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「スーパーエッシャー展」

「スーパーエッシャー展 ~ある特異な版画家の軌跡」 Bunkamura ザ・ミュージアム 11/11-1/13

エッシャーの騙し絵、というのは一度見たら忘れられない強烈な印象を持っていると同時に、現在では様々なところで使われすぎている陳腐なイメージの両方がある。だが、実際の作品をきちんと見たことはこれまでなかった。版画の作品のオリジナルという概念がどういうものなのか、よく分からないところもあるが、今回の展示会では「オリジナル」を見ることが出来た。

e0006365_2357616.jpg騙し絵よりも印象に残ったのは、今回の展示の中心を占める風景や動物、鳥、昆虫などをモチーフとした作品群、騙し絵に連なっていくモザイク状の同じパターンを連続させた組合せ模様で構成される作品もインパクトはあるが、そういった後期の作品の土台としての初期の作品群が印象に残った。

直線や曲線の扱い方、同じパターンの連続する組合せに見られる精緻な計算、騙し絵に見られる空間構成の論理的な非現実性など、いずれも数学的な論理が見え隠れする。版画を手段とした数学者だと言ってもいいのかもしれない。バッハの音楽を図式化した作品などは、バッハの音楽の持つ論理性(和声やリズムといった論理)を図式化したものだが、それをアニメーションとして動かしていたものはそれほどのインパクトを受けなかった。一つにはその手法が既に実験映画やミュージック・ビデオなどで公知のものとなってしまっていたからかもしれない。
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by inVox | 2006-12-01 23:57 | ■Arts