山場は5,6の2曲の流れだ。ここもまた入り込んでしまう。その後じわじわと来る曲が続き、ラストに繋がっていく。大曲の間に短い小曲を挟むスタイルは従来も見られたものだが、このアルバムでも効果的に使われていると言えよう。このディスク単独で発売されていたら、このアルバムのインパクトはもっと強いものになっていたのではないだろうか。

CD2="THEN"は、カバー曲中心だが、知っている曲ばかりなだけにどうしても最初にこちらに注意が行ってしまう。オリジナルと比較してしまうので、どうしても「違い」に耳が行くのだが、それが私のように良い方向に作用する人もいれば、否定的に作用する人もいるだろう。この発表の形が良かったのだろうかとふと考えてしまった。そういうことを抜きにすれば、このディスクも大変楽しめる。「違い」を否定的に捉える人はオリジナルを聴いてればいい。「音楽する」ことを知っている人は「違い」こそが大事なのだということを知っているはずだ。それを踏まえてぜひとも鬼太郎風?「インドの街の情景」を楽しんでもらいたい^^);
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by inVox | 2006-11-17 00:19 | ■Music
Nik Baertsch's Ronin Live in Japan 10月27日 於;門仲天井ホール

ECMレーベルのバンドということで、ある程度の「ジャズ」は期待していたが、予想以上に面白いものを見ることができた。こういう音楽もあるのだなぁ、というのと、ロックやポップスが足踏みをしている間にジャズの世界は新しい領域へと広がりつつあるのだという実感を得た。

RONIN;
 Nik Baertsch (a-piano, e-piano)
 Bjoern Meyer (e-bass)
 Kaspar Rast (drums)

シンプルなトリオ編成だし、一人ひとりの扱う楽器もシンプル。楽曲の構成もミニマルな骨格を持っている。そのミニマルな音の変化していく様がとても面白い。決して派手なメロディやフレーズが出てくる訳ではなく、ひたすらシンプルな「音」が紡がれていくのだが、その微妙な音の変化や付け加えなどが絶妙なグルーヴを生んでいる。ロックでもダンス・ミュージックでもないのに、リズムが体を突き動かしていくとでも言えばいいのだろうか。極端なことを言えば、スティーヴ・ライヒがフレーズ単位で構成していたところを単音で構成していっているのだ。そこにさらにポピュラー・ミュージック独特の「ノリ」が加わっている。作曲されている部分が核なのだろうが即興によって展開していっている様な印象も受けたが、構成がかっちりしているらしく、おそらく演奏時間なども「計画通り」だったのだろう。独特のクールさと熱。とても不思議な音楽だ。
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もともとは5人編成のようだが、今回の来日ではトリオであった。5人バージョンも見てみたい。自身のホームページでの紹介文の中には「禅・ファンク・クインテット」だと紹介されている。今回のメンバーにコントラバスやバスクラリネットを演奏するShaとパーカッションのAndi Pupatoの二人が加わるようだ。彼ら自身がいうところの「リチュアル・グルーヴ・ミュージック」は、日本の伝統音楽からの影響も強いようで、バンド名の「ローニン」がそもそも「浪人」なのだ。このリーダーのニックは相当な日本かぶれだと言える。Roninとしてのアルバムはすでにライブも含めて4枚出ている。ほかにもいろんな活動があるようだが、すべてがRitual Groove Musicのようだ。
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by inVox | 2006-11-09 06:37 | ■Music
「大エルミタージュ美術館展」 東京都美術館

e0006365_1337074.jpg学生時代に福岡で見た「エルミタージュ美術館展」は、その多彩な展示作品に圧倒された記憶があったのだが、今回の展示会は、規模的にはそれを超えるものではないように思う。それでもかなりの数の作品が展示されており、また、様々な時代の、様々な画風の作品が有名どころからよく知らない画家のものまで取り揃えられておりそれなりに楽しめた。以下、それなりに印象的だったもの。


ギュスターヴ・ド・ヨンゲ「散歩の後」、
 々          「窓辺の婦人(変わりやすい天気)」
フランソワ・フラマン  「18世紀の女官たちの水浴」
ユベール・ロベール   「廃墟の中にいる洗濯女」
ギヨーム・ヴァン・デル・ヘキト「ケニルワース城の廃墟」
シャルル・シャブラン  「鳥の巣を持つ女」
ロックウェル・ケント  「ダン・ウォードの干草、アイルランド」
ベルナルド・ベロット  「エルベ川から見たピルナの風景」
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ヤン・ウェイセンブルフ 「アンヘルムの風景」
オスヴァルト・アヘンバッハ「ナポリ湾の花火」
エドモン=ジョルジュ・グランジャン「エトワール広場から見たシャンゼリゼ風景」
アルフレッド・ヘンリー・モーラー「カフェにて」
アンリ・ルソー     「リュクサンブール公演、ショパン記念碑」

展示会場は3フロアにまたがっており、それぞれにテーマがある。
 I. 家庭の情景e0006365_13352297.jpg
 Ⅱ. 人と自然の共生
 Ⅲ. 都市の肖像
ま、それなりに共通するものがあるかな、という程度なので気にしない方がいいのかもしれない。どちらにしても、それぞれの画家がこれらのテーマに従って描いた訳ではない「後付」のテーマに過ぎないのだし。見に来ている人は多い。東京都美術館で12月24日までだが、11月中に見ておいたほうがまだ空いているのかもしれない。
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by inVox | 2006-11-06 13:33 | ■Arts
「空飛び猫」シリーズ アーシュラ・K・ル=グウィン、村上春樹訳

第一作目の原題は『CATWINGS』。S.D.シンドラーの描く表紙の猫たちによって魅入られた村上春樹の翻訳で全4冊が訳出されている絵本だ。とは言え、作者や訳者に気をとられることなく「翼のある猫」という空想を楽しみたい人には十分に楽しめる。シリーズ構成は以下の4冊からなっている。

「空飛び猫」(Catwings)
「帰ってきた空飛び猫」(Cateings Returns)
「素晴らしいアレキサンダーと空飛び猫たち」(Wonderful Alexander and the Catwings)
「空を駆けるジェーン」(Jane on her Own)
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ル=グウィンだから、ということもないだろうが、村上春樹の「訳者あとがき」では何度かフェミニズムとかアメリカの女性、とくに黒人女性への置き換えについての言及が見られる。特にそんなことは意識せずに読んだのだが、時に雌猫の描き方に比べ雄猫の描き方があっさりしていると感じる部分があることは確か。たかだか80ページもないような絵本だが、如何様にも読める。

このシリーズはこの4冊で終わりなのだろうか。まだまだいろんなエピソードが作者の中には残されているように思える。ぜひ続編を期待したいものだ。

うちの猫に、もし翼があって空を飛べたなら、どうしただろうか。ふと、そんなことを考えてみた。
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by inVox | 2006-11-05 05:24 | ■Books
「海底牧場」 アーサー・C・クラーク

e0006365_23215351.jpg復刊なのか、久しぶりに目にしたので思わず買ってしまった。まぁ名作として有名な作品だけに今更書くこともないと思ったが、書かないというのもなんなので。

宇宙空間での事故により宇宙恐怖症に陥った男が海の世界で立ち直る話、と書いてしまうとつまらないが、宇宙と海の対比が面白いのは事実。海にあふれる生命があまり生々しく描かれていないのは残念だが、海の「空間」性は存分に描かれているかも。これを映画にしたら面白いだろうか。

後半に出てくる仏教指導者の描き方には不満が残る。「仏教からヒンズー教の神々を追い出した改革者」として描かれているからだ。仏教は一神教ではない。多神教ですらない。仏は神ではないのだから。その概念がクラークには理解できていなかったのだろうと思う。そういう違和感を除いてしまえば本当に面白く読める本だ。
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by inVox | 2006-11-04 23:22 | ■Books