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"2012" (2009 US)

「2012」(2009年/アメリカ)

監督・脚本・製作総指揮:ローランド・エメリッヒ
製作・脚本・音楽:ハラルド・クローサー
出演:ジョン・キューザック/キウェテル・イジョフォー/アマンダ・ピート/オリヴァー・プラット/タンディ・ニュートン/ダニー・グローヴァー/ウディ・ハレルソン


\"2012\" (2009 US)_e0006365_23183252.jpgローランド・エメリッヒ監督の作品「デイ・アフター・トゥモロー」を見て、地球温暖化が氷河期に直接的に繋がるんだなぁ、と思っていたら、こんどは惑星直列と太陽の異常フレアによる地殻変動+地軸変動という設定。リアリティがあるだけに怖い設定であるのは同様。違っているのは「方舟」という大国優先、政治家・資産家優先の「救済」が準備されているところか。一般人は切り捨て。せいぜいがこの方舟を作る上でサポートした軍人などの極一部。しかも、ぎりぎりで彼らを救う決断をするという形での美談として描いている。これはちょっといただけない。同じように科学者が中心的に描かれていた「デイ・アフター・トゥモロー」の方がまだ良かったかも。結局は、「国家の建て直し」が「アメリカ建国」にイメージを重ねられてラストとなるのは同じなのかもしれないが。

それはさておいても、問題提起という意味では、これらの2作品は重要かもしれない。地球温暖化は現実の問題として目の前に突きつけられているにもかかわらずCOP15は機能しなかったし、惑星直列や太陽の異常活動は手をこまねいてみているだけなのか? 25万分の1の確立の小惑星衝突回避のためのロケットぶっつけ作戦をロシアが提案しているが、超巨大太陽フレアによる地球への影響についてはどの程度研究が進んでいるのか。それが本当に映画で描かれているように地殻を大変動させるようなものだとしたらその対策は? ...まぁ、そんなことも思ってみたりするわけです。

映画はあくまで映画でエンターテイメントに過ぎない、ということも、この作品を見ていて感じた。決して教条主義的にも、啓蒙しようという意図もなく、あくまでも映画としてフィクションの世界を楽しめるように作られている。地軸まで変わり、極性が反転しているのに、人工衛星が何の影響も受けないなんてありえないだろう。それだけの磁場の変化があれば墜落してるぞ普通。などという突っ込みのひとつもしたくなるのでした。あ~面白かった。
by invox | 2010-01-26 23:18 | ■Cinema/Movie

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