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2008年 07月 15日 ( 1 )

「ウィーン美術史美術館所蔵 静物画の秘密」  国立新美術館

国立新美術館は、上野に集まる美術館群と休館日が異なるため便利だ。他と同じ休館日だと思う人も多いのか、混雑は全くなかった。ま、それも今のうちか。
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私の得意ではない分野「静物画」、英語では「Still-Life」。欧州のそれは、花、果物、焼き物、武具、髑髏、動物の死骸、台所用品などの日用品などが多い。一方で、狩猟のモチーフで描かれたものや、静物がある日常生活の一場面を描いたものなど、え、これも静物画に入れていいんだ?と思うものも結構あった。

e0006365_061340.jpgそれにしても、今回展示されていた静物画には、基本的に写実主義的なもの以外はほとんどなかった。まぁ時代的に15世紀~18世紀辺りが多かったせいもあるのだろうが、ピカソやダリなどの描いた静物画もあると面白かったろうに。解説によれば、これらの静物画は、当時の自然科学の発達に同期して、緻密で正確な描写が流行りだったようだ。これでもか、と緻密に正確に描いて、その腕前を競ったのだろうか。今となっては、正確であるとか精密・緻密であるということは、写真や動画、あるいはCGにおいては「当たり前のこと」に過ぎなくなっている。人が描くものには、そこにどのような手が加えられているか、ということに価値が置かれているように思う。今回の花を描いた絵の中に、自然では絶対にありえない時間と場所の花々の組み合わせが描かれていたものがあった。当時としては、それが限界だったのではないだろうか。だからこそ、謎掛や風刺を仕込んだもの以外に静物画は主流からは外れていったのではないだろうか。あぁ、もちろん「練習」としての静物画は今でも健在だと思うが。
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by invox | 2008-07-15 00:06 | ■Arts