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Official inVox Blog; Watched, Read and Listened in my real life.

<   2009年 09月 ( 9 )   > この月の画像一覧

三日間、四公演。あっという間に過ぎてしまった。5連休という大型連休の初日から三日目までを彼らの公演を見て過ごしたことになる。興奮していた時間は、あっという間に過ぎるものだが、なんとすばやく過ぎ去ってしまうのだろうか。今は、ただ、一抹の寂しさすら感じてしまう。もちろん、彼らの音楽が残した熱い感動は、頭の中でぐるぐると回り続ける楽曲とともに、強く、強く残っているのだが。それでも、あぁ、終わってしまった、という思いがどうしてもこみ上げてくる。


12時半開場というマチネーにしても早い時間だったが、会場入り口にはファンの列が伸びていた。中に入ると、物販コーナーでは、日本盤のCD/DVDとTシャツ。今回バンド自身はTシャツのみ持ってこなかったそうだ。アナログ盤の「スリー・フレンズ」が飾ってある。日本フォノグラムの「スーパー・ロック・コレクション」の中の1枚として発売されたものだ。Tシャツは開演前からどんどん売れている。Lサイズは10枚しかなかったようで、あっという間に売り切れていた。客入れ時のBGMはテリー・ライリーだ。まさか、こんなところで「ア・レインボウ・イン・カーブド・エア」を聞くとは思っていなかったので嬉しかった。開演まで後5分を切った頃だろうか、突然音楽が変わった。ミニマルな感じだが、ヴィブラフォンかシロフォンのような音色でのリズミカルな音楽だ。これは面白い、と思っているとメンバーが登場した。みんな背が高い。ゲイリーもケリーも髪の毛が...。ケリーは今年61歳、ゲイリーは59歳のはずだ。マルコムは何歳なんだろうか。他のメンバーも50代のようだ。ミックだけは40代か? 最初はミック以外の6人で演奏を開始した。ベースのロジャーが前に出てきてボーカルを取る。強くはないがいい声だ。アルバム「スリー・フレンズ」から1曲の「プロローグ」を演奏。やはりバンド名にもしたし、3人だし。マルコム参加の唯一のアルバムだし、このアルバムからの選曲が中心なのだろう。それにしてもマルコムのドラムスはパワフルだ。それに、演奏のノリが完全にロックだ。ロック以外の何ものでもない。ロジャー、ジョン、アンディの3人は経歴から言えばジャズよりのミュージシャンだと思っていたが、テクニック的にはそうなのだが、ノリは完全にロックだ。うわぁ、かっこいい!というのが最初の印象。
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2曲目でミックが登場しリード・ボーカルを取る。「プレイング・ザ・ゲーム」だが、デレク・シャルマンよりも声が高く、すこし上品に聞える。だが悪くない。さすが10ccでボーカルを取るだけの力量がある人だ。それになによりロジャーやケリーとのコーラスのハモりがものすごく良い。声質が合っている。イントロの音はマルコムがシンセ・パッドを用いて叩いて出している。実際にアルバムで使われていたのは、ジェントル・ジャイアントのツアー・クルーが当時考え出した楽器だったそうだ。長い箱に3本の弦を張っただけのものらしいが、面白い音がしたので曲に使ったとか。ジェントル・ジャイアント時代にはレイ・シャルマンが演奏していたらしい。


コーラスが美しい、というのを実感したのは次の「アドヴァント・オヴ・パナージュ」だ。本当に美しい。普通のロックバンドはコーラスの音程を多少外してしまうものだ。ましてやジェントル・ジャイアントの曲では全員違う歌詞、違うメロディ、下手をすると違うリズムで歌わなければならないのだから間違わない方がおかしいと言ってもいいくらいだ。なのに完璧。


ライブ・アルバム「プレイング・ザ・フール」ではメドレーの後半部分として登場していたが、今回は単独曲として演奏。ミックのボーカルが突き抜ける。美しい前半とパワフルな後半の対比も面白い。そして一転して静かなイントロ。おぉ、まさかこの曲をやってくれるとは思ってもいなかった「パンタグルエルズ・ネイティヴィティ」。この曲も、こんなに力強い曲だったんだとあらためて実感させられた。素晴らしい演奏だ。感動していると、マルコムが、今度は指パッチン(なんていうんだこれは?)の音を鳴らし始めた。お馴染みの「ジャスト・ザ・セイム」だ。これだけで客席も盛り上がる。そしてエレピのイントロ。かっこいいとしか言いようがない。このノリ、まさにロック。あらためて実感させられた。そして、ジェントル・ジャイアント時代には一度もステージでは演奏したことがなかったと紹介した「エンプティ・シティ」。美しいボーカルのメロディとメリハリのあるアレンジ。スタジオ盤の「インタビュー」を持っていない私としてはまさに「新曲」だ。それに続いて、ほとんどのメンバーが袖に下がって、ジョンのピアノとケリーのボーカルで「シンク・オヴ・ミー・ウィズ・カインドネス」。ケリーのリード・ボーカル曲をとても聴きたかったので、これは嬉しかった。やっぱりいい声だ。もっと聴いていたい。再び全員が戻ってくるとマルコムの操作で笑い声のサンプリング。続いてコインがテーブルの上で回る音。そうだ「ボーイズ・イン・ザ・バンド」だ。これもまたトリッキーなフレーズの連続で楽しくなってしまう。しかし良くこんな局が演奏できるものだ。すごすぎる。ここでメンバー紹介が入った。いいタイミングだ。やはりケリー、ゲイリー、マルコムに対する拍手がことのほか大きい。そして、後半戦。


私にとってはあまり印象に残っていなかった「ヒズ・ラスト・ヴォヤージ」で始まった。やはりきちんとCDで買いなおしてみよう。そして「イン・ア・グラス・ハウス」。これもLPでしか持っていないが、実は始めて通信販売で買ったアルバムだったりする。再びアルバム「スリー・フレンズ」にもどり、なんと「スクール・デイズ」だ。まさかまさか、この曲をやってくれるとは思ってもいなかったのでとても感激してしまった。大好きな曲なのだ。ロジャーとミックの追いかけっこボーカルも素晴らしい。そして、同じく「スリー・フレンズ」からアルバムのラストを飾るメドレー「ミスター・クラス&クオリティ?」~「スリー・フレンズ」。圧倒的な存在感。ノリ。テクニック。そして感動的なラスト。もう言葉がない。


演奏を終えて、メンバーが手を振りながらステージを去っていったが、当然、客席からはアンコールを求める強い手拍子が沸き起こった。そして、それに答えて出てきたメンバーが演奏し始めたのは、もっとも強烈な印象を持つ「フリー・ハンド」だ。テクニカル、トリッキー、素晴らしいロックのグルーヴ、そんな言葉なんかどうでも良くなってしまうほどの曲の強さ。アンコールにふさわしい。そして、再びメンバーはにこやかにステージを去った。


再度のアンコールを求める声に応えて出てきたメンバーが演奏したのは、なんとデビュー・アルバムの1曲目「ジャイアント」。今年4月のコンサートでもやっていたので、ぜひ聴きたいと思っていただけに嬉しかった。ちなみに、「エンプティ・シティ」と「スクール・デイズ」は4月のコンサートでや演奏しなかったようだ。


こうして、日本で始めてのコンサートは終了した。


Three Friends Live in Japan 19th September 2009


  1. Prologue  (「Three Friends」)
  2. Playing the Game  (「The Power and the Glory」)
  3. Advent of Panurge  (「Octopus」)
  4. I Lost My Head  (「Int'erview」)
  5. Pantagruel's Nativity  (「Acquiring the Taste」)
  6. Just the Same  (「Free Hand」)
  7. Empty City  (「Int'erview」)
  8. Think of Me with Kindness  (「Octopus」)
  9. Boys in the Band  (「Octopus」)
 10. His Last Voyage  (「Free Hand」)
 11. In a Glass House  (「In a Glass House」)
 12. School Days  (「Three Friends」)
 13. Mister Class and Quality ~ Three Friends(「Three Friends」)
~ encore ~
 14. Free Hand  (「Free Hand」)
~ 2nd encore ~
 15. Giant  (「Gentle Giant」)
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終演後に、しばらくしてからメンバーは会場に出てきた。残っていた観客の何人かはサインをもらったり、写真を撮ったり、握手をしたりしてもらっていた。メンバーも初日の緊張が解けたようで、とてもにこやかだった。その後、3人の中心メンバーはインタビューがあるとの事で、早々に会場を後にした。その模様はいずれOffice Ohsawaのネット・ラジオにアップされるものと思われる。
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by invox | 2009-09-25 23:25 | ■Music
「Three Friends Live 9月21日 at 月見ル君想フ」

  1. Prologue
  2. Playing the Game
  3. Advent of Panurge
  4. I Lost My Head
  5. Pantagruel's Nativity
  6. Just the Same
  7. Empty City
  8. Think of Me with Kindness
  9. The House, The Street, The Room
 10. Boys in the Band
 11. His Last Voyage
 12. In A Glass House
 13. School Days
 14. Free Hand
 15. Mister Class and Quality?
~ encore ~
 16. Giant
 17. Peel the Paint


最終日。これまでの日本公演での演奏曲をすべて演奏するという快挙。全17曲!当然ながら時間も最長。客席のノリもよく、ガンガンに飛ばしまくるロックンロールなコンサートでした。それにしても、マルコムのドラムスのパワフルなこと。圧倒されました。キーボードの二人の役割分担もジョンがかなりのパートをこなしていて、ケリーは落ち着いた佇まいそのままにポイント、ポイントを締めていました。ゲイリーは本当に陽気なおじさんで、一番愛嬌のあるステージングを見せてくれました。

公演の前に流されていたテリー・ライリーの「ア・レインボウ・イン・カーヴド・エア」はPAのジムの趣味だそうですが、そのテリー・ライリーのあと、メンバーが出てくる合図ともなっていた面白い曲は、タイトルはないそうですが、ケリー・ミネアの作曲・演奏した録音だそうです。ケリーによれば、TVのために作った楽曲などもたくさんあるそうですが、そういう仕事は5年前にやめてしまったとのこと。ぜひ、そういう作品も聴いてみたいものです。ご本人には、ぜひソロ・アルバムを出してくださいと言ってみましたが、あまりその気はなさそうでした。
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by invox | 2009-09-21 23:22 | ■Music
Three Friends Live in Japan 20th September 2009, at The Romantic Moon

<Afternoon Show>

  1. Prologue
  2. Playing the Game
  3. Advent of Panurge
  4. I Lost My Head
  5. Pantagruel's Nativity
  6. Just the Same
  7. Empty City
  8. Think of Me with Kindness
  9. Boys in the Band
 10. His Last Voyage
 11. The House, the Street, The room
 12. School Days
 13. Mister Class and Quality?
~ encore ~
 14. Free Hand
 15. Peel the Paint


二日目の昼公演は、渾身の演奏。昨日とは2曲が入れ替わりました。これがまた最高です。アンコールは1回で2曲を演奏。

そして、夜。

<Night Show>

  1. Prologue
  2. Playing the Game
  3. I Lost My Head
  4. Pantagruel's Nativity
  5. Just the Same
  6. Empty City
  7. Think of Me with Kindness
  8. Advent of Panurge
  9. His Last Voyage
 10. The House, The Street, The Room
 11. School Days
 12. Mister Class and Quality
~ encore ~
13. Boys in the Band
 14. Free Hand
~ 2nd encore ~
 15. Giant


1曲目のゲイリーのギターが出だしでこけました。さては、昼公演のあと飲んだな?という感じでしょうか。それとも、時差ぼけが出たか。しかし、曲の後半で持ち直し、あとはがんがんに弾き倒しました。

新たな曲の追加はありませんが、曲順が一部入れ替わり、初日のラストの「ジャイアント」を、客席に無理やり引き出された2度目のアンコールで演奏。「フリーハンド」が終わった後、客席は明るくなり、BGMも流れたんですが、しつこくアンコールを求める拍手が続いての結果です。お疲れ様でした。

e0006365_21412983.jpg公演終了後は、ファン・イベント。いろんな質問が出ていました。ベースのロジャーは、1975年に、19歳か20歳だったそうですが、ジェントル・ジャイアントのコンサートを見に行ったことがあるそうです。まさか30年以上も経ってから自分がそのメンバーと一緒にジェントル・ジャイアントの曲を演奏するとは思ってもいなかったとか。不思議なものだと思います。

それから、ほとんどのメンバーはジェントル・ジャイアントもスリー・フレンズも楽譜が読めないそうで、ケリーがそれぞれの楽器のフレーズを弾いて見せたのを耳でコピーして覚えているのだとか。あ、ドラムスは別です。自分たちはロック・バンドなんだ、とゲイリー・グリーンが言っていました。ジャズ・バンドではない!と。
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by invox | 2009-09-21 01:00 | ■Music
初日の演奏。ツイン・ギターにツイン・キーボード。選任のボーカルに、リード・ボーカルも取れるベース奏者。いわゆるロック編成の形態としては、ジェントル・ジャイアントの複雑な楽曲を演奏するのには、この編成の方がぴったりくるのではないだろうか。ふと、そんなことを思ってしまった。

思っていた以上にロック的なダイナミズムが素晴らしく、また、マルコムのドラムスがものすごくパワフルでした。いや、正直圧倒されました。

Three Friends Live in Japan 19th September 2009, at The Romantic Moon

  1. Prologue
  2. Playing the Game
  3. Advent of Panurge
  4. I Lost My Head
  5. Pantagruel's Nativity
  6. Just the Same
  7. Empty City
  8. Think of Me with Kindness
  9. Boys in the Band
メンバー紹介
 10. His Last Voyage
 11. In a Glass House
 12. School Days
 13. Mister Class and Quality
~ encore ~
 14. Free Hand
~ 2nd encore ~
 15. Giant


全部のアルバムを持っていない私でも、15曲中10曲までは曲名が分かりました。嬉しかったのは「パンタグルエルズ・ネイティヴィティ」や「ミスター・クラス・アンド・クオリティ」の2曲。それとケリーがリードを歌う「シンク・オヴ・ミー・ウィズ・カインドネス」。いや、全部素晴らしかった。

会場では、バンド場持ち込んだTシャツが売られていましたが、Lは売り切れた模様。Sも残りわずか。Mサイズはたくさんあるようです。
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by invox | 2009-09-20 08:59 | ■Music
THREE FRIENDS 来日。日本では、「シルヴァー・ウィーク」などと言い始めた秋の大型連休に三日間連続で4公演。ファンとの交流イベントも行われる。もう1週間を切った。あぁ予習ができていない。

来日するメンバーには、ジェントル・ジャイアントのオリジナルメンバーであるゲイリー・グリーンとケリー・ミネア、それに2代目のドラマーのマルコム・モーティマーという3人が含まれており、それに10CCのボーカルであるミック・ウィルソンなどベテランの4人が加わった7人編成。ダブル・ギター、ダブル・キーボードに、ドラムス、ボーカル、ベースという楽器構成になる。

演奏されるのは、基本的にジェントル・ジャイアントの楽曲だ。なので、とりあえずジェントル・ジャイアントのディスコグラフィーを復習しておきたい。以下は、オリジナル・アルバムのリストとなる。

●ジェントル・ジャイアント・ディスコグラフィ

"Gentle Giant" (1970)
"Acquiring the Taste" (1971)
"Three Friends" (1972)
"Octopus" (1972)
"In a Glass House" (1973)
"The Power and the Glory" (1974)
"Free Hand" (1975)
"Interview" (1976)
"Playing the Fool: The Official Live" (1976)
"The Missing Piece" (1977)
"Giant for a Day!" (1978)
"Civilian" (1980)

ということで、まさに70年代をフルに活動したバンドだった。私が初期作品を耳にした頃にはすでに最後の2枚のアルバムが発表される頃だった。とんでもなくテクニカルで複雑なことを意図も簡単そうに演奏するバンドだという印象を持った。当時、キング・クリムゾンがそれほど難しくないことをとても難しそうに塩素売るバンドで、ジェントル・ジャイアントはものすごく難しそうなことをとても簡単そうに演奏するバンドだという印象を持ったことを覚えている。いや、そういう風に聞こえるというだけの話だ。GGは、それだけ、とても楽しそうに演奏している印象があったのだ。実際、ライブ・アルバムだけでなく、FMラジオで聞いたBBCのイン・コンサートなどの印象もまさしく「楽しげ」。こういう人たちがいるんだなぁと感嘆させられたものだ。

彼らのアルバムは、現在はCDで何度か再発されているし、リマスターされたものやボーナス・トラックが追加されたものもあるので、実際に購入するときは事前にどんなものが出ているのかを確認してからの方がよいかもしれない。中には2in1で出ているものもあるので、ちょっと聞いてみたい、程度なら、あるいは、LPで持っている人は、それ(2in1)でも良いかも。私は、先に書いたように、LPで持っているものとCDで持っているもの。両方あるものと両方ないものとがあるという程度のファンなのだが、それでもかなり好きだと言っていいと思う。ということで、以下に、オリジナルLPでの収録曲をリスト化しておいた。


●ジェントル・ジャイアント・ディスコグラフィ

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"Gentle Giant" (1970)
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  1. Giant
  2. Funny Ways
  3. Alucard
  4. Isn't It Quiet and Cold?
  5. Nothing at All
  6. Why Not?
  7. Queen

記念すべきデビュー作。重厚なロックサウンドで、むしろ中世的な印象は2,4といった楽曲のインパクトのせいかもしれない。へヴィなギターと多彩な楽器構成、個性の強いボーカルはすでに確立されている。

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"Acquiring the Taste" (1971)
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  1. Pantagruel's Nativity
  2. Edge of Twilight
  3. The House, The Street, The Room
  4. Acquiring the Taste
  5. Wreck
  6. Moon Is Down
  7. Black Cat
  8. Plain Truth

全体を貫く重く艶やかな印象が強く、個人的には最も好きなアルバム。ヘヴィな中にもユーモラスな感覚が顔をのぞかせる瞬間もあり、とても雰囲気のある作品だ。

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"Three Friends" (1972)
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  1. Prologue
  2. Schooldays
  3. Working All Day
  4. Peel the Paint
  5. Mister Class and Quality?
  6. Three Friends

今回来日するマルコムが参加した唯一のアルバム。やはり旧A面の3曲が印象が強いがB面1曲目の4もライブ定番となるだけにインパクトは強い。

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"Octopus" (1972)
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  1. Advent of Panurge
  2. Raconteur, Troubadour
  3. Cry for Everyone
  4. Knots
  5. Boys in the Band [Instrumental]
  6. Dog's Life
  7. Think of Me with Kindness
  8. River
 
ロジャー・ディーンの描く蛸が印象的だが、楽曲は渾然一体とした中にも妙な親しみやすさがあり、アルバム全体としてとても素晴らしい作品だ。ライブではこれらの楽曲がメドレーでアレンジされなおしていたようだが、単独でももちろんいい曲ばかりである。

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"In a Glass House" (1973)
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  1. Runaway
  2. Inmates Lullaby
  3. Way of Life
  4. Experience
  5. Reunion
  6. In a Glass House
 
透明なフィルムと地の紙への印刷を重ねることで各メンバーの楽器の持ち替えを表現したジャケットが有名だが、楽曲はより複雑になっている。1曲目の印象がやたらに強く、それだけでおなかいっぱいという感じもあるが、4もライブでは定番だったようだ。

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"The Power and the Glory" (1974)
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  1. Proclamation
  2. So Sincere
  3. Aspirations
  4. Playing the Game
  5. Cogs in Cogs
  6. No Gods a Man
  7. Face  
  8. Valedictory

前作の複雑さからの反動か、かなりシンプルな楽曲で構成された作品。8曲というのも初めてで、1曲あたりの短さが分かろうというもの。だが、シンプルになった分、彼らのメロディのよさやアレンジの骨格の素晴らしさが抽出されたような素晴らしい作品に仕上がっている。これを単にポップになった、としか看做せない様では彼らの音楽を十分には理解できていないといえるだろう。

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"Free Hand" (1975)
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  1. Just the Same
  2. On Reflection
  3. Free Hand
  4. Time to Kill
  5. His Last Voyage
  6. Talybont
  7. Mobile
 
前2作品の良いところを昇華させたような旧A面。このアルバムを聴いたのが、後述のライブ・アルバムよりもかなり遅かったせいか、旧B面の楽曲に対しては、それほどピンと来ていない。このアルバムを最高傑作という人も多いので、私にはタイミングが悪かった、ということか。

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"Interview" (1976)
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  1. Interview
  2. Give It Back
  3. Design
  4. Another Show
  5. Empty City
  6. Timing
  7. I Lost My Head

残念ながら持っていない一枚。ただし、ライブ盤に最後の曲が収録されているので、1曲だけは知っているとも言える。あまりに無機質になってしまったという評判が好ましくなかったのでこれまで購入していなかった。

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"Playing the Fool: The Official Live" (1976)
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  1. Just the Same
  2. Proclamation
  3. On Reflection
  4. Excerpts from Octopus
("Boys in the Band", "Reconteur troubadeur",
"Aquiring the Taste", "Knots", The Advent of Panurge")
  5. Funny Ways
  6. The Runaway
  7. Experience
  8. So Sincere - Drum Solo
  9. Free Hand
 10. Sweet Georgia Brown [Breakdown in Brussels]
 11. Medley: Peel the Paint/I Lost My Head

これが彼らの全盛期のライブだ。選曲もベスト・アルバム的だし、文句なく入門編としてもお奨めできる。ジャケットの内側には、当時のツアーで回った都市名が、まるで星座表のように描かれている。録音は1976年9月から10月にかけて行われた欧州ツアーから録られている。ライブとは思えないほどの楽器の持ち替えや複雑なコーラスが素晴らしい。とは言え、後に多くの音源が出回る1978年頃のライブも素晴らしいので、オフィシャルで出ているものはぜひ聴いてみて欲しい。

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"The Missing Piece" (1977)
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  1. Two Weeks in Spain
  2. I'm Turning Around
  3. Betcha Thought We Couldn't Do It
  4. Who Do You Think You Are?
  5. Mountain Time
  6. As Old as You're Young
  7. Memories of Old Days
  8. Winning
  9. For Nobody

さて、ここからがいわゆるGGの下り坂の時代に当たる。時はパンクの隆盛が騒がれ始めた頃。GGも、より「売れる」ことをレコード会社から求め始められたようだ。以前よりも短い曲が多くなり、リズムもコーラスもシンプルになってきた。楽器の持ち替えも見られなくなり、いわゆるロックバンド編成での楽曲中心のアルバムだ。それでも、ここで聴けるメロディのよさはGGらしく、キャッチーとさえ言えるだろう。プログレファンは離れたかもしれないが、より多くのロックファンに聴いて欲しい作品だ。BBCのライブなどで聴かれる曲もこの時期のものだ。私はかなり好きだと思う。

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"Giant for a Day!" (1978)
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  1. Words from the Wise
  2. Thank You
  3. Giant for a Day
  4. Spooky Boogie
  5. Take Me
  6. Little Brown Bag
  7. Friends
  8. No Stranger
  9. It's Only Goodbye
 10. Rock Climber

さわやかなコーラスから幕を開ける本作では、さらにポップでキャッチーなコンパクトな楽曲を揃えてきた。アメリカでの商業的な成功を得るためには仕方がなかったといえばそれまでだが、彼らの持っている本来的なポピュラリティがよりストレートに表現された、とも言えるだろう。だけど、印象に残る曲があまりない...。

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"Civilian" (1980)
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  1. Convenience (Clean and Easy)
  2. All Through the Night
  3. Shadows on the Street
  4. Number One
  5. Underground
  6. I Am a Camera
  7. Inside Out
  8. It's Not Imagination

これが結局最後の作品となってしまったが、これも前作を聴いた時点で購入に積極的な意欲がなくなってしまい、そのまま今日まで来てしまった。前作よりも、吹っ切れているという評も目にしているので、気にはなるのだが...。これを機会に購入しよう。
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by invox | 2009-09-14 23:39 | ■Music
「モディリアーニ ~真実の愛(Modigliani)」(2004年 米・英・伊・独・仏)

e0006365_2391930.jpg飛行機の中で見る映画の楽しみは、見逃していたり、わざわざお金を払ってまでは見たくないけど気になる作品というものを見ることができることだ。今回のこの映画は、知らずにいて見逃していた作品ということになる。

この数年間で、見る機会が多かったモディリアーニという画家の作品は、隙か嫌いかは別としても、印象に残る強烈な個性を持っていた。肖像画がほとんどだが、ほとんどが目が描かれていないというのも特徴的だ。そしてなぜ目を描かなかったのか、その理由としてここで提示されるモディリアーニのせりふは果たして本当なのか?

e0006365_23181747.jpg冒頭に示されるように、この作品はあくまでもフィクションで、かなりの部分が創作であるらしい。大体モディリアーニの死因そのものがえらい違いだ。そう思ってみていても、どこまで事実ベースで、どこからがフィクションなのか良く分からないのも、この映画の製作意図の中に含まれているとしたら、それは成功しているだろう。「登場人物が実在した人物ばかりなのだから、描かれるのは事実でなければ駄目だ」という人には最低の映画。「映画は映画。エンターテイメントだ」と割り切れる人にはかなり楽しめるいい作品だと思う。私は楽しんだ。
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by invox | 2009-09-13 23:18 | ■Cinema/Movie
「ナイトミュージアム2」


前作からしばらく経過したところからスタート。主人公は警備員を辞めて自分の発明品を売る会社を興している。ま、成功者ということを言いたい様だが、その効果を高めるために象徴的に出てくる名前が「ウォルマート」。もちろん日本でも多くの人が名前くらいは聞いたことがあるだろう(2005年には、西友を子会社にしてしまったところと言えばどうだ?)。そう、北米の象徴的な安売りの小売チェーンだ。そこに商品を取り扱ってもらえる、という話が出てきた、ということをもって、一流の会社になったのだということを言いたいらしいが、なんか気に入らなかった。


ま、そんなことを気にする人間は多くないだろうから、そこはさらりと流して、スミソニアンである。


一度は行ってみたい博物館だろう。アメリカの価値観と歴史を軸に、構成されているようだが、古きよきアメリカを見ることができるという意味では、ノスタルジックにもロマンティックにもなれるし、近現代の物質文明の進歩を見ることで、科学技術に対する無邪気な夢と信頼を思い出すことも出来る。やっぱりアメリカだ。


エンタテイメントは、無茶をやるが、この映画もハチャメチャだが、終わりには何もなかったかのように日常が戻ってくるところが能天気で安心して楽しめる。こういう映画の能天気さをまじめに信じる気にはなれそうにもないけれど。ね。
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by invox | 2009-09-11 23:44 | ■Cinema/Movie
Three Friednsの公演が近くなってきたが、この春に行われた彼らのライブでのセットリストが公表されているので、予習を兼ねて目を通しておきたい。


●Three Friends Live at the Ropetackle Arts center on 2009/Apr./16

1. Prologue   (スリーフレンズ)
2. Playing The Game   (ザ・パワー・アンド・ザ・グローリー)
3. The Advent Of Panurge (オクトパス)
4. Pantagruel's Nativity (アクワイアリング・ザ・テイスト)
5. Just The Same   (フリーハンド)
6. Think Of Me With Kindness(オクトパス)
7. The House, The Street, The Room(アクワイアリング・ザ・テイスト)
8. The Boys In The Band   (オクトパス)

(Band Introductions) メンバー紹介

9. His Last Voyage   (フリーハンド)
10. In A Glass House   (イン・ア・グラス・ハウス)
11. Mister Class And Quality   (スリーフレンズ)
12. Three Friends   (スリーフレンズ)
13. Free Hand   (フリーハンド)
14. Giant   (ジェントル・ジャイアント)
15. Peel The Paint   (スリーフレンズ)


このように基本的には前期の楽曲が中心だ。アルバム単位で整理してみると、

「ジェントル・ジャイアント」1曲
「アクワイアリング・ザ・テイスト」2曲
「スリー・フレンズ」4曲
「オクトパス」3曲
「イン・ア・グラス・ハウス」1曲
「ザ・パワー&ザ・グローリー」1曲
「フリー・ハンド」3曲

ということになる。「インタビュー」以降の楽曲は演奏されていないようです。まぁこれら以外の楽曲も演奏しないというわけではないと思いますが、まずは、最低限これらの曲は予習しておこうかな、と。すべてのアルバムが手元にあるわけではないので、LPとCDで何とかぎりぎり全曲カバーできるので一安心。後は会場で買うのにとっておきたいし。

個人的には、2枚目が一番好き。その次に来るのは「ザ・パワー・&ザ・グローリー」だったりするのだが、「フリー・ハンド」と「スリー・フレンズ」はLPしか持っていない。久しぶりに聴いてみたら結構覚えていたが、さすがに曲を聴いてタイトルが出てくる、というわけには行かなかった。セットリストはより熱心なファンの方々に頼ろうかと思っています。
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by invox | 2009-09-06 17:33 | ■Music
「ゴーギャン展 Paul Gauguin」 東京国立近代美術館

単独展を見に行くほど好きな画家というわけではないが、せっかくなので見ておいても良いだろうということで見に行った。竹橋の駅近く。

e0006365_23365912.jpg初めて知ったのは、ゴーギャンは元々ビジネスマンだったということ。34歳から本格的な画家を目指して活動を始めたということ。最初期は印象派の画家との交友があり、画風ももろに印象派だったこと。タヒチ以外にも南米やオーストラリアなどを行き来していたこと。などなど。

1880年代初期の作品から徐々に印象派的な筆遣いが、もっとプリミティヴで暗い色を多用する方向へと変化していった様は作品を眺めているだけですぐに分かる。そしてタヒチ。熱帯独特のワイルドな生活様式から、急速に西欧化される人々の表情を捉えつつ、強引にもそこに、原初的な聖性を詰め込もうとしているようにも見えるテーマと筆致。

繰り返し用いられる「引用」とそれらのミクスチャ。ゴーギャンがどのような感覚を自らの作業に対して持っていたのかは分からないが、それはまるで、自然や宗教、先人の芸術活動からのリミックス、リマスターのような作業のようにも思える。それは、「新規性・オリジナリティがない」ということではない。むしろゴーギャンの個性は強い。
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by invox | 2009-09-02 23:38 | ■Arts