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「ナルニア国物語 第2章 カスピアン王子の角笛」

本当に7作全部出来るんだろうか、という心配をよそに、第2作目が登場した。1作目とは違い、2作目以降は、本で読んだはずなのに印象に残っていない。だから新鮮だった。

オープニングはカスピアン王子の叔父に息子が生まれるシーンからだ。これにより前王の息子であるカスピアン10世は、叔父から見ると「不要」あるいは「邪魔」な存在となり、早速暗殺の指示が出されることとなる。命からがら城から逃げ出した王子は逃げ込んだ先の森でスーザン女王の角笛を吹き鳴らしてしまう。

e0006365_1851134.jpg主人公は4人の兄弟姉妹なのか、カスピアンなのか。それはさておいといて、不覚にも4人がイギリスからナルニアへ呼び戻されるシーンでは思わず背筋がゾクゾクとしてしまった。こういうのに弱いんだなぁ。予告編でも登場するシーンなのに、ストランド駅でのシーンから始まるナルニアへの帰還のシーンは、自分自身の異世界への移行ででもあるかのように感じてしまったのだ。そして、自分がそうなったこと自体にも驚いてしまった。

成長の物語、しかし、それはあからさまではなく、子供向けの「お話」でなく、リアルな体験としての異世界。異世界を現実として受け止めることの出来る子供だけが為しうる真実と正義。それらを学んだ後では子供はその世界を離れ、「大人」にならなければならない。それはさびしくもあるが、前に進むということでもある。こういった思いをしたものだけがきちんとした大人へとなれるのだとルイスは考えていたのではないだろうか。そうでない者は、体だけが大きくなって、屁理屈をこねることが出来るだけの知識を持った子供なのだと。
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by invox | 2008-05-31 18:05 | ■Cinema/Movie
Real & True Live Series 「第2回 ミュージック from フィンランド」
新宿ピット・イン、5月29日(木)


今回で第2回目となるフィンランドのミュージシャン特集。第1回目はメムノン(Memnon)とパウリーナ・レルヒェ(Pauliina Lerche)だった。私はその時パウリーナの音楽と恋に落ちた。

そんな強烈な印象のあるフィンランドの音楽だが、今回も全く知らない二組。今回は平日だしパスしようと思っていたのだが、前日になって急遽見に行くことになったのだ。


"Petteri Sariola (ペッテリ・サリオラ)" ヴォーカル・ギター

e0006365_23251532.jpgこちらは完全なソロ。エレアコを変則チューニングで弾きまくる(ときに弾き語る)のだが、これがまた強烈。ボディを叩きながら5,6弦をスラップしつつ、高音弦でコードやメロディを自在に引きまくるのだ。1曲目は特にインパクトがあった。低音はどうやらパライコか何かでブースとしているのではないかと思うが、パーカッシヴなベースラインもメロディアスなものも同じようによく響く。後半になって、ようやく左手はクラシック・ギターの奏法とあまり変わらないのだということに気がついた。問題は右手だ。驚異的な右手だと思う。ギターのボディを叩くのも同時にやりながらなのは言うまでもない。

楽曲そのものは、変則チューニングであるにもかかわらず、かなりポップで、オーソドックスともいえるほど正統的な音楽だ。ドラムスとキーボードを加えたトリオ編成でもいけるのではないだろうか。そうすればもっと多くの人の耳に届く気がした。ソロでやるのも素晴らしいが、もっと大きな可能性を持っている気がする。

ラッキーだったのは、終盤1曲だけだが、サプライズ飛び入りゲストで押尾コータローとギター・デュオでブルースを演奏したことだ。まさか、日本では圧倒的にマイナーなフィンランドの若手ミュージシャンのライブで押尾コータローのようなビッグネームを見るとは思わなかった。初めて見たが、彼、でかいね。

ペッテリの演奏を見て思い出したのが映画『奇跡のシンフォニー』だった。こちらはタッピングを多用したアコースティック・ギターの演奏がとても印象的だったが、こちらも素晴らしいので是非多くの人に見て欲しい。ハンス・ジマーの音楽も悪くない。



"Oddarrang (オッダラン)"

Olavi Louhivuori(オラヴィ・ロウヒヴオリ)ドラムス
Ilmari Pohjola(イルマリ・ポーヨラ) トロンボーン
Osmo Ikonen(オスモ・イコネン)チェロ
Lasse Sakara(ラッセ・サカラ)ギター 
Lasse Lindgren(ラッセ・リントグレン)ベース 


後半はオッダラン。ペッテリの余韻が強く残っている会場は、後方でペッテリ自身が自分のCDを売りさばいており(もちろんサインしながら)、そこに人だかりが出来ていた。ステージではメンバーが楽器のセッティングをしているのだが会場はほとんど無視。ちょっとかわいそうだった。やがて、照明が落ち、一旦下がっていたメンバーが改めて登場すると拍手。演奏が始まった。

1曲目、トロンボーンのイルマリのエフェクターが接触不良のようでかなり不満をあらわに何とかしてくれと身振りで訴えているが、演奏は止まらない。この演奏がまた静かで瞑想的なのだ。楽曲が素晴らしい。ペッテリのことが吹っ飛んだ。こんな音楽は聴いたことがない。

何と言うのだろうか、ドラマティックに盛り上げるわけではないし、テクニカルな演奏と言うわけでもない。かといってムードで押し通すような音楽でもない。これぞ北欧の風景と人々、という音楽が展開されていく。こればかりは言葉では説明のしようがない。圧倒された。

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ステージではオラヴィと共に、イルマリとオスモがとても目を惹きつけていた。この3人が何と言うか、華がある。ベースとギターの二人は職人に徹して渋く、しかし、確実に音楽の骨格を支えている。どの曲もベースがしっかりした土台を作り、チェロがその上に様々な色を重ねている印象だ。ギターは控えめなフレーズやスライドギターでのドローン的な演奏が多いのだが、これが実は空間の広がりを演出していて、音楽の実体の大きさを聴いている私に想起させていた。曲によっては普通に弾いていることもあったが、これもまた上手い。そして、音楽の外側をとても大きく見せることに貢献している点では同様だ。不思議なギターだ。チェロとトロンボーンの二人はボーカルも取る。ボーカルと言っても歌詞があるわけではなくスキャットなのだが、オラヴィ含めて極めて瞑想的だ。うーん、いける。いけてる。

機材のトラブルは、結局最後まで残ったのがかわいそうだったが、演奏に対する客席からの賞賛はものすごかった。正直言って、ペッテリが楽器小僧のやんちゃな音楽のものすごい版だとするなら、オッダランはより大人の自覚を持ってより広い視野で物事を見つめる音楽だ。その差はあまりにも大きかった。かわいい、と、すごい、の差だ。
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by invox | 2008-05-30 23:21 | ■Music
Farmers Market Live at Pit-inn, Shinjuku, 25th May 2008


久しぶりの来日公演。なのだが、今回はオープンな公演はこの日の一回だけのようで、ほかはプライベートなパーティーだったり、イベント的なライブへの参加が2回という形で、このバンドに集中して見たい私にとっては物足りない。この日も、長いとはいえ2時間半程度の演奏で、実際に彼らの演奏を知っている人にしてみれば、さぁこれから、というところで終わってしまった感がある。

Stian Carstensen スティアン・カシュテンセン accordion, guitar, wind instruments
Nils-Olav Johansen ニルス・オラフ・ヨハンセン guitar, vocals
Jarle Vespestad ヤーレ・ヴェスぺシュタ drums
Trifon Trifonov トゥリフォン・トゥリフォノフ sax
Finn Guttormsen フィン・グットォルムセン bass

新作発表後ということで、新曲中心ということだったが、私には、このバンドのライブは「曲」はあまり関係ない。その場その場で出てくるものを楽しむ、というのが一番ぴったり来る言い方だろう。つまり、どんな曲だろうが、即興だろうが、とにかく出てきた音楽は彼らの音楽でしかなく、それ以上でもそれ以下でもない。アルバムをなぞるなんてことは全く眼中にもないだろうし、楽曲を「完璧に」演奏することにもあまり興味がないように思う。演奏する時は演奏している音楽がどのように動き、反応し、のた打ち回るのかを、演奏者自身が楽しんでいるように見えるのだ。自分が出した音に驚いている、ということもあるように見える。そしてそれを楽しんでいる。


だからこそ、時に聴き手にとってはそれが「退屈」にもなる。それは演奏しているバンドにとっても同じなのだろう。だから時々ひっくり返す。それがまた面白い。わざと退屈にしてから壊す、ということもしばしば。個人的には、もう少しドラマチックな展開を入れて遊んでみてもいいのではないかと思う。高度な遊びが過ぎると、聴き手には分からないこともある。ブルガリアン・モードというか、バルカン・モードというか、アラビックというか、あの独特の音階とフレーズがトリフォンのサックスから出てくるとぞくぞくする。それがない曲は面白いがスリルは少ない。トリフォンのバンドにもたらしたものは大きい。
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by invox | 2008-05-28 22:32 | ■Music
「マンデラの名もなき看守」(2007年 独・仏・南ア・ベルギー・伊)

監督:ビレ・アウグスト
出演:ジョセフ・ファインズ、デニス・ヘイスバート、ダイアン・クルーガー


e0006365_2359480.jpgネルソン・マンデラが唯一製作を認めた自身の過去に関わる映画。ネルソン・マンデラ生誕90執念記念作品だそうだ。主人公は、しかし、マンデラではなく、マンデラの看守を勤めたある男、ジェームズ・グレゴリー。彼がマンデラの看守として任に着いてから、マンデラが解放されるまでの物語。どこまでが事実でどこからが脚色されているのかは分からないが、見た印象では、基本的に事実ベースで構築されたもののようだ。

南アフリカのアパルトヘイト政策は私にとってもまだ記憶に生々しい歴史だ。ネルソン・マンデラを励ます、あるいは救うためのチャリティ・コンサートなどが何度も開かれていたのを知っているからだ。ピーター・ガブリエルやユッス・ンドゥールなどの音楽や活動が私にこれを強く意識させた。一方で、スティーヴン・ビコを扱った「遠い夜明け」が、ガブリエルの「ビコ」と併せて強烈なインパクトを私に与えたのも事実だ。故に、長いことマンデラは名前のみ知っている存在であり、ビコの影に隠れて見えていた。一つには情報が少なかったこと。もう一つには、ビコと違い、暴力には暴力で対抗することもやむなし、としていた点が私には嫌だったのだ。そして、最終的にマンデラを解放するのは、国際社会からの、経済制裁を含む圧力であり、けっしてANCの行った、政府の暴力に対する暴力での対抗ではなかったと信じている。

だが、「理解することは許すこと」という言葉があるが、マンデラの人となりを知ることがジェームズの「知りたい」という欲求に訴えかけ、理解を促した。マンデラ自身は、決して暴力を肯定したわけではなく、それがなくなることを願っていたのは事実だ。それを理解した時点でマンデラの人間像はよりクリアになっていく。それは、映画を見た私にとっても同様のプロセスを(かなりの駆け足ではあるが)疑似体験させてくれた。幸運だったのは、この二人を演じる俳優のことを私はほとんど何も知らなかったことだ。特にマンデラ役のデニス・ヘイスバートについては「24」での米国大統領を演じた人という程度は知っていたが、「24」自体を見ていないので、先入観なく見ることが出来たのだろう。唯一ジェームズの妻役であるダイアン・クルーガーは「ナショナル・トレジャー」シリーズを2作とも見ていたので最初の内は、「役者」が見えてしまったのが少し残念だ。後半はとても素晴らしく、役者を忘れ、役に引き込まれてしまったのだが。好きな女優さんの一人になるかも。

それにしても、もう一度見たくなってしまった。いい映画だ。この映画にはイギリス人は出演しているが、制作にはイギリスもアメリカも名前が出てこない。政治を政治家のおもちゃにしないマンデラへの敬意が感じられる。
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by invox | 2008-05-21 23:59 | ■Cinema/Movie
「海を失った男」シオドア・スタージョン 河出書房
若島 正 編

e0006365_23194591.jpg・ミュージック
・ビアンカの手
・成熟
・シジジイじゃない
・三の法則
・そして私のおそれはつのる
・墓読み
・海を失った男


短編集と言うには長い作品も多いこの本。これまで読んだスタージョンの作品の中でも印象に残る強烈な作品が多い本だ。いや、すごい。なんというか、読んでいる途中でも、読んでいない間でも、読み終わった後でも、ふと気づくと、話の場面からさらに無尽蔵に広がっていく世界が自分の中で展開していくのが分かるのだ(それは決して言葉に出来るようなものではないが、こういう世界を記述できれば作家になれるのかもしれない)。それだけのインパクトがスタージョンのこれらの作品にはある。やはり、単行本にも手を出そう。

特に引き込まれたのは「三の法則」「そして私のおそれはつのる」「墓読み」「海を失った男」だろうか。「三の法則」での音楽は素晴らしい。「海を失った男」は、ハリウッドなら、この物語の背後にあるかもしれない様々なエピソードを散々付け加えた挙句に陳腐な解釈しか許さない感動の文芸大作映画に仕上げてしまうことも出来るだろう。だが、スタージョンの小説はそうはしなかった。この物語そのものだけで、十分に打ちのめしてくれる。スタージョンって本当にすごかったんだ、とあらためて思った。

解説を読んでいてもう一つ驚いたことがあった。「友人のロバート・ハインライン」という記述があったのだ。しかも、かけずに悩んでいたときにハインラインから「アイディアをもらった」事があるとか。先日のディックの件といい、ハインラインの人間性を物語るエピソードだ。
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by invox | 2008-05-20 23:24 | ■Books
芸術都市パリの100年展
 ルノワール、セザンヌ、ユトリロの生きた街
 1830-1930年
」  東京都美術館

e0006365_035136.jpg珍しく人が少なかった。見終わった後で、その理由が分かった気がした。有名な画家や彫刻家の作品も数多く展示されていたのだが、どれも知名度の低い作品ばかりであり、知名度が低い理由があるだろうものが多かった。だからこそ、途中の展示の目玉がエッフェル塔の模型だったのだろう。

1830年からの100年間。19世紀とほぼ一致する1世紀の間にパリはどう変化したのだろうか。フランス革命も産業革命もすでに昔。科学文明の発展は目覚しいが、人々は昔のまま。国際的な人の行き来が激しくなり始めたころ、パリ万博を含めてルノワール、ユトリロ、ユゴーにデュマ、ロダン、ショパンもパリにいた。何でもありの自由が様々なものを生み出していたようだが、今こうして俯瞰してみると幅が狭いようにも思える。それがパリの限界だったのではないだろうか。いや、フランス人以外のアーティストの作品までも含めて見てみたならば違う感想が出てきたかもしれない。

伝統と斬新さの狭間でもがく芸術家たちの生み出した作品、と言えなくもないが、面白みには欠けるところがおおかった。ちょっと残念。
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by invox | 2008-05-19 00:04 | ■Arts
「ラフマニノフ ある愛の調べ」(2007 ロシア)

監督: パーヴェル・ルンギン
音楽: ダン・ジョーンズ
出演: エフゲニー・ツィガノフ (セルゲイ・ラフマニノフ)
    ビクトリア・トルガノヴァ (ナターシャ)
    ヴィクトリヤ・イサコヴァ (アンナ)
    ミリアム・セホン (マリアンナ)

ラフマニノフに特に思い入れがあるわけではないが、やはり超絶的なピアノ演奏技術を持っていたというのが気になっていたので見てしまった。タイトルからはあまり見たいという気にはならなかったのだけれども。だけど、ロシア映画。画質の悪さは意図的か。でも素朴な作りでわりとよかった。

e0006365_23293547.jpgセルゲイをめぐる3人の女、と言うよりも、3人の女に惚れてしまうセルゲイ、と言ったほうがぴんと来るなぁ。エキセントリックと言うほどではないが、それなりに社会生活不適応。ピアノの腕前よりも作曲家としての評価がほしかったようだ。

ロシアからソ連へと変わる時代にアメリカへ亡命し、スタンウェイ社の広告塔としてツアーを行ったというのは初めて知った。いかにもアメリカ的だ。本人にとっては心身をすり減らすだけだったはずだ。しかし「成功」を夢見る社長と妻の二人に支えられ?そういう生活を何年も繰り返したのはかわいそうだ。気持ちの切り替えができなかった、と言ってしまえばそれまでだが、歴史と身分社会の帝政ロシアから商業主義の国アメリカへの生活の場の変化はあまりにも大きい。
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by invox | 2008-05-16 23:29 | ■Cinema/Movie
生誕100年 東山魁夷展 ~ Kaii Higashiyama: A Retrospective
東京国立近代美術館 (2008.3.29-5.18)

単独のアーティストの展覧会は、あまり好きではないので、行こうかどうか迷っていたが、見に行ってよかった。いや、感銘を受けた。
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まずは、作品数の多さもさることながら、それぞれ時代を追って展開していくアーティストの変遷が理解しやすい形にまとめてあり、解説文も見ながら進んでいくと、なるほど~と思わせる画風であることがわかる。

【第1章 模索の時代】 Period of Groping
【特集1 ドイツ留学】 Studying in Germany
【第2章 東山芸術の確立】 Establishment of Higashiyama Style
【特集2 〈自然と形象〉と《たにま》】 Nature and Form and Ravine
【第3章 ヨーロッパの風景】 European Landscapes
【第4章 日本の風景】 Japanese Landscapes
【第5章 町・建物】 Towns and Buildings
【特集4 窓】 Window
【第6章 モノクロームと墨】 Monochrome and Sumi
【特集5 唐招提寺の障壁画】 Screen Painting for T sh daiji
【第7章 おわりなき旅】 Everlasting Journey

気に入ったのは北欧シリーズ。スウェーデンのウプサラで描かれた画やフィンランドの湖、ノルウェーの森など、非常に強く印象に残った。なんという静謐さと暖かさ。初期の印象派的な作品から日本画や水墨画の手法を取り込んでいく過程において、これらのシンプルだが力強い風景画は私の好みに強く訴えかけてくる。

帰り際に絵葉書を購入したが、残念ながら、当然といえば当然だが、はがきサイズに縮小された画は、もはや作品そのものの魅力を100分の1程度にしか伝えきれないものでしかない。少しでも大きいものをと思い、A4サイズほどのポスターも購入したが、まだまだだなぁ~。
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****

ついでに、同時開催されていて、東山魁夷展を見ると無料チケットをもらえるここの所蔵作品展「近代日本の美術」(Modern Japanese Art from the Museum Collection)も見たが、こちらも面白かった。以下のような構成になっており、重要文化財を数点含む作品が楽しめる。カテゴリーも絵画から写真、彫塑まで幅広い。

e0006365_23342614.jpg4F
 I-1 明治・大正期の美術 文展開設前後
 I-2 明治・大正期の美術 大正のヒューマニズム
 II-1 昭和戦前期の美術 都市のなかの芸術家
3F
 II-2 昭和戦前期の美術 日本画・洋画の成熟
 III  戦時と「戦後」の美術
 IV   1950-60年代の美術
2F
 V   現代美術-1970年代以降
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by invox | 2008-05-08 23:34 | ■Arts
「スパイダーウィックの謎」 (2007年/アメリカ)

e0006365_2346059.jpg監督:マーク・ウォーターズ
脚本:ジョン・セイルズ

出演:フレディ・ハイモア、サラ・ボルジャー、メアリー・ルイーズ・パーカー、ジョーン・プロウライト、デヴィッド・ストラザーン

またしてもフレディ・ハイモアだった。「オーガスト・ラッシュ」(邦題「奇跡のシンフォニー」)でもいい演技を見せてくれたが、今回はなんと一人二役。事前には知らなかったので、最初は欲に孝雄をした違う役者だとばかり思っていたが、それほど、二役をきちんと演じ分けていた。どうしても、「チャーリーとチョコレート工場」でのへらへらした笑顔が強烈に残っているので、それが思い浮かぶとあまりいい印象ではないのだが、実際には映画を見ている間はそんなことは微塵も思い浮かばずに、映画の中の世界に引き込まれてしまった。

今回、期せずして気に入ったのが姉のマロリー役のサラ・ボルジャーだった。まだ少女でありながら、一方で「姉」としての大人的な役割とを自然に演じていたところがとても好感が持てたのだ。あどけなさと思慮深さの入り混じる役柄は大変だったと思う。ほかの作品も見てみたいと思わせる役者だ。

ストーリーは児童文学の有名な作品らしいが、未読。あとで本屋で確認したら、5分冊ではあるが、この映画にはそのすべてが含まれているようだ。もう少し大人向けの版が出ていたらよかったのにと思ったほどよいお話だと思う。妖精が出てきても、悪役との戦いであっても、作り込みがしっかりしていてその世界がリアリティを持っている。続編をぜひ書いてもらいたいものだ。
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by invox | 2008-05-07 23:46 | ■Cinema/Movie
「モディリアーニ展」 国立新美術館

e0006365_17525962.jpg知人二人の感想に刺激されて、当初行く予定ではなかったのだが、急遽見に行ってしまった。国立新美術館は、いつもながらの混雑振りだったが、それなりにじっくりと見ることができた。ただし、じっくりと見でもしなければあっという間に終わってしまうほどの作品数の少なさにはちょっとがっかりさせられた。もう少し何とかならなかったものだろうか。

e0006365_17531088.jpg基本的には、人物画とデッサンだけで構成されていると言ってもいいくらいだが、肖像画の数はもう少し多くしてもらいたかった。デッサンは薄いものが多く、それゆえ、じっくり見ようという人も少なかった。私もそうだった。

e0006365_17551684.jpgただ、肖像画の中に、目を描いたものもあったりして、これまでのイメージとは違う面も見つけられたと思う。これまでは正直あまり好きではなかったのだが、今回の展覧会を見て、彼の描く肖像画が実はとても表情豊かなものだということに気が付いた。特に、4,5mほど離れた位置から複数の肖像画をいっぺんに見てみると、とても面白かったのだ。これは発見だった。

e0006365_17545997.gif割引があるというので、携帯電話の待ちうけもダウンロードしてみた。いや、これはよい。
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by invox | 2008-05-06 17:54 | ■Arts