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"Alive in the Underworld" David Cross Band (2008)

e0006365_0324798.jpg  1. Out of the Darkness
  2. Nurse Insane
  3. Learning Curve
  4. Are We One?
  5. Exiles
  6. Tonk
  7. I Buy Silence
  8. Starless
  9. Twenty-First Century Schizoid Man
 10. Floodlights (Bonus track studio recording from 2005)

Recorded 2006 March, at the Underworld in North London

 - David Cross; Electric Violin
 - Mick Paul; Bass
 - Paul Clark; Guitar
 - Arch Stanton; Voice
 - Joe Crabtree; Drums
 - Alex Hall; Keyboards

デヴィッド・クロス・バンドは、2005年の東京公演を契機に活動を本格的に始めたようで、このライブ・アルバムは、その来日公演の翌年の英国ツアーからロンドンでの演奏を収録している。また、最後の曲だけは、その2005年時点でのスタジオでの即興演奏からボーカルを重ね、細部を組み立てていった楽曲だとのことで、これだけスタジオ録音になっている。

演奏は、日本公演の印象よりもさらにハードになっていて、特に各メンバーの即興パートは格段の進化を見せてくれる。収録曲は日本公演時にも演奏された楽曲がほとんどなので、日本公演を見た人にとってはとても懐かしく感じられるだろう。見なかった人にとっても、クリムゾン楽曲をどのように演奏しているのかは興味深いに違いない。個人的には「Exiles」や「Tonk」というところがお気に入りの曲なのでとても嬉しかった。

アルバムは、彼のホームページから直接購入することも可能だ。

David Cross/Noisy Records

また、バンドのライブ映像は、マイ・スペースでいくつか見ることができる。

"David Cross - and the David Cross Band"

また、彼らの活動をサポートするファン・ページもできており、これはデヴィッド公認のもので、日本人の方が運営している。こちらには歴代メンバーの紹介もあり、情報源として、また交流の場としても活用して欲しい。

THE DAVID CROSS BAND fan page

今日、8月30日の午後2時から4時までの2時間、デヴィッド・クロスが新宿のディスク・ユニオン・プログレッシヴ・ロック館で、なんと「一日店長」をやっていた。直前に決まったらしく、あまり事前の宣伝がなかったが、このライブと買いそびれていた旧作『Testing to Destruction』にサインをもらってきた。このイベント限定で未発表のスタジオでの即興演奏2曲を収録した特別CDRシングルも配布していた。

"The Worthing Tapes ~ Special EP" David Cross Band

1. Tulip (12.06)
2. Whole Hot (8.35)

1曲目の「Tulip」は、アルバムに収録されたスタジオ曲「Floodlights」の元になった即興演奏だそうだ。なるほどと思わせる演奏である。2曲目は割りと緩やかなテンポでタイトルの示すとおり暑くてうだるスタジオの雰囲気を良く伝えている。

デヴィッド・クロスの最近作である『Closer Than Skin』や最近のライブでは、ドラムスとボーカルの二人が新しいメンバーに交代している。そちらもぜひ生で見た見たいものだ。
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by invox | 2008-08-31 00:33 | ■Music
「コレラの時代の愛」(2007 米国)

e0006365_15251211.jpg監督 : マイク・ニューウェル
出演 : ハビエル・バルデム 、ジョヴァンナ・メッツォジョルノ 、ベンジャミン・ブラット 、カタリーナ・サンディノ・モレノ 、ヘクター・エリゾンド


当初ハリウッド製の甘々の恋愛映画だと思っていたので全く観る予定はなかったのだが、ガブリエル・ガルシア・マルケスの小説の映画化だと知り、急遽見に行った。いやぁ、行ってよかった。とても面白かった。原作は読んだことのない作品だったので、どこまでが原作どおりでどこからが脚本によるものなのか定かではないが、笑える場面も多く、シリアスでありながらも、どこか楽天的で陽気なラテン・アメリカの(現実にはコロンビアの)気質をよく表していた。これもラブ・コメディの一種と言って良いだろうか。演出は抑え目で、決して派手な、ドラマティックさを強調するようなものは入っていない。それがアメリカ映画だというよりもヨーロッパ映画(それも大陸)的な印象を持った理由ではないだろうか。台詞は英語なんだけどね。
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マルケスの作品からも随分と長いこと離れてしまっている。久しぶりに何か手を出してみようか。ふと、そんな気分になった。
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by invox | 2008-08-23 15:25 | ■Cinema/Movie
「対決-巨匠たちの日本美術」 東京国立博物館

平成館 2008年7月8日(火)~8月17日(日)
 ■ 運慶 vs 快慶  ―人に象る仏の性―
 ■ 雪舟 vs 雪村  ―画趣に秘める禅境―
 ■ 永徳 vs 等伯  ―墨と彩の気韻生動―
 ■ 長次郎 vs 光悦  ―楽碗に競う わび数寄の美―
 ■ 宗達 vs 光琳  ―画想無碍・画才無尽―
 ■ 仁清 vs 乾山  ―彩雅陶から書画陶へ―
 ■ 円空 vs 木喰  ―仏縁世に満ちみつ―
 ■ 大雅 vs 蕪村  ―詩は画の心・画は句の姿―
 ■ 若冲 vs 蕭白  ―画人・画狂・画仙・画魔―
 ■ 応挙 vs 芦雪  ―写生の静・奇想の動―
 ■ 歌麿 vs 写楽  ―憂き世を浮き世に化粧して―
 ■ 鉄斎 vs 大観  ―温故創新の双巨峰―

e0006365_23182248.jpgう~ん、なんとも豪華。雷神・風神の屏風絵を見たくて11日までは我慢していたこの展覧会。しかし、お盆休みのせいか人が多く、入場制限つきで30分近く外で待たされた。列の前半はテントがあったのだけど、後半はモロに炎天下。入場前に疲れてしまいました。ま、その分、内容が豪勢だったのでいいのですが。それにしても同じテーマで描かれた日本画の多いこと。日本の芸術が師匠や先達の模倣から始まり、独自色を出して、それらを超えていくという職人芸的な発展を遂げてきたことが良く分かる。やはり「修行」のイメージ。




e0006365_23183537.jpg入場前に30分も外で並んでいたのと、展示作品があまりに多かったのとで、後半はかなり疲れてしまい、端折った見方になってしまったのがちょっと残念。もう少し早い時期に行けばよかったかも。
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by invox | 2008-08-17 23:19 | ■Arts
「フェルメール展 光の天才画家とデルフトの巨匠たち」東京都美術館

e0006365_1722397.jpg「過去最多の来日」ということで、フェルメール作品が7点出展されている。それと彼が活動していた時期・街であるデルフトに拠点を置いた画家たちの作品が多数。詰め掛けた観客も多数。朝9時から開館していたようだが9時半過ぎにはまだそれでもなんとか見るのに工夫さえすれば余裕があった。一回りしてからもう一度フェルメールの作品だけ見に戻った時には身動きできないほどの人に増えていた...。

出展作品

e0006365_17221497.jpg本元のは別に、写真による複製(現物大)が一角に展示してあったが、それらも含めてフェルメールの風俗画家としてのキャラクターがなんとなく分かった気がした。まさしく風俗画家というものが下世話な日常を描くのだということを生業としていたのだろうという感じだ。絵のモデルとなっている人々は、フェルメールの家の一室を使ったアトリエでテーブルやカーテン、壁の絵や地図、窓の飾りなどを入替ながら、そのつど様々なシチュエーションを作り出して描かれていたに違いない。まさに職業画家だ。プロ根性をそこに見た気がする。

TBS公式ホームページ

朝日新聞社公式ホームページ
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by invox | 2008-08-16 17:33 | ■Arts
「テネイシャスD~運命のピックをさがせ!」(2006 米国)

e0006365_10474398.jpg 監督・脚本:リアム・リンチ
 製作・出演・脚本:ジャック・ブラック
 出演・脚本:カイル・ガス
 出演:ロニー・ジェイムズ・ディオ、JR・リード、ベン・スティラー、ティム・ロビンス

くだらなさ過ぎるほどくだらない下品な、愛すべきお馬鹿映画。まぁB級映画とはこういう作品を指すんだろうなぁ。ヘヴィメタルに偏っているところを除けば、ロックファンにはそこそこ受ける映画だろう。笑える。「スクール・オブ・ロック」でのエンタテイメントとは趣を異にしている。ヘヴィメタマニアの仲間内でのジョークにしかすぎない部分も多い。「良い子は真似しないように」という声が聞えてきそうだ。え、誰の声かって? 決まっている、ロニー・ジェームズ・ディオの声だ。楽屋落ちの内輪で楽しむ映画だ。


「インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国」(2008 米国)

e0006365_1048492.jpg 監督:スティーブン・スピルバーグ
 原案・ストーリー・製作総指揮:ジョージ・ルーカス

 出演:ハリソン・フォード/シャイア・ラブーフ/ケイト・ブランシェット/カレン・アレン/ジョン・ハート/レイ・ウィンストン/ジム・ブロードベント

暇にあかせて見に行ってしまいました。まぁハリソン・フォードも老いてますます盛んと言うか、アクション俳優として現役ですね。息子役もなかなかいい味出していました。しかし、今度はスターリンのソ連ですか。懐古ネタも尽きませんねぇ。アトミック・カフェも笑いのネタ程度にしか過ぎないわけですね...。冷蔵庫が壊れないとはさすが昔のは頑丈だ。唐突なアクションも事件も何もかも、ありえないだろうというシチュエーションも、果ては宇宙人だUFOだで強引に大団円に持っていく力量はさすが。エンタテイメントの極致。いかにもアメリカ人の好きそうな映画だ。


「スカイ・クロラ(The Sky Crawlers)」 (2008 日本)

e0006365_10482118.jpg 監督:押井守
 原作:森博嗣
 声の出演:菊地凛子/加瀬亮/谷原章介/竹中直人/榊原良子/栗山千明

なるほどねぇ。さすがと言うか、以前と同様にと言うべきか、レベルの高い作品だ。でも、どうしてだろうか、原作に手を出す気にまではなれない。この世界、淡々と続く日常を描いただけの映画。その日常が「戦争」という名前だとしても、「キルドレ」にとっての日常だとしても。世界は変わらず続いている。う~ん、この描き方、嫌いではないが、好きでもない。日本的な静謐感はあるものの、自然がそこにないためにどこにもその静謐さが結びついていかない。その中途半端さを描きたかったのか? それが「永遠の子供」だと? だとしたら「子供」は、単にガキなだけだ。「不死」に対する恐れを持ちながらもそれを受容れるのか?それとも死ぬために戦闘に飛び込んでいくのか?それだけが生活の中心にあるのだとしたら?記憶は意図的にめられ...。
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by invox | 2008-08-14 10:48 | ■Cinema/Movie
「虚空の旅人」上橋菜穂子 (新潮社)

e0006365_2312398.jpg同じ登場人物たちの一連の物語、「シリーズ」とはそういうものをシリアルに、時にパラレルに語り上げた物語のひとまとめにしたものを指す。この作者の場合、それは時間軸的にはシリアルに、しかし、主人公という意味ではある種パラレルに物語られているような印象だ。そして第4作目となる本書の主人公はチャグム。彼の王位継承者としての自覚と外交の舞台へのデビューが極めて異質な異界との交わりにおいて語られていく。政治・外交という極めて現実的な話と異界との交わりという極めて非現実的な話とが一体となって語られるところにもこの作者の力量が現れている。

複数の国々が現実的な実体を持って、その関わり合いが表立って語られるのは本書が初めてか。それまでの一つの国の内部で展開された話と異なるのは、違う国がより現実的な脅威や友好国として語られている、あるいは、語られ始めているという点だろうか。今後のこれらの国々との政治的な関係の変化、政治的軍事的な展開が予想できる分、ファンタジーとの親和性が懸念されるが、そこをどう語っていくのか楽しみでもある。実際にはすでに完結したシリーズであり、文庫に拘らなければすぐにでも全部を読めるのだが...。さて、どうしよう。軽装版ももうすぐ最終巻が出るらしいし...。
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by invox | 2008-08-06 23:07 | ■Books
「西の魔女が死んだ」梨木香歩 (新潮文庫)

e0006365_16334428.jpg映画を先に見てから原作を読む、というのは、これまでも何度か経験している。そのほとんどは、映画を見て「いや、これは絶対原作の方が面白いはずだ、こんなものではないはず」という感想を持ったことが理由だった。この本は、映画に感動して、「映画でこれだけいいなら、原作はもっと良いのではないか」という理由で読んだ。映画だけに出てくる登場人物(高橋克実など)はもちろん出てこないのだが、そんな違和感は映画にも原作にもどちらにもなかった。これは珍しいことだ。

最後の場面にたどり着くまでの時間は、実際には学校からおばあちゃんの家までの移動時間の間の回想の時間だ。その短い時間というのがこの物語を引き締めているのかもしれない。また、中学生になったばかりの主人公の視点は、子供にしか見えないものと、子供には見えないものとがうまく交じり合って表現されていて面白かった。

しかし、この本には、難しい面もある。もし、この本を中学生のときに読んでいたら、どんな感想をもっただろうか。高校生のときだったら、大学生だったら...。他の作品を読んだことがないのでなんとも言えないが、この本は児童文学ではない。大人のための文学だと思う。描かれた視点は大人のものだ。
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by invox | 2008-08-03 16:33 | ■Books