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12月に来日公演を行うThree Friendsにメンバー・チェンジがあったようだ。昨年の来日公演直後にケリー・ミネアが脱退した後、6人での活動を継続していたが、ここに来て、レントル・ジャイアントとして活動開始して以来のメンバーだったキーボードのジョン・ドナルドソンとギターのアンディ・ウィリアムスの二人が脱退。変わりにキーボード奏者としてゲイリー・サンクチュアリが加入している。結果として現在のラインアップは5人編成という、奇しくも本来のジェントル・ジャイアントと同じメンバー構成となった(もちろん、担当楽器はかなり単純化されている)。

 - マルコム・モルティモア(ドラムス、パーカッション)
 - ゲイリー・グリーン(ギター)
 - ロジャー・ケアリー(ベース、ボーカル)
 - ミック・ウィルソン(ボーカル)
 - ゲイリー・サンクチュアリ(キーボード)

e0006365_013111.jpg今回初参加のゲイリー・サンクチュアリー(Gary Sanctuary)という名前に聞き覚えのある人もいると思うが、過去には、イギリスのジャズ・ファンク・バンドであるインコグニート(Incognito)のツアー・メンバーとして来日したこともあるようだ。また、そのリーダー/ギタリストのJean-Paul 'Bluey' Maunickとは長い付き合いだという。ただ、基本的には、セッション・ミュージシャンであり、その活動は、下記のように非常に多岐に渡っている。




 Nick Heyward  - I Love You Avenue(1988)
 Various Artists  - Red Hot + Blue(1990)
 Aztec Camera  - Stray(1990)
 Aztec Camera  - Dream Sweet Dreams(1993)
 Beverley Craven  - Love Scenes(1993)
 Alan Parsons  - On Air(1996)
 Incognito  - Beneath The Surface(1996)
 Manfred Mann's Earth Band  - Soft Vengeance(1996)
 Jaki Graham  - Don't Keep Me Waiting(1997)
 Jaki Graham  - You And I(1997)
 Gavin Harrison  - Sanity & Gravity(1997)
 Adeva  - New Direction (1997)
 Jaki Graham  - Rhythm Of Life(1997)
 Lisa Stansfield  - The Real Thing(1997)
 Inner Shade  - 4 Corners(1998)
 Incognito  - Nights Over Egypt(1999)
 Jocelyn Brown  - Somebody Else's Guy(1999)
 Momoe Shimano A.K.A MOET  - Roots(2000)
 Maysa Leak  - The Bottle(2000)
 Incognito  - Life Stranger Than Fiction(2001)
 Soul Bossa Trio  - Best Remixes 1993-2000: Time And Tide(2001)
 Incognito  - Life, Stranger Than Fiction(2001)
 Incognito  - Reach Out(2002)
 Osunlade  - The Yoruba Soul Mixes(2004)
 Various Artists  - NovaLatino(2005)
 Girls Aloud  - Out Of Control(2008)
 Alesha Dixon  - The Boy Does Nothing(2008)
 Alesha Dixon  - The Alesha Show(2008)
 Beverley Craven  - Close To Home(2009)
 Girls Aloud  - Untouchable(2009)
 Beverley Craven  - Live In Concert(2010 DVD)

プログレ好きの観点から言うと、アズテック・カメラとかアラン・パーソンズ・プロジェクトが目に付きますが、現キング・クリムゾン/ポーキュパイン・トゥリーのドラマーであるギャヴィン・ハリソン(Gavin Harrison)のソロ・アルバム「サニティ・アンド・グラヴィティ(sanity & Gravity)」にも参加しているということもちょっと付け加えておきます。

ま、これらの活動から分かるのは、どのような類の音楽であっても器用にこなしてしまえるのだろうなというのは想像に難くない。果たしてパーマネントなメンバーとしての参加なのか、それともジョンが抜けた穴を埋めるべく、急遽日本公演のために助っ人として参加しただけなのか気になるところです。
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by invox | 2010-10-27 00:13 | ■Music
「輝く断片」シオドア・スタージョン 著、大森 望 編

e0006365_17215914.jpg“取り替え子”
“ミドリザルとの情事”
“旅する巌”
“君微笑めば”
“ニュースの時間です”
“マエストロを殺せ”
“ルウェリンの犯罪”
“輝く断片”

う~ん、何という短編小説集だ。引き込まれてしまった。かなり陰鬱な雰囲気が濃厚な作品もあるのだが、なんというか、醜さの中の美というか醜さという美と言うべきか。軽妙なコミカルさがグロテスクな重厚さを内包している。もし強引に言うならば、不条理漫画とも共通するようなシニカルな笑いがあると言えるだろう。しかし他の作家と決定的に異なっているのは、切なさだろう。これほどの切なさを文章で表せる作家を他に知らない。それは主人公の困惑や戸惑いとして現れて来ることも多い。

同じ河出書房から出ている「海を失った男」や「不思議のひと触れ」も面白かったが、インパクトの強さという点では本作が一番だと感じた。それは「蒼さ」とでも言うべきものの強烈さなのかもしれない。「マエストロを殺せ」での「だぶー、だべい」と「ふー、はっ」はずっと耳に残っている。

なお、11月には、同じ河出書房から『[ウィジェット]と[ワジェット]とボフ』(編:若島 正)も出るというので、そちらも楽しみだ。
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by invox | 2010-10-23 17:20 | ■Books
バーニング・シェドのStewart/Gaskinオンライン・ストアでは、すでに先行予約を受け付けているのでご存知の方も多いと思うが、あらためて、今回のリマスターについて紹介しておきたい。


リマスター盤の発売が発表されたのは、かつて、日本のMIDIレーベルから発表された初期の2枚のアルバムだ。ともに、編集盤的な位置付けではあるが、幻のデビュー・アルバム「Disappear」に収録予定だった楽曲群と7インチのシングル・レコード(EP)として発表された楽曲の全てが網羅されている点では、実質デビュー・アルバムの拡張版だといえるだろう。もちろん、当時アメリカ国内で先行して発表されていたコンピレーション・アルバム「Up From The Dark」に収録されていた楽曲も全て収録されている。


** Dave Stewart & Barbara Gaskin **

"Broken Records - The Singles (Special Edition)"

e0006365_0105733.jpg  1. I'm In A Different World (Holland/Dozier/Holland)
  2. Leipzig (Thomas Dolby)
  3. It's My Party (Wiener/Gold/Gluck Jnr.)
  4. Johnny Rocco (Les Van Dyke)
  5. Siamese Cat Song (Peggy Lee/Sonny Burke)
  6. Busy Doing Nothing (Van Heusen/Burke)
  7. Rich For A Day (D.Stewart) (Slightly extended version)
  8. Waiting In The Wings (D. Stewart)
  9. The Emperor's New Guitar (D.Stewart)
 10. The Hamburger Song (D.Stewart)
 11. Henry & James (D.Stewart)
 12. The World Spins So Slow (D.Stewart)
Bonus tracks:
 13. I'm In A Different World (12" mix)
 14. A World of Difference (D.Stewart)
 15. Leipzig (12" mix)
 16. This Is Human Speech (D.Stewart)


"As Far As Dreams Can Go (Special Edition)"

e0006365_0113566.jpg  1. The Locomotion (Goffin/King)
  2. Lenina Crowe (D.Stewart)
  3. (I Know) I'm Losing You (Whitfield/Holland/Grant)
  4. Roads Girdle The Globe (A.Partridge)
  5. (Do I Figure) In Your Life (P.Dello)
  6. When The Guards Are Asleep (D.Stewart/Jakko M.Jakszyk)
  7. Make Me Promises (D. Stewart)
  8. Do We See The Light Of Day (D. Stewart)
  9. As Far As Dreams Can Go (D. Stewart)
Bonus tracks:
 10. The Locomotion (12" mix) (Goffin/King)
 11. There Is No Reward (2010 Remake)* (D.Stewart)
 12. What Becomes of the Broken Hearted (2010 Remake)*
    (Riser/Dean/Witherspoon)
  (*Barbara Gaskin vocal)


今回のリマスターでは、特筆すべきことがいくつかある。

まず第一に、オリジナルのマスター・テープからのリマスターが行われているのであるが、その際、発表当時のEP盤シングル・レコードで施されたラジオ向けのフェード・アウト処理が取り除かれているということだ。これはつまり、それぞれの楽曲が微妙に長くなっていることを意味している。それがもっとも顕著なのが「リッチ・フォー・ア・デイ」ということになるのだろうか。

次に、7曲ものボーナス・トラックが収録されていることを挙げておきたい。特にデイヴの幻のソロ・デビュー・シングルである「ホワット・ビカムズ・オヴ・ザ・ブロークン・ハーティッド」の収録曲が2曲ともリメイクされ、新たにバーバラ・ガスキンのボーカルで収録されている点はまさに特筆に価するだろう。

これは非常に嬉しいサプライズだ。オリジナルの楽曲2曲は残念ながら過去に一度だけスティッフ・レコーズの4枚組コンピレーションCDに収録されたことがあるのみで、それ以外ではデジタル化されたことがなかった。A面のタイトル曲は、ゾンビーズのコリン・ブランストーンが歌っており、プロモーション・ビデオや当時のテレビ番組出演時の演奏などがYouTubeでも見ることが出来る。B面の「ゼア・イズ・ノー・リウォード」は、オリジナルではジャッコ・M・ジャクツィクがリード・ボーカルを取っていた。こちらは映像は何もない。

その他のボーナス・トラックの内「ザ・ロコモーション」の12インチ・バージョンも、かつてMIDIからCDシングルとして発売されていたが、持っている人は少ないだろうから、嬉しい収録だ。また、唯一これまで一度も耳にしたことがない曲「ディス・イズ・ヒューマン・スピーチ」は、一体どういう曲なのだろうか。新曲のようだが、CDが発売されてからのお楽しみ、というところだろうか。

今回のリマスターは「グリーン・アンド・ブルー」以降で採用しているデジパック仕様で発売されるとのこと。ともに、新しいアートワークを施した20ページにも及ぶブックレットが付いてくるらしい。その中にはデイヴとバーバラによる彼らの歴史についてと二人の持っている写真が掲載されているということなので、そちらも非常に楽しみである。

先行予約は既に始まっているが、実際の発売日は11月5日が予定されている。彼らのオンライン・ストアでは通常盤以外に彼らのサイン入りも予約を受け付けている。私はミーハーなのでサイン入りを頼んでしまった。やれやれ。
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by invox | 2010-10-15 00:11 | ■Music
ニック・ベルチェ シークレット公演 於;スイス大使館公邸

・10月13日(水)1900-
 ・ニック・ベルチェ(Nik Baertsch ピアノ)
 ・アンディ・プパート(Andi Puppato パーカッション)
 ・シャ(Sha バス・クラリネット)


本日(14日)から始まる正式な日本公演の前夜、広尾のスイス大使館にて開催された大使主催のプライベート公演。演奏は1時間半未満だったのではないだろうか。しかし、それは非常に充実した時空間であった。

当初、これはソロ公演だと告知されていたのだが、スイス大使による挨拶において、サプライズとしてトリオでの演奏になったことが告げられた。大使による紹介に続いて3人が登場し、すぐに演奏が始まった。ニックは1971年生まれというから今年39歳。前回ローニンを私が見たとき(2006年の10月27日、門前仲町の東京門仲天井ホール)は、以下のようなトリオ編成だった。

・2006年来日公演時のラインアップ
 ・ニック・ベルチュ (Nik Baertsch ピアノ)
 ・カスパー・ラスト (Kaspar Rast ドラム)
 ・ビョルン・マイヤー (Bjoern Meyer ベース)

e0006365_13112314.jpgそう、見ての通り、今回の大使館での公演とは同じ3人編成だが、メンバーも楽器編成も異なっている。これら4人はすべてローニンのメンバーなので、ローニンのバリエーションだということになるし、実際演奏された楽曲は、アンディに確認したところ、すべてローニンのレパートリーだそうだ。明日と明後日のローニン公演は、前述の公演以降行われた公演と同様、本来の5人編成での公演となる。残念ながら前回の5人編成での来日時には、私は見ることが出来なかったので、今回はとても楽しみにしている。

ニックは、ピアノの弦を直接手でミュートしたり、引っ掻いたり、叩いたり、弾いたりしながら鍵盤での演奏と組み合わせていくという独特の演奏方法を持っている。2006年に初めて見たときには度肝を抜かれたものだが、今回も観客の中には初めて見る方も多かったようで一様に驚かれていた。私にしても、2006年の時よりもさらに進化した演奏に驚かされたのだが、より表現の幅が広がり、音楽が立体的に奥行きを増し、何と言うのだろうか、自然を感じさせるような、そんな音楽を聞かせてくれた。また、アンディは、小金物系のパーカッションを中心にリズムを刻むのだが、そこにシャのバスクラがタッピング・タンギングとでも言うべきパーカッシヴな音で絡んでくる。これまで紹介してきた鈴木生子さんのバスクラ演奏でもこのタッピングは用いられていたが、ここまで積極的にリズム楽器のようにバスクラを使っているのは初めてだ。これもまた衝撃的だった。

音楽そのものは、ミニマルなフレージングを重ねながら大きなうねりと小さなうねりとを重ね合わせつつ、残響を模したような残り音を弾き重ねるニックのピアノに焦点が集中する。その「残り音」は、ディレイ・マシンをかけたようにも聞こえるがすべて生音であり、曲の持つリズムと密接に絡みながらもリズムの持っているテンポとは異なっている。それが「自然」を想起させながらも、硬質な打鍵の打ち出すパーカッシヴな響きが部屋の大きさをはるかに超える空間を眼前に現出させる。この全てが厳密に作曲されているというのだから驚きだ。てっきり即興部分もあるのだろうと思っていたので。終演後のパーティでアンディに聞いたところ、ローニンとモービルでは、ローニンの方がよりファンキーで、インプロ部分も多く取り入れているのだそうだ。モービルは「よりアート」な音楽を演奏しているとのこと。言葉で説明するのは難しいけれども、と。ニックとは話す機会がなかったが、アンディとシャはともに人懐っこく、彼らの方から積極的に話しかけてきた。もっと日本での公演をやりたいそうだ。

曲は切れ目なく演奏され、結局何曲演奏されたのか確認できなかったが、4,5曲だったのではないかと知人と話をした。そしてアンコール。聴いたことのない人に、無理矢理にこの音楽を言葉で伝えようとするならば、スティーヴ・ライヒが北欧ジャズとヨーロッパ・ファンクに出会ったような音楽だと言えるかも知れない。かなり強引だが。私の頭の中では終始、ドラムスのインプロヴィゼーションが重なっていた。それは、この音楽がロックでもあることの証に違いない。もちろん。メンバーはそんなことは知ったことではないのだろうが。

前回の来日時には、明治神宮を訪れたという彼ら。禅ファンク、リチュアル・グルーヴといったキーワードを念頭において、彼らの音楽を楽しんでみて欲しい。ECMレーベルからの新作も大変素晴らしいと聞く。明日15日は青山CAY、16日は新宿ピットインでの公演となる。
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by invox | 2010-10-14 13:11 | ■Music
マン・レイ展」東京=国立新美術館
大阪=国立国際美術館

e0006365_16668.jpgすでに終了してしまっているのだけれど、やはり、ちょっと書いておかないと見たことすら忘れてしまいそうなので。とは言え、今は大阪での開催の真っ最中。強ち遅いとも言い切れないだろう。

マン・レイ。これまでは正直名前しか知らないレベルで、たまに写真などを見たことがある程度だった。今回の展覧会では、有名なポートレートがたくさんあるのはもちろんだが、写真以外の展示もそれなりにあって、マン・レイという人がどういう作品をどういう流れで作成してきたのかがざっくりと分かるようになっていた。

e0006365_1662888.jpg実際、マン・レイがマルセル・デュシャンと交友が深かったというのも初めて知った。なるほど、どうりで、なにかしら通じる感触がある作品があるわけだ。デュシャンを始めとして、作品の記録写真を撮る写真家、ポートレートを撮る写真家としてもいろんな芸術家たちとの交流があったというのも初めて知った。そういう側面を知って改めて作品を見てみると、面白みが増してきたのも事実だ。実験的な映像作品も複数上映されていたが、今となっては古臭い手法を用いたもので、陳腐とさえいえるものが多かったのは時の悪戯だとしか言えないが...。

e0006365_1664414.jpgただ、一番面白いと感じたのは、実は会場の最後の部屋で上映されていた短編のドキュメンタリー映画だった。マン・レイのことを語る妻ジュリエット、という体裁で製作された映画は、どの作品よりもマン・レイの作品を雄弁に物語っていたような気がする。

最新情報は少ないながらもマン・レイ展 公式ブログにて見ることが出来る。
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by invox | 2010-10-03 16:06 | ■Arts
「ドガ展」横浜美術館

e0006365_0302496.jpgEdgar Degasという名前なんだ、とまず思った。ポスターになっている「エトワール」は、思いのほか小さい画だった。もう少し大きなものを創造していただけに拍子抜けだ。全体として肖像画、踊り子(バレエ)に競馬、浴婦といった大きなテーマが追求されていて、それはそれで面白いのだが、これといった作品にはめぐり合わなかった。なので、いつもなら購入するポストカードもパスさせてもらった。ちょっと、なんだかなぁ~という印象。

ドガの父親を描いたこの絵では、ギターで弾き語る歌手が描かれているが、父親はわりと音楽好きだったようだ。自宅にミュージシャンを招いて演奏を間近で楽しんでいたところを描いたのだそうだ。

e0006365_0393975.jpg一方、併開している「横浜美術館コレクション展」の方も覗いてみた。こちらには様々な作品が多く展示されており、ある意味、ドガ展よりも平均的なレベルが高かったのではないだろうか。シュルレアリスムの集中的な展示もいつものように良かったが、そのほかの作品もとても見応えがあった。
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by invox | 2010-10-02 00:30 | ■Arts