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「ミュシャ展」サントリーミュージアム

「ミュシャ展」@サントリーミュージアム天保山

20年ぶりくらいだろうか、久しぶりにミュシャ展を見た。前回見たのは福岡県久留米市の石橋美術館でかなり大掛かりなものとしては初めての回顧展だったのではないだろうか。今回見たものはそれに比較すると規模は半分以下だと思うがそれでもかなりの点数が展示してあった。
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やはり20年ということでかなりの印象がすでに記憶から薄れてしまっていたのが後期の作品だ。線描を中心としたポップな作品は強烈に印象に残っていたが、印象派的な筆遣いを見せる後期の作品はほとんど印象に残っていなかったのだ。今回のミュシャ展での最大の収穫は後期の作品の認識が改まったことだろう。

また、今回ミュシャが写した写真があり、それがまた絵画とは違う視点からのミュシャを浮かび上がらせてくれた。これもまた収穫のひとつ。特に実際の絵画とその時のモデルの写真の対比はミュシャの絵画を描く際の変換工程というか「あいだ」を想像してみようという気にさせるに十分な刺激であった。数多くの下絵と完成品のペア展示もそういった意味では商業デザイナーとしてのポスターやパッケージデザインをしたミュシャの作品の作り方をうかがわせるものである。

e0006365_1436265.jpg彫刻作品やアクセサリーも展示してあり、彼が平面から立体へと興味を向かわせたことが面白かったが(ロダンと友人関係にあったというのも今回初めて知った)、彼の絵画世界の彫刻への移し変えは本人であっても難しかったのではないだろうか、と思った。なぜなら彫刻では単一の素材で、単一の色しかなく、光の加減で見た目の印象は多少変わるものの絵画での色彩とは大きく異なっていたし、また絵画での線のやわらかさや素材の質感は彫刻ではかなり難しかったのではないだろうか。単に私が彫刻にあまり興味がない、ということだけかもしれないが…。
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by inVox | 2006-01-14 14:36 | ■Arts